吉本ばななのレビュー一覧

  • アムリタ (上)

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    主人公の若林朔美は28歳。
    お母さんとお母さんの友達と父が違う弟といとこの女の子と住んでいる。
    芸能人だった妹を無くし、自分は階段から落ちて頭を打って記憶がおかしなことになっている。
    そんな朔美の毎日が、彼女の頭の中の様子と共に綴られているお話。

    妹の元恋人と関係を持つなんて、
    最低な女だなと思って読んでたけど、
    人生何があるか分からない、
    人生に起こることの受け取り方って、
    もっと自由で良いのかもな、と
    なんか不思議な気持ちになった。

    時に弟の由男に共感し、
    時に朔美に共感し、
    でもなんか、竜一朗のことは嫌いかも。

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    2024年01月28日
  • 切なくそして幸せな、タピオカの夢

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    「あなたと恋人と食べるごはんが、いつか「家族」と食べるごはんになりますように。そしてそれの積み重ねが、かけがえのない地層となってあなたの人生を創りますように。できればそれが幸せなものでありますように。」
    「キャンドルを灯して、ビールやワインなど飲みながら、暮れ行く空を眺めていつもと同じ人たちと食べる晩ごはんのメニューを考える瞬間の幸せは、人生の数々ある幸せの中でもそうとう大きいと思う。しかしそれも、食卓を囲む家族を愛していてこそだ。そんな愛があなたの世界にありますように。」
    これらの文章が特に心に響いた。最近、夕ごはんのメニューを考えることをストレスに感じつつあったけど、今一度原点に戻りたいな

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    2024年01月09日
  • 切なくそして幸せな、タピオカの夢

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    むすこさんとタピオカの話がじーんときた。今だけの時間を大切にしたいと思いました。(なかなかできないけど。)

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    2023年12月09日
  • アムリタ (下)

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    いやー。
    やっぱり、一気に読んじゃったなぁ、下巻。
    上巻は緩やかに、休み休み読んでたけど、下巻は一気だった。
    吉本ばななさんの著作初めて読んだのですが、そりゃ売れるわ。
    勝手な想像だけど、その時、その時に感じた、いや、生まれた言葉を紡いで、文字通り徒然なるままに、書いて、勝手に人物が動いていて、その人物が書いた日記のよう。
    あー。わかるわー。
    上手く言えないけど、初めてこんなに感想書きました。

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    2023年12月09日
  • アムリタ (下)

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    ネタバレ

    非日常と日常を描いているはずなのに少し違う。そんな不思議な本でした。頭を打って記憶を一時的に無くしてしまった朔美の、色々なものに触れることによって頭を打つ前、あるいは頭を打って新しい環境に変わったことで新たに気づいたことを「今の自分」の肌で感じているのが印象的でした。

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    2023年12月05日
  • 哀しい予感

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    吉本ばななさんの作品が世間で広く受け入れられていることに、あらためて驚きと嬉しさを感じずにはいられませんでした。その言葉の持つたおやかさは、もちろん素晴らしいもので、スピリチュアルな内容もいとも簡単にその中に包括してしまう感性。吉本ばななさんの作品は、淡い夕焼け色を彷彿させるものが多いような気がします。この作品の登場人物達も、みな美しく、その中に溶け込んでしまうように感じながら、小説を読み終えました。

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    2023年11月29日
  • 生活を創る(コロナ期) どくだみちゃんとふしばな9

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    最近いろんな業界での搾取が暴かれてきているけど、出版業界の搾取もなかなかだなと思った。才能に対しての対価は目には見えない分、本人が主張しないととんでもない安価で消費される。「悪い知らせ」もすごく納得。悪い知らせは急に来るものではなく、必ずサインが何回かあり、そこで方向転換しないと大病を患ったり、死んでしまったり。気づける人は、人生に何度か来る大きな波を上手に乗りこなせて生きていける人。

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    2023年11月09日
  • 哀しい予感

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    情景描写の言葉が綺麗。
    頭にスッと入ってきつつ、とても幻想的で切なさや哀しさを感じさせるような言葉が並んでおり、引き込まれた。
    主人公の立場は自分とは全く違うのに、なぜか共感できて、涙が出そうになる。
    特に、弟(血のつながりはない)と恋愛関係になっていく場面では、いやらしさではなく、甘酸っぱい純粋な恋心を感じられて印象的だった。

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    2023年11月05日
  • 哀しい予感

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    ネタバレ

    弥生と叔母のゆきのの2人の話。正確にいうとまったく2人だけの話ではないが、私はこの2人のための話だと思う。この2人が姉妹だとは考えも付かなかったが、分かってからもう一度読むと血縁関係があることがありありと分かった。特に、ゆきのがいなくなった家で母親が弥生に電話をかけたシーンなんか血のつながりをよく表している。母親がけろっとした声色で「早く帰ってらっしゃい。」というシーンは、あまりにもあっさりしすぎていて違和感を覚えた。
    血のつながりというのは果てしないもので絶対的なものだと思った。それに早くから気づいた哲夫はすごい。
    哲夫と弥生の関係はすごく好きだった。哲夫が真面目すぎる故に成り立っている恋愛

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    2023年11月02日
  • SLY  世界の旅2

