吉本ばななのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
最後に読んだのは大学生の頃だろうか。
覚えていないがとても昔のことだ。
吉本ばななさんの作品はこれまで沢山読んできたが、新しい作品ほどどうもしっくりこなくて一度手放してしまった初期の作品をもう一度手に取ってみた。
読んでしばらくして、あぁこの設定知っているとなった。
一度読んでいるのだから当然だが、私の場合読んで何年も経っている作品はすっかり忘れていることがほとんどだ。
それでもピンときたということは、やはり私は初期のばななさんの作品が好きだったのだ。
ばななさんの『良いことを教えてあげる』というスタンスのない純粋な小説になっていることが読みやすい。
これを機にまた初期の作品を読んでみたいと -
Posted by ブクログ
きっとほんと少し違う立場、違う知り合いかた、違う場所、違う時代に話せたらきっともっと自然に友達になれただろうな、といつも思うのです。
どんなにすねた気持ちで死んでも、みんな、親しかった人たちが自分の裸より恥ずかしい何ていっても骨、を2人組でおはしで拾ってくれるんです。愛です。日本の葬式は優しい。でも親にそんな悲しい仕事、できればさせないほうがいいです。
人は人を、本質的には裁けないのですね。
好いたり、嫌ったり、憎んだり、愛したり信じたりするだけです。
知恵をしぼり、気をまぎらわせ、生きているうちにただ生を生き抜くしかないんですね。
自分の思っている自分、というのは自分が意識のスポット -
Posted by ブクログ
「友だち」はいらないけれど「仲間」は大切、という言葉があった。私の中では、特に話がある訳じゃないけど顔が見たくて連絡しちゃう人は友だち。それ以外は自分の中ではクラスメイトで括っていたけれど枠はもっと外にもあった。本書の中では私の中での友だちは仲間であるようだった。これまでのコミュニティの中で、ただ楽しげに一緒にいるだけの友だちが私にも沢山居たし、今も居る。みないい人たちだったからその時間を後悔はしていないけれど、思い返してみれば心休まらない日々だった。この本の中に「いつも隣にいて価値観もピッタリという存在がいるとしたら、それは自分自身だけ。」という言葉がとても胸に響いた。自分と仲良くなっていれ
-
ネタバレ 購入済み
美しさの中に怖さも
吉本ばななさんの著書は初めて読みましたが、全体を通して非常に繊細だなという印象です。
登場人物の心情や家の散らかり方、山奥の風景まで事細かに描かれており、世界観に入り込みやすかったです。
序盤のお風呂のアヒルのシーンではかなり不気味な怖さを感じました。
ホラー小説かなと思わせるほど笑
他の著作も読みたくなりました。