吉本ばななのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
権五郎のことを思うと、本当にやるせない。
多感な年頃の登場人物たち。
30歳近い立場の私から見ると、なんとか権五郎が犠牲にならないように、もう少し後先考えて冷静な振る舞いもできたのではないかと、その登場人物たちの若さゆえの拙さに落胆してしまった。
それ以外はとても美しい話。
そこだけがどうしても、私の道徳に触れる感覚があった。
罪なき動物が、声も上げられず、人間の争いの犠牲になったと思うと悔やまれてならない。
吉本ばななの本は、まだあまり読んだことがない。これから少しずつ読んでいこうと思う。
この本を読んで感じたのは、吉本ばななの比喩表現が私の感覚と少しズレているのかなということ。
「〜のような」というような部分。8割わかるんだけれど、後の2割が理屈を働かせないと理解できない。直感的に、知っている感覚としてスッと馴染んでこない感じ。ちょっとつっかえる。
結構、抽象的の中でもさらに抽象的な表現を描く人なのかもしれない。
まあほかの本も読んでみよう。
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Posted by ブクログ
ネタバレ夏は特別。キラキラしていて空も海も青くて、みんな自分の世界を生きてる感じ。
p.31「何かを得る時は、何かを失うように決まってるだろ。」
p.133「恋って言うのは、気がついた時にはしちゃっているものなんだよ、いくつになってもね。しかし、終わりが見えるものと、見えないものにきっぱりと分かれている、それは自分がいちばんよくわかっているはずのことだ。見えない場合は、大がかりになるしるしだね。うちの今の妻と知り合った時、突如未来が無限に感じられるようになった。だから別にいっしょにならなくてもよかったのかもしれないね」
p.151「…っていうかさ、人間ってどうしても次々に新しいものと出会って、ちょっとずつ変わっていくだろう。いろんなことを忘れたり、切り捨てたり、どうしてもしちゃうしね。やることがいっぱいあるからだろうけど」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ吉本ばななさんの作品は『キッチン』しか読んだことがなくて、キッチンはとても面白く読めたのですが、こちらの作品はなんたが説明のような文章がクドく感じてしまうところがあり、ある作品では物語自体はもう盛り上がりを迎えたのになかなか収束しない感じが少しもどかしく感じました。
また、登場人物たちが素直ないい子が多くて、途中嫌悪してしまいましたが、読み終わってみて、吉本ばななさん自体がきっと育ちが良くて親兄弟に愛されて育ち、自分も家族が大好きで、周囲にも思いやりが持てるいい人なんだと思いました。そしてそれがばななさんの持ち味なのだと、受け入れられました。
印象的なお話はばななさんの実体験の「光」です。ばななさんの人柄を知れました。そして、知ってしまったが故にここから先さらに嫌悪してしまいましたが、最後は受け入れられました。
作中、森博嗣さんについて「彼は、自分が決めたことを信じて実行しようと決めた。そしてそれをブレずに続けている。それが大切なところなのだ。」というフレーズが好きです。
あとは「炎」です。失踪した男友達(大学生)のベッドを譲ってもらったけど、そこで寝ると地獄のような夢を見てしまうっていうお話です。
見えないものの力って良くも悪くもあるよなって思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ過去のあの時に一瞬戻ることはできるし、
戻ることはやっぱり悪いことではないよな、って思えた。
いつかこの日々が終わってしまうことを、誕生日や、楽しかった時間の後に、ふとひとりで思い出して泣いてしまうことがある。それは多分、これからも悲しいことだけど、そう思えるくらい、きっと今の私は幸せで、こんな過去があるなら未来の私もきっと幸せだ。
*強すぎる「すてきさ」は、ほとんど悲しいことと同じくらいにたいへんなのかもしれない。
*あなたが恋人と食べるごはんが、いつか「家族」と食べるごはんになりますように。
そしてそれの積み重ねが、かけがえのない地層となってあなたの人生を創りますように。