吉本ばななのレビュー一覧

  • ミトンとふびん
    亡くなったより死んだ、死んだよりいなくなったって表すのがこの本には似合うと思った。
    別れとかそういう綺麗な言葉の裏でちゃんと発生する感情とか営みとかそういうものが丁寧に描かれていて、大好きなおばさんがいなくなった時のこと思い出した。
    まだ沢山別れを経験した訳では無いし、これまでの別れよりたぶんこれか...続きを読む
  • 「違うこと」をしないこと
    吉本ばななさん、小学生の時に読んで以来。かと思ったら、アンソロジーで感動したんだった。

    やわらかく、たんぽぽの綿毛のように軽やかな文体。そっとこころをつつんでくれる。

    いろんな人の価値観や考え方に触れることができた。共感しにくいところもあったけれど、ほー!と思いながら読んだ。ばななさんの文章はや...続きを読む
  • 哀しい予感
    表紙絵好き。
    やっぱり文章の書き方大好きだなあと再確認。
    近親相姦やレズビアンに焦点を当てるバナナさんとのことやけど、私は設定を気持ち悪く感じてしまった。(たぶん私も弟と距離感が近かったからかな)
    お姉さん(ゆきのさん)がどんな姿なのか気になる。
  • ミトンとふびん
    大事な人を亡くしても、近しい人との関係性が変わっても、人生は続いていく。
    いろんな人間関係があっていいんだな、と思えた。
  • とかげ
    今回が吉本ばななさんの小説2作目。まだまだ私は吉本ばななさんの表現に理解が追いつかないことがあり、進んでは戻りを繰り返してなんとか読み終えた。少し暗い話が多い中で、個人的には本名である「とかげ」よりも「キムチの夢」が好きだった。同じ空間で同じものを食べて同じ匂いをかぐ。ともに生活していると同じ夢をみ...続きを読む
  • 生活を創る(コロナ期) どくだみちゃんとふしばな9
    乙女心を持ちつつしっかり現実を生きてる。
    いろいろなトラブルがありながら、(大家さんと裁判沙汰になったり動物虐待を疑われてのりこまれたり)ブレずに大切な人やペットたちを大事にしながら生活している。
    愛犬が毎回、ちぎれるほど尻尾を振って迎えてくれる。
    そんな毎日が永遠に続いてほしい、あの世でも続いてほ...続きを読む
  • はーばーらいと
    吉本ばななさんの作品、久しぶり読んだ。150ページの薄い本なのにずっしりと重い内容で宗教2世の苦しみが面々と続いて結構体力奪われた。。。つばさもひばりも、特殊な環境にいる非日常な人達という思いにとらわれてしまい、どこか絵空事ように読み進めてしまったけれど、あとがきであの事件からの執筆だったと知って色...続きを読む
  • ミトンとふびん
    裏表紙のあらすじを見て、読んでみたくなり購入。 吉本ばななさんの作品はこれが初めてになる。

    大切な人を亡くしたあとの、空っぽになってしまった心の中を綴る描写がとても共感できて あぁ…そう、そんな感じ…といくつも自分の気持ちとリンクしながら読み終えました。

    けれど、組み立ててたジグソーパズルのピ...続きを読む
  • はーばーらいと
    宗教の怖さ、団体の怖さ。あとがきを読み、あの事件を思い出す。宗教という名の元に隠された様々な問題や闇を炙り出し、世の中的にも、もはや今までのように隠すということが出来なくなった。どうして人が増えていくと必ずズレが出てきてしまうのか。集まれば集まるほど歪になりいとも簡単に洗脳される。つばさとひばり。羽...続きを読む
  • とかげ
    よしもとばななさんの本は好きで
    たまに読みたくなる。
    今回のは少し読みにくい感じがしたが
    細かて繊細な感覚の表現が素敵だった。
    少し暗くて重い感じの話が多かったなぁ。
    春になったから次は少し軽やかな本が読みたいな。
  • はーばーらいと
    久しぶりの吉本ばなな作品。
    独特の空気感が懐かしい!

    宗教がテーマのお話だとは思わなかった。
    善意が人を追い詰めるって、宗教に限らず、日常でもあるなぁと感じました。
    相手は善意で働きかけてくれているからこそ、噛み合わない・理解し合えないもどかしさと息苦しさ。
    読んでいてしんどい場面もあったけど、
    ...続きを読む
  • TUGUMI
    たとえ他の人よりも体が弱くても、それを忘れさせるくらい生き生きと生きられるつぐみはかっこいいなと思った。
  • 吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる
    旅のお供として。吉本ばななのエッセイって初めて読んだかも。つーか、吉本ばなな自体、超久々に読んだわ。題名のとおり、友達に関する相談に答えるという形。これをエッセイとは言わないのかもしれんな。あとがきによると厳しすぎて全部読めない、という人もいたそうだ。全然そうは思わなかったな。私も率直に生きたいと思...続きを読む
  • TUGUMI
    「今度こういうことがあったら、あたしはあいつらを殺す」と言ったあと、恭一の
    「うん、そうだね、つぐみ」
    なんか分かんないけどこの一言がどの恋愛映画恋愛小説よりマジでロマンチックだと思いました。ほんとになんでか分かんないけど、

    つぐみ大好き
  • ミトンとふびん
    ・幸せなやりとり、生きている者同士、肉体があって、同じ時間軸の中に存在していて、ほんとうにはわかりあえないのにとにかく気持ちを伝えようといつも一生懸命で。それが人間同士のはかないつながり。

    ・(男友達を疑う周囲へ)そんな陳腐な答えや葛藤が必要だろうか。人はあるとき欲情し、あるときはそれをすっかり忘...続きを読む
  • とかげ
    表題作のとかげより「大川端綺譚」の方が印象に残っている。

    私は小説を読む時いつも映像が頭の中に浮かぶのだけど、吉本ばなな作品はいつも無音だ。セリフはあれどBGMや派手な効果音は無い。いつも水底にあるような静けさがある。

    主人公の女性は結婚を控えているがあまり褒められない過去がある。それが婚約者の...続きを読む
  • 哀しい予感
    高校生の頃に読んだ吉本ばななをアラフォーになった今また読みたくなった。

    ばななワールドは切なくて物悲しくて、死と生と愛が横たわっている。

    「叔母の家」「血の繋がらない弟」というキーワードだけ覚えていたけれど、まさか軽井沢から青森の恐山まで旅する話だったとは。


  • ミトンとふびん
    読み終わった直後の所感として、
    正直よくわからん…。

    が、故人との生前の思い出や生死の捉え方はとても素敵で、自分にも取り入れたいな、と思う部分が随所あった。抽象的な感想^_^
  • TUGUMI
    好きな文は135ページの「まるで刻々と姿〜ひとつも忘れたくないと思った。」と、210ページの「夜に立っていた恭一〜心の宝なのだから」と、214ページの「眠りは浅く、夜だけが深かった」の部分で、好きなセリフは131ページの「恋っていうのは、〜のかもしれないね」。

    私は伊豆に行ったことはないけれど、波...続きを読む
  • ミトンとふびん
    生と死がテーマの短編集。どの短編も旅先などが舞台になっている(金沢、台湾、ヘルシンキ、ローマ、八丈島、香港)。
    特に最後の『情け嶋』はすごく良かった、個人的に。
    はじめて『キッチン』を読んだとき、すごく好きな小説だと思った。今回のでも感じたけど、吉本ばななの感性が好きなんだと思う。挙げればキリがない...続きを読む