吉本ばななのレビュー一覧

  • TUGUMI
    名作ぅー!

    発熱していると世界が強く浮いてみえる。体が重い分、心は飛び回り、ふだん思わないことをくりかえし集中して考える。
  • はーばーらいと
    吉本ばななさんの、近年の集大成のような物語だと思った。かといって、スピリチュアルすぎるわけでもなく…。
    いつも思うけど、ばななさんの作品に出てくる大人の存在ってとても大きい。(親だったり、おばあちゃんであったり)
    そして何より、タイトルがとても良かった。
    わたしにも港のあたたかな光が見えた気がした。
  • アムリタ (下)
    あとがきがまたよいのです…吉本ばななさんは、小さなこと、ささいな日常で感じることを繊細に書き取ろうとしてらっしゃるのが伝わります。
  • 吹上奇譚 第四話 ミモザ
    この、新しい生命の誕生する第四話だけが前回借りられずお預けになっていたのだけれど やっと読めた!
    あとがきにあるように、現実世界で中島さんが亡くなってからの文章はこの世の幻想やちっぽけさ、果樹園においても、明るい中でも真意に迫るものばかり。吹上町がどこかにある事を思うと、わたしも日常を緩やかに和やか...続きを読む
  • 大きなさよなら どくだみちゃんとふしばな5
    自分の傍にもまさに余命宣告されてしまった娘のような愛犬がいるので、この本を書いた当時のばななさんと感情が深くリンクしていたと思う。
    ペットロスの本なども読んだけれど、この本は他のどの本より心の慰めになったと思う。
    わかる、わかるよ。とそっと隣で慰めてもらったようで優しさに満ちていた。
    別れは本当に辛...続きを読む
  • ミトンとふびん
    よしもとばななさんが本当に書きたかったものが書けたとあとがきに記していた。
    大きな出来事は起きないまでも、各話の主人公たちは旅をしながら過去の自分と向き合う。
    もう二度と会えない友人や、友人でも恋人でもない人、関係性を言葉にしてするのは難しい場合でも、その時自分にとって大切な存在であるならば、一生心...続きを読む
  • TUGUMI
    初めて吉本ばななさんの作品を読んだ。とても読みやすくすらすら読めた。人の優しさ、強さ、怒り、悲しみ、懐かしさ、切なさ。色んな感情が描かれていた。私自身まりあとは逆で、東京から他県へ引っ越したが共感できる部分が多い。帰省している時はまるで夢のような感覚で、現実と離れたような気がする。自分の中の気持ちが...続きを読む
  • ミトンとふびん
    特に大きな出来事もなく淡々と進む物語。でもその淡白さや短さが、そっと自分に寄り添い、心の重しに風船をつけて浮かしてくれる。
  • イヤシノウタ(新潮文庫)

    今私はちょい鬱なので、文字通り癒しを求めてこの本を開いていました。

    作家は自分の人生を切り売りしてるんだなと思った。
    毎日のたわいもない出来事にじっくり目を向けて考えて言葉にする。
    それが誰かの人生を少しだけ豊かにする。
    そういう生き方って素敵だなぁと、
    毎日をそうやって生きてみようかなぁと思っ...続きを読む
  • ミトンとふびん
    命は放っておいても続いていくし、放っておくといつの間にか途絶えてしまうし。
    様々な角度から「生きる」ことを見つめ直せる作品でした。
    たとえ架空であったとしても、誰かの人生が誰かを救うことがあるんだなあ。
  • ミトンとふびん
    祖母や母のことをふと考えることが最近多くなってきたので、SIN SIN AND THE MOUSEの母親の回想シーンは胸がキュッとなった。
    温かみを感じる話だった。
  • 哀しい予感
    読むの2回目だけど前回と全然違った感想を持った。
    本を開く通勤と休憩の時間がすごく楽しかった。心が熱くなって心がふわぁって自由になってくのが心地よかったり、
    弥生と弥生の家族が背負う微熱を持った不幸、 その訪れた不幸を時間をかけてゆっくりと受入れて輝いていく。それがなんともうつくしいと思えるこの感覚...続きを読む
  • ハードボイルド/ハードラック
    よしもとばななさんを読む時には、覚悟が必要だということを忘れていたな…。あまりにも好きな作家さんなので軽々と読み進めてしまったけれど、読み終わったあとも考えてしまうたちの私には重く暗いものがのしかかってくる、それすら作品の一部として楽しめるのだけれど、、、。時間がある時に読むべきでした
  • ウニヒピリのおしゃべり ほんとうの自分を生きるってどんなこと?
    自分の中に形成されている常識を疑うことはとても大切で、自分の常識を捨て新しい価値観を得るという作業は心理学の本を読むことが1番手っ取り早いなと感じる。
    憧れという感情は自分を小さく閉じ込めてしまう。という驚きの発見。
  • ミトンとふびん
    『私はここから歩いていくんだ、と思った』。

    人の日常はさまざまなものに束縛されています。生活していくためには働いてお金を稼ぐ他ないことは言うまでもありませんが、生まれついた環境によっても土地や家、慣習などにも人は束縛され続けます。

    一方で、そんな束縛には他の人からは決して知り得ないものもあると思...続きを読む
  • はーばーらいと
    悪人らしい悪人が出てこないのに、とても苦しくなる物語。望まない善意や、善い閉鎖的な空間がもたらす厄介さが生々しく伝わってくる。それでも、終わりには希望が見える。決して楽しい物語ではないが、色んな人に読んでほしい。

    人間、誰しも自由に生きてよい。善意や、面倒見の良さは、それで救われる人もいる尊いもの...続きを読む
  • TUGUMI
    あなたは、『1日1回くらいはむかっと腹立つことがある』でしょうか?

    この世に生きている人間は自分だけ…という状況があったなら、腹が立つということ自体ないのではないか?そんな風にも思います。結局のところ、人は他者とのコミュニケーションにおいて腹が立つという感情に苛まれるのではないかと思います。とは言...続きを読む
  • ミトンとふびん
    2024年8作品目。

    第58回谷崎潤一郎賞受賞作。

    金沢、台北、ヘルシンキ、ローマ、香港、八丈島。
    行ってみたい場所ばかり。

    ばななさんの作品を読むと、風通しよく生きようといつも思います。
    思うだけでなかなか実践できないのですが。

    ファッツェルのチョコ、探します。

    《追記》
    ファッツェルの...続きを読む
  • 「違うこと」をしないこと
    〈 第一章 自分を生きる 〉のこの13頁が、この本の全て。
    ひとの人生の意味っていうのは " 違うことをしないこと " =自分のほんとうをすること、これが全てなのだと思う 。
  • はーばーらいと
    風を感じても、星空を見ても、木々が揺れても、私にはみんなあなたの面影に見えた。あなたは私の全てだった。

    助けてくれたらもう、一生感謝します。すでにしているけれど、いっそう。
    私の一生の感謝は、きっとすごく効くよ。

    誰かの痛みを無視すれば、必ずそれは自分になんらかの形で返ってくる

    私だって人間だ...続きを読む