吉本ばななのレビュー一覧

  • ヨシモトオノ

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    怖いけどそれで終わらず、望みが残る。
    「自分のように感受性が強い人間にとって彼女のしていることは攻撃に等しい破壊力」
    「具合が悪い彼女がすべてではなくて、あの時は確かにその人の美しさかわいさあかるさが宇宙に届いていた」
    「社会に出る時こそ親が必要。自分が取るに足らない存在として扱われるときに、この時も親はあそこで変わりく暮らしている」と思える存在であることがどんなにありがたいことか。

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    2026年07月15日
  • ミトンとふびん

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    6作の短編集
    ほとんどが身近な人の喪失を抱えている話だった。

    自分の経験でも、抱えきれないほどの悲しみのなかにいるとき、何をみてもその人のことを思い出してしまい、どうしようもないことがある。
    最後の章の言葉が印象的だった。
    “どんなに他人と親しくなり、その人のことをわかったつもりになっても、結局その他人とは自分の中に生きているその人にすぎない。その人本人ではない。”
    生きている間だって、大事な人は私の中にいる大事な人でありその人本人ではないのだから、
    亡くなったって、私の前から急に消えたって、私の中にいる大事な人はいなくならない。ただ、その人はもう更新されない。

    これから先の人生、また大きな悲しみに暮れたときは、この言葉を思い出すのだと思う。

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    2026年07月13日
  • ヨシモトオノ

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    「怖い」ではなく、理屈では説明できないような日常の中に起こることのあるちょっと不思議な物語がたくさん詰め込まれています。

    あとがきで吉本ばななさんが2年間ずっと怖い話を読み、YouTubeを観て整合性がとれるようにがんばったと書いてありました。一つ一つ読んでいて気味の悪さを感じるものはあるものの、後味が悪いものはなくスッと入ってくるような感じでした。

    数ある話の中で「光」だけは話の毛色が違っていて、物語の書き出しも「この話だけは少しトーンが違う。それは、実話だから。」で始まっています。何が優しさなのか、何が正しいのか、正論は時々人を傷つけることいろいろ考えさせられます。
    ちょっと不思議な話の中では「最良の事故物件」が好きでした。「縁の方が大切で、縁だけが僕だけのものだから」これに気づかせてくれる前の住人がでてくるなら怖くないかも?

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    2026年07月04日
  • ヨシモトオノ

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    読み始めてみたら、ふっと宙に放り投げられてしまう様な、つかみどころのない感覚に陥った。
    なんか不思議な気持ち。

    以前著者代表作の「キッチン」を読んだ事がある。当時は印象に残らなく内容もあまり覚えていない。が、本作は気になった。心に残る短編がいくつかあった。常識などで説明できない次元を受け入れられる様になったからか。年を重ねたからか。他の作品も含めて、もう一度読み直してみようかと思った。

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    2026年06月30日
  • TUGUMI 新版

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    初吉本ばななさん!女性作家好きとしてずーっと読みたいと思っていたのです。
    嫋やかで優しくて、なんだか朗読したくなるような文章でした。
    だけどその心地良さの中に、抜きん出た周囲の人や物事、気持ちに対する観察眼が詰まっていて、なんていうかもっと周り見て過ごそうとしみじみ感じました。

    『確かにつぐみは、いやな女の子だった』
    書き口からつぐみは亡くなったものとばかり思っていましたが、気丈に生き抜いてくれていたんですね。
    ひと夏の出来事が、まりあの思い出の中でひと際輝いている一幕だったんだと思えました。
    つぐみには、まりあより長生きして、「お前が先に逝くなよ」って憎まれ口叩きながら泣いて欲しい〜(妄想と願望)

    それにしてもつぐみの口の悪さが想像の斜め上すぎて笑
    意地悪な女口調かと思いきや、余裕で田舎のヤンキーばりの口の悪さでした笑
    つぐみに限らずセリフは昔の口調ですが、地の文は現代に近くて、それがいいバランス感で心地よかったです。

    時代背景も相まって、浮気相手側で幸せな家庭を築く母親と娘(まりあ)もなかなか珍しいなぁと思いました。

    ●とくに朗読したい文書たち ──────
    『母は決してつよい人ではないが、無意識につよさを心がけているようなところがあった』

    『海とは不思議なもので、2人で海に向かっていると黙っていても、しゃべっても、なぜかどっちでもかまわなくなってしまう』

    『都会では人はいったい何に向かって「平衡」をおもうのだろう』

    『私はふいにつぐみにピントが合ってしまったような、妙に切ない気持ちになった』

    『しかし、そのときどんなに楽しいつもりでいても、後からおもいでを振り返ってみると、その夜の闇や電柱やゴミ箱のかげばかりがじんと暗くよみがえってくることがある。今思うと、その夜は本当にそうだった』

