吉本ばななのレビュー一覧
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購入済み
ムーンライト・シャドウ
個人的には、キッチンよりもその後ろについてる短編ムーンライト・シャドウの方がよかった。
映画「君の名は」は、多少なりともこの小説に影響を受けているんだろうな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレスピリチュアルみの強いところはスルーするとして、こういう本での「どうして嫌なことをやって、無理して、我慢して生きているんだろう」というばななさんの問い掛けが毎度のことながら刺さる刺さる。そうはいってもやりたくないことを何もやらずに生きるなんて無理だよと言いたくなるけど、ばななさんも、100%やりたいことだけやれば?、とは言っておらず、毎日のひとつひとつの判断、生活の些末なことで自分の本心を捻じ曲げて選択していったら、それは誰の人生なのか、という話なんだよね。すごく納得する。
それと「お金持ちになって広い家に住んで…」というのは”アメリカンドリーム”である、と言われてハッとした。幸福や資産家の象徴であるあれはアメリカ要素があったのか…確かにな…。反米感情があるわけではないけど、盲点だったし、それは刷り込みだった、と知ることにもなったので、自分のためにも引用で残しておく。
p168「「働いてお金持ちになって、こんな生活がしたい」という基本的な姿を両方縛りとして、無言の押し付けとして伝えられた世代だから、そうなるのはもう当然なんですよ」
p172「たとえば二つの会社が合併したら、基本大きい会社のほうのルールになりますよね。
(中略)今までの論理や美徳などが全部通じなくなり、「こっちに合わせてください、そういう契約だから」ということが起こることと同じです。
要するに、負けたっていうことは、ある程度合わせることに合意するということです。それが民主主義の国だったから、そんなに露骨にはならなかったけれども、「勝ったほうの国に役立つことをしてください、そういう約束です」という時代を私たちは生きているわけです。
(中略)法律も影響を受けざるを得ないし、先方の役に立つような働きを見せなくてはいけないという、目に見えない契約の中で生きているから。」 -
Posted by ブクログ
マオとハチの出会いから別れまでのお話。
マオの実家は新興宗教をしている。ハチは両親に捨てられインド人に育てられ、二人とも特殊な環境に育つ。登場人物も個性強い人が出てきて、スピチュアルの要素も多い。
この世界観に馴染むには少し時間がかかったが、入り込むと心地よさに眠くなってくる。
ストーリーはシンプル。これは若さゆえのまばゆさとか、誰かを愛するという、自分では気恥ずかしくて表現できない言葉の感性がいっぱい詰まっていた。
別れが決っているという、区切られた期間のなかのハチとマオの密度の濃さ。ふと思えば、誰かとの出会いがあれ永遠ではない。必ず、どんな形であれ別れはくる。
私も思い返してみた。間違いなく生涯のなかで一番幸福な日はいつだったろうかって。
「なんでこんなにすばらしいことをみんな、毎日しているのに、みんな、特別にしあわせそうじゃないの?」
読書あるあるというのか、前(の本)と同じような繋がりを感じる本を読むことがよくあります。
あらゆる大切な人との別れ。
「私はハチを忘れないが、忘れるだろう。そう思う」
魂は心に宿る、忘れて、そして人はまた前を向いていく。すらーっと読めてじわっときた。ラストは明るく希望がみえた。若いっていい。 -
Posted by ブクログ
吉本ばななさんの、
人は腹を括った分だけ大人になっていく
という言葉に激しく同意する。
それだけ経験値が積まれ、その経験から人は強くそさて優しくなれる。
人生の流れで前から来たものはとりあえず受け、自分の力でくぐり抜けてみる これを私も繰り返していきたい。
そして丸尾さんの言葉で強く惹かれたのは
人に恩を貰えって返さないのはあかんということ。
人に信頼されて、お金が入ってくるためには、「人のため」を無意識に実践できることが何より大切。
これまで成し遂げられてきたこと、そして自分が成し遂げたことも全て先人が土壌を作ってくれたお陰。
それを履き違えること無く、感謝を伝承していく、素晴らしい日本を伝承していく、そんな自分になっていきたい。
友達との関係が億劫だと感じていたけど、私にとっての交友関係がどういうものか改めて見直していきたい。
ただ誰にでも時間を割くのではなく、本当に自分が一緒に居たい(成長できる・安心できる・長く付き合いをしていきたい)人を見極めて豊かな人生に繋げていきたい! -
Posted by ブクログ
ネタバレサボテン、日当たりが悪い場所に置いていてもあのときの方が仲良しだった
というのがわかるなぁと思う。
環境としては日当たりが良い方が当然良いのだが、関係というのはそれだけではないのだと思う。
今1歳になったばかりの子犬と一緒にいるが、本当に持て余さんばかりの
エネルギーの塊で、いるだけで励まされる感じ。
若くて元気なエネルギーとしてただいっしょにいてくれたことで救われることもある。
経営をされていたばななさんが言ってしまうところもすごいけれど、
