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Posted by ブクログ
異国が出てくるから、というのは関係なく、ばななさんのおはなしは海外に旅をしているような時間の流れを感じさせてくれる。
舞台はタヒチと日本にあるタヒチレストラン『虹』。
そう、また来るといいわよ。縁がある土地って、どんどん好きになっていくからね。私も主人がいなくなってもやっぱりまだ来てしまうもの。
こういう時にふと現れてなんとなく人生に光を与えてくれる存在を、私は天使のようだと思う。よく知らない人なのに縁があってなぜかちょっとだけの時間を深く共有する存在と、たまに出会うことがある。そういう人たちは、何かしら、その時の生き方に関わるヒントを持っている。
人は旅先ではしょっちゅう子供に戻ってしまう。
肉体的な疲れでもなく、現実的な疲れでもなく、余裕のある疲れ方をすると独特の感覚が芽生える。それは、世界が今まで思っていたものとまるで違って見えるということだった。すると子供に戻ってあらためて体験するしかなくなる。
Posted by ブクログ
読み終わってすぐにまた読み返したくなりました。そして読み返しました。
飲食店に勤務している主人公は、よしもとばなな氏の他の作品と同様、ちょっぴり変わったバックグラウンドを持っていて、それでもって物事を観察するやり方が少しばかり人と異なる。そんな彼女の目を通して語られる色々な描写が、雑事で疲れ切っている私の心にしんみりと沁みました。
主人公の、少しだけのろまなんだけど、それを悪しとせずにポジティブに変換していく力に、いくばくかの勇気をもらいました。現実はこんな風にはキレイにならないかもしれないけど、私もこうして自分の決断に胸を張れたらと思いました。
Posted by ブクログ
これは、あくまで個人的に、だけど、
あたしの思考やものごとの感じ方と非常に良く似た視点から書かれていて、
ちょっとしたフレーズやセリフの全てに共感できた。
「生きる」ということの本質を、大袈裟にではなく、
優しく掴んでいるヒロインの、大事なものや大事な生活が、
タヒチの光景といい具合に溶けていて、とても良かった。
ファンタジスタに突っ走るわけでも、
リアリストに徹するわけでもない、絶妙なブレンド。
吉本ばななの凄いところは、超!有名な作家になっても、
こういった感覚を忘れずに一貫して表現し続けているところだと思う。
お金も名誉も会社の事情もご時世もいろーんなものが絡んでくる世界にいて、
大事なものを見失わない強さ、みたいなもの。
このシリーズはだいたいどれもそうだけど、
南国の濃い緑や甘い果物の香りがそのまま目の前に現れたかのような、
素敵な土地柄の描写にうっとりしてしまう。
そしてこのシリーズは基本全部「アタリ」です。
【あらすじ】
タヒチ風レストラン、「虹」。
そこで長年、一生懸命頑張って働いてきた瑛子。
が、母の急死を期に、一気に生活リズムや体調を崩してしまい、
店のオーナーの家のお手伝いさんとしてしばらく休養を取ることになる。
庭の植物や、オーナーの奥さんからは嫌われている動物を通して、
じょじょにオーナーと心の距離が近づいていく瑛子だが、
複雑な気持ちにケリをつけるためにも、
美しいタヒチへ旅に出る。
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