吉本ばななのレビュー一覧

  • とかげ

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    表題作のとかげより「大川端綺譚」の方が印象に残っている。

    私は小説を読む時いつも映像が頭の中に浮かぶのだけど、吉本ばなな作品はいつも無音だ。セリフはあれどBGMや派手な効果音は無い。いつも水底にあるような静けさがある。

    主人公の女性は結婚を控えているがあまり褒められない過去がある。それが婚約者の男性に知られた時も「仕方ない。自分がしてきたことなんかだから、仕方ない」とすぐに諦めている。

    流される葦のように強いなと感じた。

    心映え次第で川の見え方が変わる。私も水辺の傍に住んでみたいかもしれない。

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    2024年02月17日
  • 哀しい予感

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    高校生の頃に読んだ吉本ばななをアラフォーになった今また読みたくなった。

    ばななワールドは切なくて物悲しくて、死と生と愛が横たわっている。

    「叔母の家」「血の繋がらない弟」というキーワードだけ覚えていたけれど、まさか軽井沢から青森の恐山まで旅する話だったとは。


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    2024年02月16日
  • おとなになるってどんなこと?

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    ネタバレ

    「大人になんかならなくたっていい、ただ自分になっていってください」

    「人間は、小さい頃から実はそんなに変わらないもの。だから人生はいいものなんだけれどね!」

    「大人になった後は、子ども時代を取り戻して本来の自分に戻っていくことがいちばん大切」

    「違和感を感じて身を守ることと、オープンであること、この一見相反することを同時に心がけて」


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    2024年02月12日
  • 哀しい予感

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    ばななさんの小説を久しぶりに読んだけれども、やはり文章がさらっとしていて読みやすかった。タイトルで気になって読みはじめた。冒頭の、小学生の弥生がおばさんを訪ねていく場面がだいすきだった。少女とおばという組み合わせを主軸にした小説は他にいくつもあるけど、「哀しい予感」はただそれだけではなくて、よかった。こころがあたたかくなる小説。

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    2024年02月11日
  • 体は全部知っている

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    忘れてしまった過去の記憶でも、⁡
    ⁡体、感覚は過去を覚えていてそれが心に繋がっていく。⁡
    ⁡そんな短編集です。⁡

    癒される柔らかい文章ですが、⁡
    ⁡考えさせられる言葉がたくさんあります。⁡

    ⁡⁡13篇もあるんです。⁡
    ぎくり。とするお話しが、きっとみつかるでしょう。

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    2024年02月05日
  • 哀しい予感

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    そこまで読書経験が豊富だというわけではないが、初めて読む作家の本というのは文体全体の雰囲気などがやはり新鮮なものに思えるというのは、新たな作家の本を読む時のいい点だと思う。その意味で言うと、今回のこの吉本ばななという作家はこの人だけが持つ独特さというのがおぼろげながら理解できて、ああ、これが読書の楽しさなのだなと再確認できた。中身も少しはかなげな青春を抒情的な表現で綴っていて趣深いなと感じた。

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    2024年01月27日
  • 不倫と南米 世界の旅3

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    短編集、さくさく読んだ。
    吉本ばななさんの旅行シリーズを知らなかった。
    南米の景色を見ながら物語を思いついたのかなって思ったから、その景色をイメージし辛いとなかなかのめり込むのも難しいよね。日本の四季は線で、南米はもっと濃いみたいなのが良かった

    恋愛とか結婚とか難しいけど、『私は、小さい時から身が細るような寂しさや、夕方の静けさや、秋の空の高さや、ひとりで歩く夜道が好きだった。彼の中にはそういう匂いがあった。それが彼と結婚した理由のひとつだった。』この文がとてもよかった。匂いとか感覚とか結婚して一緒に暮らすには切っても切り離せないんだろうな、と。

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    2024年01月26日
  • 吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる

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    たくさん心に残ったフレーズがあったけど、
    いい友達をもつにはじぶんのことをよく知るように。
    人間関係は流動的に
    ってのが好きだった

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    2024年01月24日
  • ひな菊の人生

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    終始人の死に触れているのに、暗さはそんなになくて。
    世の中には色んな人がいて、その人たちだけの関係性がある。だから、恋人とか、家族とか、友だちとか、そういう枠にとらわれない関係も、良いとか悪いとかないんだと思う。そんな風に感じさせてくれる作品だった。

    何か大きなことが起きるわけではないから、ゆったり読めたけど、印象も薄い作品だったかも。

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    2024年01月10日
  • 切なくそして幸せな、タピオカの夢

