吉本ばななのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
よしもとばななの『ハネムーン』を手に取ったのは妻が病気を患ったのがきっかけでした。
タイトルの『ハネムーン』を見て、妻との楽しかった思い出を懐かしく思ったからです。
と思って読み進めたら、おや思ってたのと違うぞと!
義父のカルト宗教問題とか想像していた明るく楽しい新婚旅行の甘い物語はどこへ行ってしまったのか?これでは逆効果じゃないかと。
そういえば、ばななさんの本は「喪失と再生」の話が多い、それに加えカルト宗教か!
でも、そんななかでも心に刺さるメッセージがありました。
在り来たりかもしれないけれど、何でもないような何気ない日常が、いかに掛け替えのない大切なものであるか、ということ。
妻の病気をきっかけに、もし大切な人を失ってしまったらと、胸が苦しく涙が止まらず底知れない恐怖と悲しさに襲われました。
その時思い浮かぶのは普段かけてくれる言葉や笑顔、日常の事ばかり。
本書は大切な人と過ごすifの恐怖と共存している今ある日常という時間を大切に育む物語だと感じました。
特に心に残ったのは最後、イルカが黒い海から出てくるシーンなんだけど、一見辛そうに見えているが泳ぐイルカ達の姿は希望に満ちていて今ある日常と家族の大切さを教えてくれているように感じた。
本書は忙しさにかまけて忘れがちな日常の大切さと家族の愛しさを改めて気づかせてくれる心温まる物語だった。
これからは毎日を大切に想い、たくさんの良い思い出を作っていきたい。後悔しないように、喜んで貰えるように大切な人のために。
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Posted by ブクログ
ネタバレ表題作「とかげ」の、最後のフレーズが好きです。
「そして、すうすうと寝息をたてはじめた。子供の寝顔で眠っていた。私はそれをしばらく眺め、2人の子供時代のために数分間泣いた。」
子どもというのは大人が考えているよりも繊細で、自分で物事を考えているので、思わぬところで負った傷が大人になっても消えずに残ったままというのはよくありますよね。些細なことも含めるなら、こういうトラウマのようなものを抱えて生きている人は実際に多いと思います。
大人になってからその傷を癒すことで、子どもの頃の自分を抱きしめてあげられるような気がします。
そして、その傷が他人に簡単に癒せるとは思いませんが、似た寂しさを抱えた人同士だとわかりあえることはあるんだと思います。作中の2人の場合、それが互いの癒しに繋がるのではないかなと思いました。
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Posted by ブクログ
ネタバレ
「本当に気の入った人と人同士はいつもこんなふうに追いかけっこをしている。タイミングは永遠に合わない。
そのほうがいい。二人で泣いて何になる。」
スピリチュアル要素が多くて、頁数の割になかなか読むのに時間がかかったけど、日本の自然、インドの自然、街、ビルや人の色彩が鮮やかに浮かんでくる素敵な文章だった。
お母さんと、祖母の遺骨と一緒に定食を食べて2人で泣くシーン、そして最後の小さな家族会議がなんとも言えない辛さと空虚さで泣きたくなった。
夜遅くのミスドであったハチと、一生分かり合えないと思って、それでも一緒に家から逃げたお母さんと、でもやっぱりもう一緒に暮らすことは、生涯ない二人とマオちゃんの別れ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレずっと読みたいなと思っててやっと読めました!
扱ってるテーマは重いけど、会話中心に展開されているのでスラスラと読み進めることができました
親を信じたい、好きだった頃に戻って欲しいけど、
自分を捨てたくないというひばりの葛藤が
親子や家族の切れない縁というか難しい部分だと思いました(さっさと捨てればいいと第三者は思っても、簡単にそう出来ない理屈があるというか…
あとがきにもあるように安倍総理の射殺事件の犯人もそう出来たらあんなことは起こらなかった訳で。)
だけどひばりの根底の強さは、他人であるつばさやその家族との関わりから作られているというのが大事な気がしていて、、
私も周りの人だけでも、逃げたいと思った時に手を差し伸べたいし、SOSに出来れば気づきたい、と思った。