吉本ばななのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
よしもとばななの『ハネムーン』を手に取ったのは妻が病気を患ったのがきっかけでした。
タイトルの『ハネムーン』を見て、妻との楽しかった思い出を懐かしく思ったからです。
と思って読み進めたら、おや思ってたのと違うぞと!
義父のカルト宗教問題とか想像していた明るく楽しい新婚旅行の甘い物語はどこへ行ってしまったのか?これでは逆効果じゃないかと。
そういえば、ばななさんの本は「喪失と再生」の話が多い、それに加えカルト宗教か!
でも、そんななかでも心に刺さるメッセージがありました。
在り来たりかもしれないけれど、何でもないような何気ない日常が、いかに掛け替えのない大切なものであるか、ということ。
妻の -
Posted by ブクログ
表題作「とかげ」の最後のフレーズが好きです。
子どもというのは大人が考えているよりも繊細で、自分で物事を考えているので、思わぬところで負った傷が大人になっても消えずに残ったままというのはよくありますよね。些細なことも含めるなら、こういうトラウマのようなものを抱えて生きている人は実際に多いと思います。
大人になってからその傷を癒すことで、子どもの頃の自分を抱きしめてあげられるような気がします。
また、その傷が他人に簡単に癒せるとは思いませんが、似た寂しさを抱えた人同士だとわかりあえることはあるんだと思います。作中の2人の場合、それが互いの癒しに繋がるのではないかなと思いました。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ
「本当に気の入った人と人同士はいつもこんなふうに追いかけっこをしている。タイミングは永遠に合わない。
そのほうがいい。二人で泣いて何になる。」
スピリチュアル要素が多くて、頁数の割になかなか読むのに時間がかかったけど、日本の自然、インドの自然、街、ビルや人の色彩が鮮やかに浮かんでくる素敵な文章だった。
お母さんと、祖母の遺骨と一緒に定食を食べて2人で泣くシーン、そして最後の小さな家族会議がなんとも言えない辛さと空虚さで泣きたくなった。
夜遅くのミスドであったハチと、一生分かり合えないと思って、それでも一緒に家から逃げたお母さんと、でもやっぱりもう一緒に暮らすことは、生涯ない二人とマオち