吉本ばななのレビュー一覧

  • とかげ

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    2000年前後、
    災害やテロ、理不尽な事件が続いたこの時期は、
    「癒し」ブームだった(と、どこかで聞いた)。

    ちょうど私の生まれた1996年に執筆された
    この本は
    「時間と癒し」「運命と宿命」を
    共通テーマに作成された短編集らしい。

    登場してくる全ての女性に共感ポイントがあった。
    当たり前ながら、
    作者は彼女たちの繊細な内面世界をよく捉えている。

    自分が自分であること、自分なりの感性や選択、
    自分を形作る重要な性質やこだわりについて、
    彼女たちが、
    ただありのままに受け入れる様が心地よかった。

    自分の選択(運命)や自分が自分であること(宿命)を、ストーリーの中で(時間)受け入れていく(

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    2025年10月07日
  • TUGUMI

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    二度とかえらない少女たちの輝かしい季節。
    切なく透明な夏の恋の物語

    いつまでも
    色あせない
    青春小説の名作
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    夏に読みたいと思っていた一冊。
    今を逃したら来年以降になってしまうかもと思い。
    まだ暑いしギリセーフと言い聞かせ。苦笑

    身体が弱くて、
    色が白くて髪が綺麗で、
    とんでもなく生意気で意地が悪い、
    美少女のつぐみ。

    従姉妹のまりあ目線で描かれる一夏の思い出。

    悪魔的なつぐみに翻弄されつつも、
    気付いたら可愛らしく思えてしまうのは、
    身体が弱い美少

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    2025年10月05日
  • TUGUMI

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    儚い、という言葉を体現するとつぐみになると思う。儚いからこその永遠を感じさせる少女の夏の物語だった。

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    2025年10月05日
  • 骨が折れた日々 どくだみちゃんとふしばな11

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    ばななさんの文章は、私の潜在意識に触れる文章。エッセイの中でご自身でも意識されて書いているとあったので、私はまんまと引っかかってる読者の一人だなと思った。
    気づかないとスルーしてしまうから、おこがましいけれど、私は気づきやすいタイプなんだろう。たぶん。それでも、腑に落ちない箇所もあって、それはこれから先の人生の中で気づくのか、そこはばななさんと感覚が違うのか。
    分からないけれど、読後は、自分の感覚を信じよう、大事にしようと思える。

    私の琴線に触れた言葉たち。

    「プロは迅速に合理的にてきぱきと、という考え方もあるだろう。
    でも、違う考えもある。
    どういうプロかを互いにわかりあって、信頼して仕

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    2025年09月30日
  • ミトンとふびん

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    亡くなった人の影が、日常にちらつく。それでも生きて行く。悲しさだけではないものを思い出しながら。一人の時間、他者との時間の中で、生を感じて、それでも生きて行く。がんばる訳ではない。ただ、自然に身を任せて。
    肩の力を抜いて、呼吸をゆっくりしながら読める心地の良い短編集だった。

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    2025年09月27日
  • はーばーらいと

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    吉本ばななさんははずさない。
    主人公の女の子が絶妙なバランスの中で、その絶妙なバランスを超えて強さを持った子だというのが私は嬉しかった。何様だ。笑
    この絶妙なバランスというのはやっぱり一歩間違うと、間違うというか何かの拍子みたいなものなのか、まあ崩してしまうと堕ちてしまうかもしれないものだと思うから。
    気づいたら近くにいてくれる優しさみたいなものを感じた小説でした。
    宗教や、伊豆の海、ありありとその小説の世界に入れた気がします。

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    2025年09月19日
  • 「違うこと」をしないこと

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    スピリチュアルではあるが押し付けてこないのがいい
    我慢ってしすぎると良くないけど必要だと思ってたので、こんな生き方でも良いのか。と少し気が楽になった
    まあそりゃこのお方だからなんだろうけど。今読めて良かったな

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    2025年09月18日
  • 嵐の前の静けさ どくだみちゃんとふしばな4

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    これはもう、このシリーズの本を読み終わるたびに何度も書いていることだけど、心がしんどくてもう何も読めない!っていうとき、体が疲れてもう何もできない!っていうとき、吉本ばななさんのこの本だけは読める。するする入ってきて、体がちょっとだけ軽くなったり、温かくなったり、濁りが取れたりするような気がする。

    【読んだ目的・理由】吉本ばななさんの文章が好きだから
    【入手経路】買った
    【詳細評価】☆4.3
    【一番好きな表現】なによりもまず自分を愛していれば、愛のない人は近づけない。(本文から引用)

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    2025年09月14日
  • 私と街たち(ほぼ自伝)