    『人生は演技だ、と私は思った』

    『ひとりの人間はあらゆる段階の心を、あらゆる良きものや汚いものの混沌を抱えて、じぶんひとりでその重みを支えて生きてゆくのだ。まわりにいる好きな人達になるべく親切にしたいと願いながら、ひとりで。』

    『いつでも実のないことをぐにゃぐにゃ考えているだろう。気弱なくせにお高くとまっている〜〜〜』

    『処女の情にほだされてうっかり結婚しちまった女殺のような気分』

    『君は気骨があるから、ずっとここにいても、世界中を旅している奴よりたくさんのものを見ることができるよ』

    『それは秋も冬もそうだったのに、振りかえるといつも夏だったような気がする』

    『ものごとがおさまるべきところでその効力を発揮していることは、こうして見ているととても神聖で良いことに思えた』

    『いろいろな種類の別れに満ちたこの世の中を、ひとつも忘れたくないと思った』

    『誰に言うともなくつぶやいたその言葉は、それでもこのところ私が漠然と考えていたことをきちんと紡いでいたので、私は「うん」と言った』

    『私は10年もの間、いろいろなものがひとつにあみこまれた大きなベールのようなものに守られていた。だれもがそこから出てみないとそのぬくもりには絶対に気がつかない。2度と戻れなくなってからでないと、自分がその中にいることすらわからないくらいに、ちょうどいい温度のベール。それは海であり、町全体であり、山本さん御一家であり、母であり、遠くに住む父であった。そんなすべてがあの頃は私をそっと包んでいた。私はいつでも楽しいし幸せだけれど、ときおりあの頃がたまらなく、悲しいくらいになつかしくなることがある。そんな時いつも、いちばんによみがえってくるのは、浜で犬と遊ぶつぐみと、にこにと自転車を引いて夜道を歩く陽子ちゃんの場面だった。』

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    2026年06月30日
  • はーばーらいと

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    感想をまとめるのが難しい。
    とても重たい話なのに、それほど心にズンとくる感じでもなく、でもじわじわと重さがのしかかってくる。

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    2026年06月29日
  • ウニヒピリのおしゃべり ほんとうの自分を生きるってどんなこと?

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    年末年始に古本で買って読み終えるのに半年以上かかった。読みにくいわけではない。受け取れるか受け取れないか。心にすっと言葉が入ってくる時に読みたい本。ほんとうの自分を生きるってどういうことか。深い部分でおしえてくれる。その辺の「生きやすい自分になるために」とか書かれてるような上っ面な感じよりもずっと深い。その深さまで感じられる時に読まないと、意味がない。やっと受け取れた。

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    2026年06月29日
  • 「違うこと」をしないこと

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    タイトルの「違うこと」をしないこと
    とても深い意味があるなと感じました。
    プリミさんとの対談は正直(なにを読まされているのだろう…)と感じましたが、後書きに繰り返し読んでくださいとあるので、2回目3回目で気づきを得られるのかもしれないです。全体的にスピチュアル感は強めかもしれないですが、自分の中の違和感は大事にしたいなという気づきがありました。

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    2026年06月22日
  • ミトンとふびん

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    誰かを大切に思う気持ち。愛しくてきゅっと心が締め付けられるような幸せ。そして永遠に失った時の痛み。

    重くなりそうなシュチュエーションなのに、どの物語にもほのかなあかりと可愛さがある。

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    2026年06月17日
  • ヨシモトオノ

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    ネタバレ

    あとがきが心にしみました。
    以下、抜粋し引用します。
    ーーーー(ここから)
    ・・・でも、心の中に灯った小さな不思議と希望は決して消えないように書いています。どうかその光があなたと共にありますように。
    ・・・
    私が不思議を書くのであれば「日常を生きている中で確かだったはずの世界に裂け目を見た。そしてそれは結果として、長い目で見たら人生に少しだけ光を与えることになった」というものであってほしいと思いました。
    ーーーー(ここまで)
    ほんのりした光は自分の中だけに、あるいはわかりあえる人とだけ共有する大切なもの。そういうもの、生きていくと、ちょっとずつ溜まっていくのかもしれないな。すーっと忘れちゃうものもあるけど。

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    2026年06月11日
  • とかげ

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    「とかげ」というタイトルがぴったりの短編集だった。ひんやりしているがその内部に小さいながらも確かに鼓動を打つ生の力を感じさせる。
    普段の吉本ばななさんの文体よりも、若干固い感じで、木の幹に触れる時のような味わいがあった。
    どの作品も良かったが「とかげ」にはドキッとさせられた。

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    2026年06月09日
  • 下町サイキック

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    ザ・吉本ばななさんって感じの作品でした。日々の暮らしの中で起こる小さな出来事、当たり前の事、実はぶっ飛んでいる摩訶不思議な出来事は非日常じゃなくて日常なんだという、優しい感覚。もっと言えば、スリムで簡潔にまとめられた文章じゃなくて、説明が少し多めにされているような文章たちが、どうしようもなく私を落ち着かせてくれることも、吉本ばななさんらしいというか、「そうそう、思い出させてくれてありがとう」という感じがしてしまう。
    10年後、しっかりと読み返したいと思います。

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    2026年06月07日
  • おとなになるってどんなこと?

