吉本ばななのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「友だち」はいらないけれど「仲間」は大切、という言葉があった。私の中では、特に話がある訳じゃないけど顔が見たくて連絡しちゃう人は友だち。それ以外は自分の中ではクラスメイトで括っていたけれど枠はもっと外にもあった。本書の中では私の中での友だちは仲間であるようだった。これまでのコミュニティの中で、ただ楽しげに一緒にいるだけの友だちが私にも沢山居たし、今も居る。みないい人たちだったからその時間を後悔はしていないけれど、思い返してみれば心休まらない日々だった。この本の中に「いつも隣にいて価値観もピッタリという存在がいるとしたら、それは自分自身だけ。」という言葉がとても胸に響いた。自分と仲良くなっていれば、基本的に人間は大丈夫と背中を押してもらったような心地よさを覚えた。無理な友達作りはしなくとも、常に心を開いていろんな人と接していれば空いたところに新しいものが入ってくると私も考えることが出来たのでほんの少し生きやすくなった。私の趣味はいくらかマイナー自分の激しさを隠しながら趣味の世界を生きている変わった人達を見つけ出すのはとても大変だけれど、本当に出会ってよかったと思う。人生が終わるころにはバリエーションが豊かな人間関係が構築されていればいいなと漠然と思う。
本書に登場する〝友だちカウンセリング〟の重要さをいまはよく分かっていない。しかし、本当にちょっとした時、その人の癖が垣間見えた時に「もうそんなこだわり、はずしていいんじゃない?」と自然に言ってあげられることは、カウンセラーではく身近な友だちだからこそできることなので、私だからこそできる自然な接し方で言葉をかけていってあげていきたいと思った。
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ネタバレ 購入済み
美しさの中に怖さも
吉本ばななさんの著書は初めて読みましたが、全体を通して非常に繊細だなという印象です。
登場人物の心情や家の散らかり方、山奥の風景まで事細かに描かれており、世界観に入り込みやすかったです。
序盤のお風呂のアヒルのシーンではかなり不気味な怖さを感じました。
ホラー小説かなと思わせるほど笑
他の著作も読みたくなりました。 -
Posted by ブクログ
読んでいてとても心が落ち着いた。自分の心、ウニヒピリの存在を思い出させてくれた本。
印象に残った言葉。
まずは自分の望みを実現させた方がいい。つまり、日々大切に生きていて、いつの間にかたどり着いたところが自分の行くところであって、いつの間にかいるところ以外のところは、ほんとうに自分の行くところじゃないのかなと思うんです。
自分を周りと比べてしまったり、憧れたり、こうある形が自分にとって最高の幸せなんだと強く思ってしまう、それは一つは洗脳されているということ、もう一つは自分の置かれた場所がどうも気に入らず、受け入れられないけど、自分で変えていく気もないということ。
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Posted by ブクログ
この本を朝に読んだからだろう。お昼から台所とお風呂を丹念に掃除してぴかぴかにした。昼過ぎにすこし悲しいことがあって、一時間ほど悲しみに暮れたけれど、それからお風呂に湯をためた。湯船にはいるとからだが内側からぽかぽかになる。お風呂をでて扇風機の風に当たる。なんて涼しいのだろう!暑いと熱いとぽかぽかはやっぱりみんなちがう。そんなことをかんがえる。朝から点けていた高校野球の中継はもう四試合目。きょうの試合はどの試合も一点差か二点差の接戦だと解説者が話している。吉本ばななの小説を読むといつもちゃんと大切なところにもどってこれる。ほんとうにいい作家。
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Posted by ブクログ
ネタバレエジプトのスピリチュアルな雰囲気がよく伝わってきた。人は急に命に終わりが来ることがあって、周りもそれを受け入れて、無理矢理にでも自分でも受け入れていくのも人生なんだなとおもった。
「きっと本当に1人きりで行動するように人間はできていないんだと思う。1人で居続けると最初は心が静かになるけど、やがて心が彷徨うようになるの。目の前のことに集中するのがむずかしくなってくる。そして幻覚とか見るようになる。自分で居られなくなる。それは自分が思ってるよりも簡単なことだと思う。」
「目に入ってくるものがたくさんありすぎて、それがみんな大きすぎて先のこととかを考えているいとまがない。」
なにかをじっと考えてその魂にいきつくまで理解したいと思った。
最後にエジプトの写真がたくさん貼ってあっておもしろい。自分もいつか絶対行ってみたいと思っていた国だったから余計に面白かった。
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Posted by ブクログ
詩集のような美しい言葉が詰まった小説。
序盤の方で、君は説明が多すぎる、といわれた主人公は「どこまでも、どこまでも説明をしたら私の血管を流れる血のことさえわかってもらえるかもしれないという甘えは、歳よりも老けた私が淋しい私の肉体から全宇宙に発信していた唯一の子供の心だった」と考える。
序盤のこの「説明が多すぎる」という投げかけは、作者の意気込み、この小説の挑戦にも感じた。
わかってほしくて言葉で説明しようとするとき、その言葉に載せきれないものこそ、ほんとうに伝えたいものだったりする。言葉の器でそれを映し出したい時は、どうやったらよいだろうと読後もしばらく考えている