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    大好きな吉本ばななさんの作品。

    今回も何か大切なものを思い出させてくれた。

    ”あまり文というものに触れたことがない人に、読むことのすごさを知ってほしい。
    命を救うくらいすごい数文字がこの世にはあるってことを。”

    最近思うのは、何かを本当に面白いと思っている人に、その何かについて話してもらったり、解説して貰ったりする。それにより理解できる深い面白さがあるなと。

    文章に人並みには触れる方だと思うけれど、そこまでの文章には出会っていないかもしれない。いや、出会っていてもそう感じていないのかもしれない。
    ただ、アンテナを立てていることも大切だと思うので、
    センサー感度を上げながら、沢山の文章に

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    2025年09月14日
  • 体は全部知っている

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    むかし読んだ。なつかしい感じがした。これこれ、この唯一無二の感じ。当時ものすごく影響された。今、読んでもおもしろい短編集。

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    2025年09月12日
  • TUGUMI

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    吉本ばななさん2作目。
    あんまり作者を重視して小説読むことないから、続けて読むと作風とか書きたいであろうことが通してわかってくるのかという個人的な発見があり。
    そういう小説の読み方もおもしろそうと思った。そんな時間があれば、ね…(血涙)

    この人の場合は、結局人間は孤独、という考えが根底にあるように感じる。そこはとても共感。
    ── ひとりの人間はあらゆる段階の心を、あらゆる良きものや汚いものの混沌を抱えて、自分ひとりでその重みを支えて生きてゆくのだ。まわりにいる好きな人達になるべく親切にしたいと願いながら、ひとりで。──

    なんかわかんないけどなんとなくわかる風景描写は、ご本人が体験したことを

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    2025年09月07日
  • TUGUMI

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    何もない日々が続くことは、平凡で素晴らしい。旅館でゆっくり過ごしたり、砂浜を歩いたりする姿を思い浮かべました。吉本バナナさん、とても良いですね。

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    2025年09月02日
  • ヨシモトオノ

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    「すこしふしぎ」な死や霊を題材にした短編集。ばなな氏の手にかかると、怖さより優しく寄り添う気持ちになる。どの作品もどこか夢に出てきたりとかの懐かしさを感じる。狐にスカウトされた子供の話しとかわらしの話しとかクスッとさせるものが楽しかったが「唐揚げ」と「花」が切なかった。

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    2025年09月01日
  • ヨシモトオノ

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    オカルト、心霊好きな私をして、最近の心霊動画のクオリティには辟易するものがある。

    また、
    実話と謳ったその筋の文章作品にしても似たり寄ったりなものが多く、読みながらコレって前に読まなかったっけと首を捻る機会が増えている。

    そんな中、怖がらせるというよりむしろ不思議な世界の存在を淡々と語る作品。

    キツネに見込まれた少年のおはなし、最高でした。

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    2025年08月29日
  • ヨシモトオノ

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    あとがきから読むことをおススメ。
    あとがきにあるとおり、「吉本ばなな版、遠野物語」ではあるものの恐怖や気味悪さといった後味の悪さは無く、少しだけ暖かさすら感じるような終わり方が秀逸でした。

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    2025年08月03日
  • おとなになるってどんなこと?

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    ささっと読めるのにお守りのような言葉が詰まってた
    年齢的には大人なのに、ずっと内面は変わらず子どものような気がして、いつ大人になるのかなと思うこともあるが、大人ではなく、自分になれるように、日々を重ねたい

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    2025年07月30日
  • 幸せへのセンサー

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    なんか運のいい人とか、イキイキしている人は幸せのセンサーが働いているんだなぁと思った。決してスピリチュアルなことを全面的に信用しているわけじゃないけれど、なんか間の悪い人とか切れない関係とか自分の感覚をちゃんとすると避けられたりよくしたりできることに思い当たることがちらほらあって、それは人それぞれのセンサーの良し悪しなんだと実感。ただどーんと落ち込むよりもこういう意識を少し持つだけでもちょっと前向いて進めそう。

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    2025年07月28日
  • 「違うこと」をしないこと

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    ありのままの自分に価値がある。
    無理をしない。自分のままで生きることの大切さを教えられたような気がします

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    2025年07月25日
  • 下町サイキック

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    ネタバレ

    重そうな話なのにさっぱりしてていいかんじ!
    些細な幸せ感じて優しい気持ち♡
    安心する話だから何回も読めそう〜

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    2025年07月24日
  • ヨシモトオノ

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    実話を元にした「光」の自殺への考察がいろいろ考えさせられて良かった。後の短篇たちは言うならば白魔女に守られた不思議話という感じで、ちょっと怖い感じも醸しつつ温かい雰囲気に包まれている。
    大家さんを守ろうとする幽霊や道案内をする子どものお話が良かった。

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    2025年07月15日