吉本ばななのレビュー一覧
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少し不思議なお話が13編
【吉本ばなな版遠野物語】
この短編集は不思議だけど怖くない
生きているものには必ず死が訪れて
悲しいけれどそれを静かに受け止める
死は身近なものなんだな
いくつか好きな話があるけれど
その中のひとつ【思い出の妙】
───旅館の天井を見上げると木目に小さな顔があった。何度見ても顔だった。知らないおじさんの顔。───
これは大学生の娘と両親の三人が旅先で旅館に宿泊する話
私も子供の頃は天井が怖かった
木目が顔に見えるよね?
でもこの話は本当におじさんがいるらしい
軍歌を歌ってるの
娘が両親におじさんが見えるか聞くと二人とも見えると言う
父親:「まあでも、 -
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ばななさんが、銀色夏生さんの『つれづれノート』をまだ読んでいる、とわかってなんだか嬉しかった(本人と作品は別、と書かれているのが、ばななさんらしい)。
奈良のとある神社にある、優しく撫でてから持ち上げると軽くなり、叩いてから持ち上げると重くなるという石の話が興味深かった。
石自体に変化がある訳ではなく、人は自分の撫でたものを自分にとって大切な物と認識し、軽く感じられるように脳が判断するらしい。逆に、叩いた物は嫌な物と認識して、重く感じると。
これって、世の中の色々な場面で当てはまりそう。
自分に対してや、人間関係についても影響があるのでは、と思った。
あと、『自分のしたことは自分に返ってく -
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『ミトンとふびん』
なんでもない日常を切り取った作品、は精神が安定していない時に、早く家に帰りたいと思うような日々の喧騒に、少し彩りを与えてくれる。
女性作家の壊れてしまいそうな繊細な感覚を贅沢に味わうことのできる作品。
「でも、人が意志を持ってそっとしておいてくれるということに、こんなに安心したことはない」
「積み上げたものをまた失うのはわかっている。どんなに積み上げたって、死んでしまったらお別れ、そこでいったん終わるのだ。…それでも私たちはなぜか積み上げ続ける。それが生きている証しであるから。」
なんでもないただのお泊まりの時に、彼がタオルを広げて髪の水気を取ろうとしてくれたこと -
Posted by ブクログ
ネタバレ上よりも面白かった。いろんな能力が使える人が出てくるし、情景描写が細かいから人の気持ちもその場所の記憶も全部手に取るようにわかるので、心地よかった。
どんなこともすべていいものになるし出会いも別れもなるようになってことがすすんでいるということ。
『いつかあの人が他の誰かと過ごすなら、そいつが見るあの子のスカートのしわにさえ、僕は心を痛めてしまう。あの人は花だ。希望だ。光だ。最も弱く、最も強いものだ。でももうすぐ誰かのものになってしまう。何もかも。あの寝顔も、熱いてのひらも。
いつかそんな日が必ず来るなんて、それはなんて残酷なことだろうと思う。
でも今の僕には、その残酷さがなによりも美しいゴス -
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みどりのゆび
「植物ってそういうものなの。一人のアロエを助けたら、これから、いろんなね、場所でね、見えるどんなアロエもみんなあんたのことを好きになるのよ。植物は仲間同士でつながっているの。」
ベストセラー『樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の』にも書いてあったけれど、植物はつながっている。集合意識というか、そうした類の連帯がある。
そうでなければ、(たとえば)カミキリムシ被害が出たとき、森林は全滅してしまう。「おい、とおくでカミキリでたみいだぜ」といった伝言ゲームで、森林全体が身構える、というわけだ。
人だって、集合意識はないわけではないだろう。
個人というか、人の個体と