吉本ばななのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
とてつもない悲しみも逆に喜びも同じ熱量でいつまでも続くものではなくて、だからこそ毎日そこにある当たり前の暮らし、日常の力はとてつもなくて、どんなに深い傷を負っても人類がここまで生命を繋いでこれたのはそのおかげなのか、と思った。それさえあれば生きていけるというのは本当だと思った。
このお話ではサイパンのように、日常とはかけ離れたところにある、時間の流れが日本の自分の日常とは全く違うゆっくりしたところで人生のいっときを過ごすというのも、自分の中に確固たる日常生活があるからこそ素晴らしい体験なのだと思った。後からその記憶を思い返すときに、その時に隣にいた人の記憶ごと懐かしめることは素敵なことだと思う。 -
Posted by ブクログ
最後に読んだのは大学生の頃だろうか。
覚えていないがとても昔のことだ。
吉本ばななさんの作品はこれまで沢山読んできたが、新しい作品ほどどうもしっくりこなくて一度手放してしまった初期の作品をもう一度手に取ってみた。
読んでしばらくして、あぁこの設定知っているとなった。
一度読んでいるのだから当然だが、私の場合読んで何年も経っている作品はすっかり忘れていることがほとんどだ。
それでもピンときたということは、やはり私は初期のばななさんの作品が好きだったのだ。
ばななさんの『良いことを教えてあげる』というスタンスのない純粋な小説になっていることが読みやすい。
これを機にまた初期の作品を読んでみたいと思う。 -
Posted by ブクログ
きっとほんと少し違う立場、違う知り合いかた、違う場所、違う時代に話せたらきっともっと自然に友達になれただろうな、といつも思うのです。
どんなにすねた気持ちで死んでも、みんな、親しかった人たちが自分の裸より恥ずかしい何ていっても骨、を2人組でおはしで拾ってくれるんです。愛です。日本の葬式は優しい。でも親にそんな悲しい仕事、できればさせないほうがいいです。
人は人を、本質的には裁けないのですね。
好いたり、嫌ったり、憎んだり、愛したり信じたりするだけです。
知恵をしぼり、気をまぎらわせ、生きているうちにただ生を生き抜くしかないんですね。
自分の思っている自分、というのは自分が意識のスポットを当てている部分の自分であって、ほんの一部分です。しかもそれは人から見た自分、ですらないのですね。
笑い話になるのも、生きていて、お互いがそのことを話し合えるから。
年をとるのは美しい思い出を重ねることでもあるのだ。 -
Posted by ブクログ
「友だち」はいらないけれど「仲間」は大切、という言葉があった。私の中では、特に話がある訳じゃないけど顔が見たくて連絡しちゃう人は友だち。それ以外は自分の中ではクラスメイトで括っていたけれど枠はもっと外にもあった。本書の中では私の中での友だちは仲間であるようだった。これまでのコミュニティの中で、ただ楽しげに一緒にいるだけの友だちが私にも沢山居たし、今も居る。みないい人たちだったからその時間を後悔はしていないけれど、思い返してみれば心休まらない日々だった。この本の中に「いつも隣にいて価値観もピッタリという存在がいるとしたら、それは自分自身だけ。」という言葉がとても胸に響いた。自分と仲良くなっていれば、基本的に人間は大丈夫と背中を押してもらったような心地よさを覚えた。無理な友達作りはしなくとも、常に心を開いていろんな人と接していれば空いたところに新しいものが入ってくると私も考えることが出来たのでほんの少し生きやすくなった。私の趣味はいくらかマイナー自分の激しさを隠しながら趣味の世界を生きている変わった人達を見つけ出すのはとても大変だけれど、本当に出会ってよかったと思う。人生が終わるころにはバリエーションが豊かな人間関係が構築されていればいいなと漠然と思う。
本書に登場する〝友だちカウンセリング〟の重要さをいまはよく分かっていない。しかし、本当にちょっとした時、その人の癖が垣間見えた時に「もうそんなこだわり、はずしていいんじゃない?」と自然に言ってあげられることは、カウンセラーではく身近な友だちだからこそできることなので、私だからこそできる自然な接し方で言葉をかけていってあげていきたいと思った。