吉本ばななのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
下町に住む中学生のキヨカは、サイキック。
いわゆる、『普通の人には見えないものが見える』子だ。
そんなキヨカの周りの人達との日常を綴った物語。
キヨカちゃんと、友おじさんの関係がとても好き。
大人とも、親友になれてしまう、キヨカちゃんの物事を達観したような考え方に、色々学ばされる。
両親の離婚、父親の若い恋人、自殺未遂、、、
結構ハードな事件が起こっても、それをそのまま受け止める。
考え方に幾度ステキだなぁと思わされたことか!
すごい美人な母親と、いつまでも女性にもてまくる父親から産まれたキヨカちゃん、絶対美人だと思うんだけど、そこらへんの描写があまりないからさみしい。
絶対美人だろう -
Posted by ブクログ
平易な語りかける文調で書かれていますが、含蓄に富む言葉がたくさんありました。
自分が受け取った主なメッセージは、自分を信じることと、それでもダメなら宇宙の法則のような大きな流れに身を委ねるということでした。
テレビに出演された時も「違和感」という言葉を使ってましたが、自分の感覚を大切にすること。自分の力ではどうにもならない時は諦める。限界が見えたら、謙虚にもなれる。
また、公の場で思いやりを持たず、はきちがえた自由をまき散らすことは品性に欠けるという言葉もありました。
謙虚とか品性って、大切なことだと思うのですが、日常生活ではつい忘れがちです。この本のメッセージとともに、心に留めておき -
Posted by ブクログ
読みきれなかった…。
ばななさんの本は、昔からそこはかとなく、全てを美しく修飾した文章というか表現に、ゾワゾワしてしまうことがありつつも読んでいたけど、この本はそれを特に感じてしまい読めなかった。
あとその変なの入った餃子食べたくないと思った。火で昇華されるんだろうか。
まあ人との繋がりで癒されるってことなのかもしれないけど描き方がキモい。笑
好きな本もあったけど、わたしが変わっちゃったんだろうな。いや、違和感は常にあったんだけど。
女の子の感情が、高校生とかならまだわかるんだけど、成熟した大人が書いた、上手にできた子供の作り物っぽさが拭えなかった。
小説は作り物だけど作り物感感じちゃうんだよ -
Posted by ブクログ
うまく言えないけれど、読み終わった今、心がズーンとしている。
宗教2世の話、となっているけれど、ブラック企業から逃げ出した人の心にも響く作品になっていると思う。
常々、会社とは宗教みたいなものだと感じている。
社長や経営理念(作中ではみかん様)を信じて入社したはずなのに、他の社員や考えの違いからうまくいかなくなって退社(脱出)を考えだす。
その中で説得されたり、洗脳されたり。
あの環境はおかしかったんだ、ってその場から離れないとわからないことがある。
ひばりちゃんにはつばさくん一家との思い出があってよかった。
日常の、些細な過去の出来事の記憶が、未来の自分を救ってくれることがある。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分が忙しく動いている間、鍋の方は暇というのは成程と思った。
時間が手伝ってくれる、が素敵な言い方だ。
田舎は夜には夜の匂いがするというのがよく分かる。
都会だと夜の匂いがしない。夜の匂いが違うという言い方でも良いのかもしれないが。
陶酔してるうちに死んでしまうのがいちばんいい
というのもわかるなぁ。
きっとみんな天国が懐かしいからハワイや百貨店に行く
という言い方が面白かった。
ちょっとした、読み終えて忘れてしまうとしても
香りが残っていて、ちょっとしたときにふわっと出てくる
そういう文章を目指しているというのも
そうなんだろうなとも思うし
そういうのが素敵だなと思う。