吉本ばななのレビュー一覧

  • TUGUMI
    つぐみが最高にかわいい。友達になりたい。情景描写が素敵で,宝物のようなキラキラした青春って感じがした。
  • TUGUMI
    この物語のつぐみの存在が意味するものは、命の限りを切に感じ生きている、という姿かなと思いました。
    生まれつき病弱、その境遇ゆえ甘やかされ、意地悪く口は達者。しかし嫌な少女ではない、綺麗で賢くと、むしろ魅力的だ。
    つぐみは過去を振り向かない、
    つぐみには今日しかない、
    つぐみなりの哲学もある。
    一歳年...続きを読む
  • 吹上奇譚 第四話 ミモザ
    世界での居場所がわからなくなったりしたら読み返そう。ここにある世界の成り立ち…知覚もできぬ次元の狭間に我らは偶然いるだけ…ってのは、キングも春樹もジョナサン・キャロルもダイアナ・ウィン・ジョーンズも書いてるけど、その通りだから。
    あと、「屋外に長くいると…外にいさえしたら何かしら自然の要素が助けてく...続きを読む
  • 生活を創る(コロナ期) どくだみちゃんとふしばな9
    最近いろんな業界での搾取が暴かれてきているけど、出版業界の搾取もなかなかだなと思った。才能に対しての対価は目には見えない分、本人が主張しないととんでもない安価で消費される。「悪い知らせ」もすごく納得。悪い知らせは急に来るものではなく、必ずサインが何回かあり、そこで方向転換しないと大病を患ったり、死ん...続きを読む
  • 哀しい予感
    情景描写の言葉が綺麗。
    頭にスッと入ってきつつ、とても幻想的で切なさや哀しさを感じさせるような言葉が並んでおり、引き込まれた。
    主人公の立場は自分とは全く違うのに、なぜか共感できて、涙が出そうになる。
    特に、弟(血のつながりはない)と恋愛関係になっていく場面では、いやらしさではなく、甘酸っぱい純粋な...続きを読む
  • 哀しい予感
    弥生と叔母のゆきのの2人の話。正確にいうとまったく2人だけの話ではないが、私はこの2人のための話だと思う。この2人が姉妹だとは考えも付かなかったが、分かってからもう一度読むと血縁関係があることがありありと分かった。特に、ゆきのがいなくなった家で母親が弥生に電話をかけたシーンなんか血のつながりをよく表...続きを読む
  • SLY  世界の旅2
    「私」とゲイである日出雄は、かつて2人と恋愛関係にあった喬がエイズで死期が近いことを知り、喬の長年行きたがっていたエジプトへ旅行を決める。

    やはり視覚、嗅覚に訴えてかけてくる描写が最大の魅力。今回の主人公はアクセサリーデザイナーだったので、宝石とエジプトの景色を重ね合わせてちりばめられた珠玉の表現...続きを読む
  • マリカのソファー/バリ夢日記 世界の旅1
    新幹線でほぼ4時間分

    第一部は、多重人格を治療中の少女マリカと彼女に残された最後の人格の少年オレンジ、そして彼女(彼)を10年来支えてきた元医者ジュンコでバリを訪れる話。第二部は、第一部を綴る上で作者が仲間たちと訪れたバリの思い出が日記になっている。
    バリの明るく澄んだ風景とマリカあるいはオレンジ...続きを読む
  • 「違うこと」をしないこと
    宇宙マッサージについては何度か読んだり、実際に経験してみないと完全にはわからない気がする。
    今の自分が置かれている状況もあってから、読み終わった後はなんだか励まされている感じがした。
    自分の気持ちに正直でありたい
  • TUGUMI
    口の悪い病弱なつぐみ。
    つぐみの両親が営む海辺の町の山本屋旅館で母と暮らす主人公まりあ。
    まりあの父と母と3人で東京で暮らすことになりつぐみたち家族から離れる。
    離れて初めての夏はつぐみ達の元を訪れ一緒に過ごす主人公。
    山本屋もたたむことになり、海辺での最後の夏を過ごす。

    口は悪いが魅力的なつぐみ...続きを読む
  • ハチ公の最後の恋人
    「そのときから私は言葉で説明しないことにした。
    どこまでも、どこまでも説明をしたら私の血管を流れる血のことさえわかってもらえるかもしれないという甘えは、歳よりも老けた私が淋しい私の肉体から全宇宙に発信していた唯一の子供の心だった。」
  • 哀しい予感
    哲生くんにずっとキュンキュンしてしまいました。
    ばななさんの小説に出てくる男の子、いつも素敵。
    ゆきのさんがどんな家に住んでいるか、想像しながら読みました。
  • はーばーらいと
     港町の、のどかな風景。風景に中に、とけ込んでいるつまんなく見えるひとつひとつの事柄。そのひとつひとつが愛!

     人の生き方、価値観を読者に考えさせる物語。
  • はーばーらいと
    統一教会をはじめとしたカルト集団をモデルにし、宗教二世を描いたお話。
    両親が信仰に没入してしまったひばりは、信者たちが住む施設から脱出しようと、幼なじみのつばさに助けを求める。
    洗脳されてしまった両親は良かれと思って宗教の教えをもとにいろいろなことを娘に言ったり勧めたりするけれど、洗脳されずに自分を...続きを読む
  • TUGUMI
    情景だったり、そのときの心情だったり、それらを上手く切り取って読みやすく心を打つ文をかけるのは吉本ばななの凄いところだなって思う。それは彼女の他の小説にも言える。
    だから吉本ばななは日常をどんな視点で見て、何を感じているんだろうっていうのが気になっていた。
    あとがきには『人生についてあまりにも否定し...続きを読む
  • はーばーらいと
    読み始めて、「TUGM I」を思い出した。
    複雑な家庭環境で育った つぐみ と幼馴染の つばさ 二人の関係は恋人でもなく、兄妹とも違うが、正直で信じられる存在なのがある意味羨ましいと思った。
  • TUGUMI
    初めて吉本ばななさんの作品を読む
    綺麗な絵画をみているような風景の描写の数々に癒やされる。
    過去の大事な思い出をおすそ分けしてもらったような穏やかな気持ちになる作品。
  • ミトンとふびん
    すごく久しぶりのばなな作品。
    何も大事件は起きないけど、
    だからといって周りにこんな人いない。
    自分も、もちろんそうじゃない。

    そうじゃないことに安心しながら、
    ちょっとだけ羨ましい気分で眺める世界。
    吉本ばななを読んだって気持ちになった。
  • ミトンとふびん
    中学生のときに好きで、よく読んでいたよしもとばななさんの短編集。

    激しい凹凸はなくて、サラリとしている独特の文章、久々に読んで、あーこの感じ!と思いました。
    奈良美智さんの絵との出会いもよしもとばななさんだったな。
    ほんと、本の装丁も相変わらずオシャレ。

    出てくる人物も、落ち着いてて、でも身軽で...続きを読む
  • おとなになるってどんなこと?
    おとな、勉強、友だち、普通、死、年をとる、生きる、がんばる。それぞれについて平易な言葉で語りかけてくれる。だからスルリと心に入る。
    でも本当に知るためには、何度も読むことが必要なのかも。
    簡単な言葉で当たり前のことを語るから難しい。