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    1ページあたり250文字と、普通の本の1/3くらい。さくっと読める。けっして子ども向けではなく、おとなが読むべき本。

    ばななさん、有料noteをやっていることを、最近知った。

    親族関係でゴタゴタしているらしい。

    彼女ほどの物書きでも、生きるのは大変なんだなと。

    いや。他にはない、目や心があるからこそ、なのかもしれない。

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    2026年06月06日
  • おとなになるってどんなこと?

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    高校生か中学生くらいに読みたかった。
    自分に子供ができたら必ず進めると思う。夢の話とか、頑張るということ、友達や勉強、死についてまで、人生で一度は考えるだろうことに優しく触れて意識させてくれる本だった。1つの章も短めで全体的にもかなりコンパクトな1冊なので子供が読みやすいと思う。

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    2026年06月06日
  • おとなになるってどんなこと?

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    これはとっても読みやすくて
    また読み戻ってきたい一冊。

    子供の私を抱えながら生きる。

    言葉がすっと入ってきて、
    なんだか納得しながら読む

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    2026年06月06日
  • ミトンとふびん

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    ネタバレ

    文章が心地良い
    悲しいのに軽く読める
    海外の描写にワクワクしてしまう

    「どんなに他人と親しくなり、その人のことをわかったつもりになっても、結局その他人とは自分の中に生きているその人にすぎない。その人本人ではない。」
    「幻影と幻影のあいだに、ほのかに温かい空間があって、人と人はそこでしか出会えないのだ。」

    「だいじなのは、突き詰めないこと。」

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    2026年06月04日
  • 幸せへのセンサー

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    ネタバレ

    「分かりやすい仮面を被っておいて、その中の自分を大切にする。」
    「時の流れに身を委ねるしかない時がある。
    辛くても他のことで紛らわせたりはしないで、悲しいなら悲しい、落ち込んでいるなら落ち込んでいるという事を堂々と表現していい。」
    「抗ってもどうにもできない時は、おおな流れに身を委ねる。」
    「なるべく気分のいい時間を増やすことから始める。心の声を聞く、自分を緩める」

    たくさんの言葉が心に響いた。

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    2026年05月31日
  • ミトンとふびん

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    「デッドエンドの思い出」に続いて読んだ、私にとっては2冊目の吉本ばななさん。
    なんとな~く沁み込んできて、なんとな~く日常での所作が丁寧になっちゃったりする。
    とても好きな作品だけど、なんでもっと早く読まなかったんだ!と後悔する気持ちは不思議と起きない。
    今このタイミングで、出会うべくして出会ったのかなという気がする。
    やっぱり言葉の言い回しなんかは、落ち着いて読まないと少し理解しにくい感じはあった。
    でも、だらだらと自分の考えを述べているような気だるさはなかったし、簡潔で読みやすい。
    少し時間を空けて、また他の作品も読んでみたい。

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    2026年05月30日
  • 大きなさよなら どくだみちゃんとふしばな5

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    味のある毎日を生きたい。
    吉本ばななさんらしいクスッと笑える文章で、別れについて教えてくれる本書。家族も友人も飼ってる犬猫もいつかはきっと別れの時が来る。
    みんな地上から消えて、抜け殻と思い出だけが残る。最後の瞬間まで間違わないように、この体で今見えている景色を大事にしたいと思える1冊

    "それぞれの道をしっかり歩いた人は、いろいろな苦しみを経て、みんななぜか同じような愛の地点で出会う"
    "どんなつらい瞬間も帳消しにかるようなそんな魔法を、私たちはたくさん持っていた"

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    2026年05月25日
  • 下北沢について

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    タイトルに「下北沢」って入ってるだけで、手に取ってしまった。
    一度しか訪れたことはないけど、私もばななさんと一緒で、下北沢に魅了されてしまったのだろう。

    作中の下北沢と今の下北沢で見える景色は、所々変わってしまったと思うけど、この本を読み終わってもう一度下北沢を歩いてみたいな、と。

    ばななさんの「今を楽しまないと」精神は、私も常に目指している考え方でとっても共感。
    悩む=考える時間も必要だけど、やっぱり日々楽しんで生きていきたい。

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    2026年05月23日