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    「私」とゲイである日出雄は、かつて2人と恋愛関係にあった喬がエイズで死期が近いことを知り、喬の長年行きたがっていたエジプトへ旅行を決める。

    やはり視覚、嗅覚に訴えてかけてくる描写が最大の魅力。今回の主人公はアクセサリーデザイナーだったので、宝石とエジプトの景色を重ね合わせてちりばめられた珠玉の表現には読んでいるだけで癒された。
    共に旅する友人たちの頬が夕日に照らされて、ピンクに青に、ゆっくりと輝くシーン。ピラミッドがオレンジに染まり、その稜線が金色に縁取られるシーン。
    神がまだ生活に根付いているエジプトの神秘性と、布やアクセサリーなどの単純なのに複雑な色彩、香水瓶から香るエキゾチックな花の香

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    2023年10月23日
  • マリカのソファー/バリ夢日記 世界の旅1

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    新幹線でほぼ4時間分

    第一部は、多重人格を治療中の少女マリカと彼女に残された最後の人格の少年オレンジ、そして彼女(彼)を10年来支えてきた元医者ジュンコでバリを訪れる話。第二部は、第一部を綴る上で作者が仲間たちと訪れたバリの思い出が日記になっている。
    バリの明るく澄んだ風景とマリカあるいはオレンジの暗い過去や鬱屈とした心とのコントラストに引き込まれる。バリでの旅を通して、だんだんと心が解れていきジュンコとマリカの関係性が医者一患者ではなく人間一人間になっていく。
    その過程で自ら離れていく第二人格オレンジもまた魅力的な登場人物だ。マリカを外界の恐怖から守る姿はまさに王子様そのものだった。オレン

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    2023年10月23日
  • 「違うこと」をしないこと

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    宇宙マッサージについては何度か読んだり、実際に経験してみないと完全にはわからない気がする。
    今の自分が置かれている状況もあってから、読み終わった後はなんだか励まされている感じがした。
    自分の気持ちに正直でありたい

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    2023年10月22日
  • ハチ公の最後の恋人

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    「そのときから私は言葉で説明しないことにした。
    どこまでも、どこまでも説明をしたら私の血管を流れる血のことさえわかってもらえるかもしれないという甘えは、歳よりも老けた私が淋しい私の肉体から全宇宙に発信していた唯一の子供の心だった。」

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    2023年12月26日
  • 哀しい予感

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    ネタバレ

    哲生くんにずっとキュンキュンしてしまいました。
    ばななさんの小説に出てくる男の子、いつも素敵。
    ゆきのさんがどんな家に住んでいるか、想像しながら読みました。

    2024/11/18
    再読。ゆきのさん本当に綺麗な人なんだろうな。
    ばななさんの本は、一行文章読むだけで幸せな気持ちになる。美しい描写。だから何回読んでも飽きない。

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    2023年10月15日
  • はーばーらいと

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    読み始めて、「TUGM I」を思い出した
    複雑な家庭環境で育った ひばり と幼馴染の つばさ 二人の関係は恋人でもなく、兄妹とも違うが不思議な結びつきだった 中学生の時に親が宗教施設に住む事になり離れ離れになるが19才の時に手紙が届く つばさと母はひばりの奪還へと動き出す

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    2025年09月15日
  • おとなになるってどんなこと?

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    おとな、勉強、友だち、普通、死、年をとる、生きる、がんばる。それぞれについて平易な言葉で語りかけてくれる。だからスルリと心に入る。
    でも本当に知るためには、何度も読むことが必要なのかも。
    簡単な言葉で当たり前のことを語るから難しい。

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    2023年09月27日
  • とかげ

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    表紙のぽこぽこしてる感じ、私とても好きです。

    ばななさんの短くもずっしりとした大福のようなお話たち、大事にする

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    2023年08月19日
  • アムリタ (下)

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    とてつもない悲しみも逆に喜びも同じ熱量でいつまでも続くものではなくて、だからこそ毎日そこにある当たり前の暮らし、日常の力はとてつもなくて、どんなに深い傷を負っても人類がここまで生命を繋いでこれたのはそのおかげなのか、と思った。それさえあれば生きていけるというのは本当だと思った。
    このお話ではサイパンのように、日常とはかけ離れたところにある、時間の流れが日本の自分の日常とは全く違うゆっくりしたところで人生のいっときを過ごすというのも、自分の中に確固たる日常生活があるからこそ素晴らしい体験なのだと思った。後からその記憶を思い返すときに、その時に隣にいた人の記憶ごと懐かしめることは素敵なことだと思う

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    2023年08月08日
  • とかげ

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    文章量も少なく、軽く手に取って読めた事からもこの本に対して良い方向の印象を受けました。ばななさんの作品をはじめて読みましたが、表現に繊細さを感じ、好きなタイプでした。

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    2023年08月06日
  • おとなになるってどんなこと?

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    ばななさんの、悩みにこたえるの本と似ているものがあった。私は1週間後に二十歳を迎えるので良いタイミングで読めたな〜と。
    将来こどもと関わる仕事につきたいし、つかなくても こども の心を忘れずに大切に抱きしめて日々他人に優しく自分に丁寧に生きたいなとおもった。

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    2023年07月30日