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    緊張したデートから始まった恋人同士が、結婚して夫婦になり、子供が生まれ、家族になっていく。その中心にはいつだって美味しいご飯があった。著者本人の体験を元に描かれた。不安から解放されて心穏やかに、豊かな人生を自分らしく生きられるようになる傑作エッセイ。心温められるかわいいイラストも多数収録。

    「人生は1度しかなく、なるべく幸せでいた方がいい。なるべく愛する人と、おいしく食べた方がいい。」

    【個人的な感想】
    すごく短いエッセイ。
    エッセイの内容は親になったことのない私にはまだ理解できないことも多かったけど、とりあえずイラストがすごく可愛かった!

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    2023年12月23日
  • アムリタ (上)

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    なんだろー。
    なんだろーなぁー、この感覚。
    静かにはじまって、下巻へ続く!みたいな。
    ワクワクというより、ネットリと静かにという感じかな。

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    2023年12月09日
  • 小説家としての生き方 100箇条

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    ばななさんの書く小説は好きだけど、一人の人間として接するには好き嫌いが真っ二つに分かれる方なんだろうなと思う。共感できる所も全く共感できない所もあったけど、8歳くらいで自分の持ち味を発見したことがすごい。

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    2023年12月04日
  • アムリタ (下)

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    私も、長期間何処かでぼーっと過ごす時間を持ちたい。そこで何かを得る/得ないは気にせずに
    頭を空っぽにしてただ時間に身を任せたい。

    上巻読んだ時はこの人の作品あってないな、もう読まないなと思ってたのに 人生が楽しく豊かなものに思えた

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    2023年12月04日
  • アムリタ (上)

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    文章の書き方/進ませ方が、私にはちょっと難しかった。
    一言一言ちゃんと読まないとストーリーに置いていかれる、独特の世界観。

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    2023年12月03日
  • アムリタ (上)

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    「そういう時母はまるで天からの言葉みたいに、すがすがしい発音で、まっすぐな瞳で、言う。わずかな濁りすらない、確信に満ちた響きを発する。愛されて育った娘の持つ財産だ。傲慢というほどでもなく、弱くもない、許された心の持つ偉大な力だ。」

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    2023年11月28日
  • ハチ公の最後の恋人

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    数年越しに再読
    学生の頃に読んだ時より響かなかったな

    宗教が強い
    サウスポイントの前作的な作品
    マヤさんが主役
    愛とセックスの描写がはっきりしている

    個人的にはサウスポイントの方が好き
    ハチについてもっと知りたい欲が出る

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    2023年11月24日
  • イヤシノウタ(新潮文庫)

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    自分とは次元の違う人生の人って感じだけど、大切なものは家族との何気ない時間だったり、鳥の声や光る猫だったり、今の自分の環境を大切に無理せず自然体で生きるという感じに共感できた。

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    2023年11月14日
  • 小説家としての生き方 100箇条

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    「001 人の言葉で書かない。自分の体から出た言葉だけを書く」。
    「002 24時間が仕事で取材。そのことを決して忘れない」、等々。
    これはいいですね、全文を読みたくなりました。

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    2023年11月07日
  • パイナップルヘッド

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    ネタバレ

    雑誌「anan」に連載されていたものを集めたエッセイ集。初めて吉本ばななさんのエッセイを読んだが、おもしろい!エッセイは、吉本さんの友人でもあるさくらももこさんのをよく読んでいたがどちらもニヤニヤしながら読んでしまう。時には声を出して笑うことも。
    でも、吉本さんのエッセイは心に響く文章がたくさんあった。
    特に、「君はどこでこのページを…以下略」の章にあった「恋愛はドラッグだから、しすぎると良くない。でも健全さを捨てても余りある見返りもある。すべての別れが、冬が来て木の実が自然に枝を離れて大地に落ちるように訪れればいいのに。」はとてもいい文章だと思う。

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    2023年11月06日
  • おとなになるってどんなこと?

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    「大人になんかならなくっていい、ただ自分になっていってください」
    この言葉に妙に納得。
    年齢的にはとっくに大人だけど、子どもの時に思っていた「大人」とはちょっと違う気もする。
    でも「自分」というものは、だんだん出来上がってきた気がするなと思った。
    「友達って何?」「死んだらどうなるんだろう?」など誰もが一度は疑問に思うことに対し、吉本ばななさんならではの考えが述べられていて面白い。

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    2023年09月24日