吉本ばななのレビュー一覧
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ネタバレスピリチュアルみの強いところはスルーするとして、こういう本での「どうして嫌なことをやって、無理して、我慢して生きているんだろう」というばななさんの問い掛けが毎度のことながら刺さる刺さる。そうはいってもやりたくないことを何もやらずに生きるなんて無理だよと言いたくなるけど、ばななさんも、100%やりたいことだけやれば?、とは言っておらず、毎日のひとつひとつの判断、生活の些末なことで自分の本心を捻じ曲げて選択していったら、それは誰の人生なのか、という話なんだよね。すごく納得する。
それと「お金持ちになって広い家に住んで…」というのは”アメリカンドリーム”である、と言われてハッとした。幸福や資産家の象 -
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マオとハチの出会いから別れまでのお話。
マオの実家は新興宗教をしている。ハチは両親に捨てられインド人に育てられ、二人とも特殊な環境に育つ。登場人物も個性強い人が出てきて、スピチュアルの要素も多い。
この世界観に馴染むには少し時間がかかったが、入り込むと心地よさに眠くなってくる。
ストーリーはシンプル。これは若さゆえのまばゆさとか、誰かを愛するという、自分では気恥ずかしくて表現できない言葉の感性がいっぱい詰まっていた。
別れが決っているという、区切られた期間のなかのハチとマオの密度の濃さ。ふと思えば、誰かとの出会いがあれ永遠ではない。必ず、どんな形であれ別れはくる。
私も思い返してみた。間違いな -
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吉本ばななさんの、
人は腹を括った分だけ大人になっていく
という言葉に激しく同意する。
それだけ経験値が積まれ、その経験から人は強くそさて優しくなれる。
人生の流れで前から来たものはとりあえず受け、自分の力でくぐり抜けてみる これを私も繰り返していきたい。
そして丸尾さんの言葉で強く惹かれたのは
人に恩を貰えって返さないのはあかんということ。
人に信頼されて、お金が入ってくるためには、「人のため」を無意識に実践できることが何より大切。
これまで成し遂げられてきたこと、そして自分が成し遂げたことも全て先人が土壌を作ってくれたお陰。
それを履き違えること無く、感謝を伝承していく、素晴らしい日 -
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ネタバレサボテン、日当たりが悪い場所に置いていてもあのときの方が仲良しだった
というのがわかるなぁと思う。
環境としては日当たりが良い方が当然良いのだが、関係というのはそれだけではないのだと思う。
今1歳になったばかりの子犬と一緒にいるが、本当に持て余さんばかりの
エネルギーの塊で、いるだけで励まされる感じ。
若くて元気なエネルギーとしてただいっしょにいてくれたことで救われることもある。
経営をされていたばななさんが言ってしまうところもすごいけれど、
たいていのハンパな経営者の経営とは「多少依存体質の、能力のある人たちをだまくらかして、自分より低い収入で、自分の収入のために働いてもらうこと」です。 -
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ネタバレ目次
・崖の途中の家の夢
・居候生活
・いちぢくの匂い
・再生
・写真
・雨
・首の話
長男を妊娠していた時、直属の係長が貸してくださった『TSUGUMI』を読んで、こんなに私の生きづらさをわかってくれる作家がいるんだ、それもこんなに若い作家が、と感動しました。
でもその後彼女の書くエッセイをいくつか読んで、ものすごくオープンなようで実はすごく人の好き嫌いの烈しい人だなと言うのがわかり、好きなもの好きな人に囲まれた生活は、彼女の成長を妨げたのでは?なんて思うほど、彼女の作品が色あせてしまいました。
好きな作品もあるんですよ。
『デッドエンドの思い出』とか。
でもこれは、いまいち。
親 -
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その街で生きるということ、街と人との繋がり、人と人との繋がり…読みながら色々なことを考えた。
あとがきが印象的だった。当たり前のようにまた会えると思っていた人に、もう会えなくなってしまうかもしれない日が突然来ること。
遠くに住んでいてなかなか会えない友達や、先輩、後輩、恩師、よく通ったお店の店員さん…
残りの人生であと何回会えるんだろう、どのくらいの時間を共有できるんだろうと考えると、いつでも会える距離に大事な人がいる事は本当に幸せなことで、とても貴重なことなんだとしみじみ考えさせられた。だからこそ会えた時に、これが最後だとしても後悔しないように人と接したいと思った。
今はコロナ禍で難しいけれ