たいていのハンパな経営者の経営とは「多少依存体質の、能力のある人たちをだまくらかして、自分より低い収入で、自分の収入のために働いてもらうこと」です。
経営者がだめなら自分の生活を優先し最低限+α働く
面白い人物なら全てをかけてみる
どちらかにしないと自分の時間を安売りしていることになりつまらないことになる。
というのは全くそのとおりだと思う。
惚れ込んだ人に尽くすのでもなければ、貴重な自分の時間を無碍に安価で切り売りすることになる。
経済のゾーンだけでいろいろなことが決まっていて意外に選んでないというの、
確かにそのとおりだ。
成城石井とまいばすけっとどっちをメインにしてるかで
ライフスタイルも買うものも全く違う。
自由に選べるようでいてそうでもない。
大体決まっている生活の中で、やってみようかなという小さな冒険をすることはとても大事だ。
確かに、陽気さはこの時代を生き抜くための大切な鍵なのかもしれない。
そして、しずかで陰気に見えても生き生きしてる人はいるのに
そういう人を生き生きしてないと評価してしまうのもひとつの現代の病というのも
強く頷いてしまった。
傍から見てハチャメチャな人生を送っていても、本人が良い人生と思っているなら
他人に迷惑をかけているのでもない限りそれで良いのかもしれない。
客観性や比べる心がなければないで、幸せなのかも。
アダムとイヴは幸せだったのかという話を思い出す。
辛いことがあって、そのせいで人生が曲げられてしまって、
そうじゃなかったらもっと良かったのではと思うけれど
でもそんなことがあったから今のこの人がいる、という感覚、分かる。
”彼女は勝ったのだ。
ほんとうの意味で、彼女の選べなかったほうの人生に。”
という言葉が好きだ。
3月のライオン 16巻で
”運命は公平ではない
ーその不公平に対する 収められぬ怒りを
ありえぬ程のエネルギーに変え
「このルートで 正解だった」 という
物語に 書き換える
―それしか 人間に出来る 反撃の手は無い”
という言葉があったり、
The Brow BeatのボーカルRyujiくんが
”人生の8割辛いことで、楽しいことは行動しないと味わえないのに
悲しいことは何もせず寝ていても訪れる。
取り返す為には行動を起こすしか無い”
という主旨のことをライブのMCで言っておられたりしたのだけれど
どれも本質は同じだと感じる。
自分で勝つしか無いのだ。
”体の調子がほんとうに悪いときって、体の中にいることそのものが苦しくてひんぱんに姿勢を変えたくなるのだ。”
ってよく分かる感覚。じっとしているのも力がいる。
”病気だから、歳とっているから、いろんなことがもうすぐ終わる気配がするから、だから全部が悲しくて不幸っていうことはないのだ。”
病気に限らず、何か不幸な事態に陥っている人が365日不幸かといったら
そんな訳はなくて、くすっと笑える一瞬があることもある。
ばななさんの『マリカの永い夜 バリ夢日記』でもそんなようなことは書かれてあったと思い出す。
”人を殺傷しうる能力あるいは道具と共に日常を送っているそういう仕事の人たちは、他の仕事の人たちと違って、佇まいで実力がわかりやすい。。実力がある人はすっとしている。”
のも、分かるなぁと思う。
自分の知っている剣術師範の人や美容師や料理人の人たちは、そんな感じ。
そして文章でも人を殺せる、からこそ殺さないことに命をかけているという先生も素敵だと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ目次
・崖の途中の家の夢
・居候生活
・いちぢくの匂い
・再生
・写真
・雨
・首の話
長男を妊娠していた時、直属の係長が貸してくださった『TSUGUMI』を読んで、こんなに私の生きづらさをわかってくれる作家がいるんだ、それもこんなに若い作家が、と感動しました。
でもその後彼女の書くエッセイをいくつか読んで、ものすごくオープンなようで実はすごく人の好き嫌いの烈しい人だなと言うのがわかり、好きなもの好きな人に囲まれた生活は、彼女の成長を妨げたのでは?なんて思うほど、彼女の作品が色あせてしまいました。
好きな作品もあるんですよ。
『デッドエンドの思い出』とか。
でもこれは、いまいち。
親と死別した子ども、恋愛とは違う異性のやさしさ、スピリチュアル的な気付き。
彼女の得意のパターンだな。
こんなに周囲の人に大切にされて、自立していると言いながらの居候生活で、何が人生?って思う。
おじさんやおばさんと距離を取りながらも、手の届くところに居続ける。
彼女の人生は、まだまだこれからではないのだろうか。 -
Posted by ブクログ
その街で生きるということ、街と人との繋がり、人と人との繋がり…読みながら色々なことを考えた。
あとがきが印象的だった。当たり前のようにまた会えると思っていた人に、もう会えなくなってしまうかもしれない日が突然来ること。
遠くに住んでいてなかなか会えない友達や、先輩、後輩、恩師、よく通ったお店の店員さん…
残りの人生であと何回会えるんだろう、どのくらいの時間を共有できるんだろうと考えると、いつでも会える距離に大事な人がいる事は本当に幸せなことで、とても貴重なことなんだとしみじみ考えさせられた。だからこそ会えた時に、これが最後だとしても後悔しないように人と接したいと思った。
今はコロナ禍で難しいけれど、会いたい人には会いにいくことを惜しまない人間でいたい。
早くコロナおさまれ〜!