吉本ばななのレビュー一覧
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自由だ自由、フリーダム。自由っていってもちんこ出して街を歩き回ってビーチでうだうだするようなやつじゃなくて、あいつらはただの変態なわけで、夫婦で一緒に海外旅行に行って、でもって部屋で旦那を待たせてる間にお出かけして、でもって店で気持ちいいから生ビール飲んでから帰っても二人とも普通にハッピー、みたいなやつだ。って書いてあった通りだけど。そんなハッピーに自由に生きてたらきっと幸せじゃないか。
そしてサイドストーリーのカニバリズム宗教の話がいやに怖い。こっちがメインでホラー映画作れそうなくらいに、映像かしたらこっちの話が子どもたちのトラウマになりそうなくらい。
というわけで何がメインなのかよく分から -
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「サウスポイント」はこの作品の続編(?)みたいだったので、すぐにでも読んでみたくなって。
いやぁ、ほんと、サウスポイントに繋がってて良かった。ほんと、良かった。
この、身を切り売りしているような精一杯さ、完全であるから儚いという、太古から決まっている約束のような理に、それでも受け止めて愛して乗りこえて、「思い出」となって前に進んでいく正しさが、痛かった。
そんなきれい事じゃ、分からないし、物分りよくなれないし、夢を見ていたいし、ハッピーエンドしか見たくない。なんて、実は生々しく痛々しく感じてしまったりするのだけど、それも全部ひっくるめて、「今」を感じて生きることへのキラキラなんだろ -
Posted by ブクログ
すんなりあっさり読めてしまえる分量の本ですが、
読者のこころやあたまには
ちゃんとした質感のモノが残ることうけあい。
ばななさん、実に正直に、実にオープンに、
さまざまな人生の根っこ付近の問いについて答えてくれています。
ひとりのひととして、
その裡に濃い内容を宿していないとここまで書けないし、
言語化や表現力の修練がかなりできていないと
ここまでのくだけたわかりやすい文章にはできないと思う。
出し惜しみなし、されど、
まだ表に出てきていない豊饒さまでをも感じます。
たとえば、「生きることに意味はあるの?」
という問いへの著者の答えは、
ぼくのおぼろげながら持っている答えと
著者の答えはち -
Posted by ブクログ
ジョン・キムと吉本ばななの対談を通じて、幸せとは何かについて、言葉を選んで研ぎすまして行ったような作品。
命や健康は、命があって健康なうちはそのありがたみが分からない。喪失してはじめてその大切さが分かる。これはよくある話。もし、失う前に気がつくことができれば、日常をもっと幸せに生きられる。「幸せは自ら創造するものであって、人から与えられるものではないと思うんです。」と続く。ここが、本書の最大のポイントと言ってよいと思う。視点を変えることで、幸せであることを再認識する行為、他人と比べたり、他人にどう見られるかではなく、自分が感じる幸せに素直であることが大切なんだと思う。
その他の内容は、人 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【本の内容】
レストラン「虹」。
海辺の故郷そっくりの素朴で丈夫な心で瑛子はフロア係に専心していた。
だが、母の急死で彼女の心は不調をきたし、思わぬ不幸を招く。
踏みつけにされる動植物への愛、身に迫る禁断の想い…。
瑛子は複雑な気持を抱え、念願のタヒチに旅立つ。
今、美しい島で瑛子に深く豊かな愛が蘇る。
確かな希望の訪れを描いた傑作長編。
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吉本ばななを好きな若い女の人は多いと思うけれど、私も例外ではない。
10代の頃、何度も読んでは文章に酔いしれ、本文を覚えてしまうほどだった。
きらきらとしたみずみずしい文章と胸をしめつけられるようなせつない