吉本ばななのレビュー一覧

  • ミトンとふびん
    生と死がテーマの短編集。どの短編も旅先などが舞台になっている(金沢、台湾、ヘルシンキ、ローマ、八丈島、香港)。
    特に最後の『情け嶋』はすごく良かった、個人的に。
    はじめて『キッチン』を読んだとき、すごく好きな小説だと思った。今回のでも感じたけど、吉本ばななの感性が好きなんだと思う。挙げればキリがない...続きを読む
  • おとなになるってどんなこと?
    「大人になんかならなくたっていい、ただ自分になっていってください」

    「人間は、小さい頃から実はそんなに変わらないもの。だから人生はいいものなんだけれどね!」

    「大人になった後は、子ども時代を取り戻して本来の自分に戻っていくことがいちばん大切」

    「違和感を感じて身を守ることと、オープンであること...続きを読む
  • 哀しい予感
    ばななさんの小説を久しぶりに読んだけれども、やはり文章がさらっとしていて読みやすかった。タイトルで気になって読みはじめた。冒頭の、小学生の弥生がおばさんを訪ねていく場面がだいすきだった。少女とおばという組み合わせを主軸にした小説は他にいくつもあるけど、「哀しい予感」はただそれだけではなくて、よかった...続きを読む
  • はーばーらいと
    親が新興宗教に入ってしまった少女を少年が救い出す物語…なのですが、その、救う立場になった少年の生い立ち、心情を丁寧に書き出されています。
    ばななさんの小説はいつもどこか少し不思議で、ファンタジー要素もあり、けれどどこか私たちの現実とそう遠いところにないような近しさを感じます。
    それはばななさんの描く...続きを読む
  • はーばーらいと
    彼女を好きだったのかもしれない、と本気で思った。
    でも、彼女はもうこの町にいない…。信仰と自由、
    初恋と友情、訣別と回復。淡々と歌うように生きる
    さまが誰かを救う、書き下ろし小説。
  • 体は全部知っている
    忘れてしまった過去の記憶でも、⁡
    ⁡体、感覚は過去を覚えていてそれが心に繋がっていく。⁡
    ⁡そんな短編集です。⁡

    癒される柔らかい文章ですが、⁡
    ⁡考えさせられる言葉がたくさんあります。⁡

    ⁡⁡13篇もあるんです。⁡
    ぎくり。とするお話しが、きっとみつかるでしょう。
  • はーばーらいと
    かなり重たくて分厚いテーマを扱っているのに、ばななさんが書くと美しくて幻想的ですらある。
    ヘヴィーにならずにふわっとしてる感じ。
    それが読みやすいと思うか物足りなく感じるかは読み手によるだろう。
  • TUGUMI
    夫から借りた本。中学か高校の時に一度読みづらくて挫折した記憶があったんだけど、大人になってやっと読み切れた。
    物語の最後に手紙、という構成が私が昔作った同人誌と同じで、先にこっちを読んだ人は私が真似たと思ったかな、と勝手に嫌な気持ちになった。知らなかったんだよ。
  • 哀しい予感
    そこまで読書経験が豊富だというわけではないが、初めて読む作家の本というのは文体全体の雰囲気などがやはり新鮮なものに思えるというのは、新たな作家の本を読む時のいい点だと思う。その意味で言うと、今回のこの吉本ばななという作家はこの人だけが持つ独特さというのがおぼろげながら理解できて、ああ、これが読書の楽...続きを読む
  • 不倫と南米 世界の旅3
    短編集、さくさく読んだ。
    吉本ばななさんの旅行シリーズを知らなかった。
    南米の景色を見ながら物語を思いついたのかなって思ったから、その景色をイメージし辛いとなかなかのめり込むのも難しいよね。日本の四季は線で、南米はもっと濃いみたいなのが良かった

    恋愛とか結婚とか難しいけど、『私は、小さい時から身が...続きを読む
  • 吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる
    たくさん心に残ったフレーズがあったけど、
    いい友達をもつにはじぶんのことをよく知るように。
    人間関係は流動的に
    ってのが好きだった
  • 人生の旅をゆく
    嘆きが多いエッセイは苦手ですが
    モヤモヤした気持ちにならずに読むことができました。
    自分の人生をご機嫌に生きていくことが大切なんだと思います。

    苦労したり、腹が立ったりすることもあるけれど、後から、まぁあれも必要だったよねと思えるような生き方をしたいなと思います。
  • ひな菊の人生
    終始人の死に触れているのに、暗さはそんなになくて。
    世の中には色んな人がいて、その人たちだけの関係性がある。だから、恋人とか、家族とか、友だちとか、そういう枠にとらわれない関係も、良いとか悪いとかないんだと思う。そんな風に感じさせてくれる作品だった。

    何か大きなことが起きるわけではないから、ゆった...続きを読む
  • 私と街たち(ほぼ自伝)
    吉本ばななの自伝的エッセイ。
    タイトルにほぼ自伝とあるように、これまでの事が書かれていて面白かったが、他のエッセイに比べて毒っぽさ(悪口や世知辛い現実、スピリチュアル的な感じ)が多くて、ちょっと苦手な部分もあったので飛ばし読みしたが、トータルでは吉本ばなな節が効いていて読んでよかったと思う。
  • TUGUMI
    夏を懐かしむ本であり必死にあがき生きる少女の物語
    まりあの豊かな感性の語りで進んでいくストーリーで読んでて沁みた
    生きるのに必死なのは眩しくも気掛かりにも見えそんな奴は少なからず周りにいるこの若いエネルギーを大切にしたいなと
    ラストに行くにつれて心配が増したがこの3人の距離感が少しづく変わるにしろ続...続きを読む
  • 切なくそして幸せな、タピオカの夢
    【あらすじ】
    緊張したデートから始まった恋人同士が、結婚して夫婦になり、子供が生まれ、家族になっていく。その中心にはいつだって美味しいご飯があった。著者本人の体験を元に描かれた。不安から解放されて心穏やかに、豊かな人生を自分らしく生きられるようになる傑作エッセイ。心温められるかわいいイラストも多数収...続きを読む
  • ミトンとふびん
    文章が丁寧で扱うテーマもセンシティブなのでもっとゆっくり味わいながら読めばよかった。
    あとがきの文章が本当にすてきだった。また3つ目の山が現れるかは神様次第とふらりふらりと人生の歩みを進めている著者のスタンスがとても好き。
  • はーばーらいと
    宗教二世のお話。
    私には共感ができなくて、正直よく分からなかった。
    面白く読むには大事な何かが私にかけている気がした。
    つばさはひばりに恋はできなかったけど、愛していたと思う。
    そういう気持ちはわたしも知ってる。
    あの日々が、自分自身を育てる夢と希望の土台となってた!
    これはそう思える。
    雑みこそが...続きを読む
  • アムリタ (上)
    なんだろー。
    なんだろーなぁー、この感覚。
    静かにはじまって、下巻へ続く!みたいな。
    ワクワクというより、ネットリと静かにという感じかな。
  • アムリタ (下)
    私も、長期間何処かでぼーっと過ごす時間を持ちたい。そこで何かを得る/得ないは気にせずに
    頭を空っぽにしてただ時間に身を任せたい。

    上巻読んだ時はこの人の作品あってないな、もう読まないなと思ってたのに 人生が楽しく豊かなものに思えた