あらすじ
サイキック能力を持つ中学生のキヨカと、近所に住む友おじさんの、ささやかだけれどかけがえのない連帯。人がそれぞれの力を発揮して生き抜くための、知恵と哲学が詰まった最新長編!
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Posted by ブクログ
吉本ばななワールド全開?こういう感じが大好きなんだわ。こんなふうな気持ちで生きている人が多ければいいだろうなー。
なんと力も霊感もない、人生の哲学も何も持ち合わせてない私はとにかく家を掃除しようと思った
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とっても心が洗われました。
同時期のエッセイ『幸せへのセンサー』では、ほぼ宗教じみたバナナ流宇宙観が語られますが、まさにその小説版。生まれつきの霊感でこの世の不条理を解き明かしていく謎の女子中学生(feat.ご近所のおじさん)は、きっと著者近影ではないかと思います。
キテレツなストーリーなのに、当てはめられている言葉たちや優しい風刺が心地よく、説教くさくならない。
お金って、男女って、人生の希望って、なんだっけな。
少し戸惑っている誰かの人生を変え得るかもしれない。私は変わりたい!くらい動かされてます。(それは軽いからだね)
最近よく触れるようになった私から見た、これぞ吉本ばななワールドだと再認識できました。
Posted by ブクログ
欲や悪意などよくないものからの距離の取り方、成すすべのないことへの感情のコントロール、人の幸福、悲しみから再生する術…そんなものは、特別ではない日常をただ粛々と生きることの中にちゃんと存在する、ということを下町に生きるサイキック・キヨカの目に映る、”人の目には見えないもの”を通じて教えられる。
吉本ばななさんの作品には、普段は見過ごしてしまうような日常に溢れる小さなきらめきが散りばめられていて、ハッとさせられる。
Posted by ブクログ
初めて吉本さんの小説読みました。この話は下町の温かさと不思議な特殊能力、よく考えたらちょっと怖いところなど、夏に読むにふさわしいと思いました。
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ばななさんらしい、というかさらにバージョンアップな感じ。
何かしら見える人、からは程遠い私だけれど、なんとなくわかるような気がする(薄くてゴメン)
でもこういう感覚って、必要だと思うし、将来的にはもっと必要な気がする。
「直感の新しい使い方」
心に留めておきたいです。
Posted by ブクログ
幼い頃に両親の離婚など、壮絶な経験を重ねたことで、人間の欲望や私利などが「黒いもの」として形を持って見える特殊能力を持った少女が主人公。
その能力は一人では重たすぎて抱えきれないが、ケセラセラという言葉がぴったりのラフな近所のおじさんとの付き合いにより、気軽に生きることができている。
人は金銭や色恋沙汰の影響から完全に逃れることは難しいでしょう。
それでも、それらに「執着」しすぎないように生きることが、自らを助けることになると思います。
執着しないためには、今あるものに感謝することや、自分を守ってくれる人(これは親に限らない)がいるという感覚により、心の安定を得ることが必要。同じように、他にも選択肢があるという心の余裕も大事。
そういうものに気づけるように日頃から意識していたいと思います。
そして、先述の近所のおじさんのような、何が起きても、人生そういうこともあるよね、と一歩引いて見る視点も大事。このような良い意味での気楽さは周囲の人にも伝染するものだと思うので、そういう心構えで人と接していきたいと思います。
Posted by ブクログ
その人との相性とかは、たくさん人と出会う中で直感が磨かれていくものだと思うけど。。。
とりあえず、掃除をするのがマストだと思った。それが清め。
Posted by ブクログ
こうやってエネルギーって毎瞬、絶え間なく動いて散らされているんだ、と思った。あの駐車場だって、雨に風邪にさらされてやがてまっさらになっていく。あそこに残った悲しみの感情も、こうやって誰かが持って帰っては散らしていく。世界って、地球ってそういうシステムなんだ、と思った。
小さいことは必ず大きなことにつながっている。それは間違いない。世界は厳密でいいかげんにしていいことはひとつもない。だから地に足をつけて、ヒントがあるかどうかよく見ることしかない。
今の私にささった ところ 次に読んだら また違うところなんだろな〜 大事なことがたくさんつまっている気がします。
Posted by ブクログ
読み心地がよく、登場人物の会話も面白く、内容も心が丸くなるようないい話である。でもそれだけじゃないものが込められていて、深いところがあるのは感じるけど、それを自分がきちんと読みとって消化できていない気はする。
読めば読むほど何かに気づきそうな本。また何年か経って読み返すのもいいかもしれない。
Posted by ブクログ
父親が若い娘と同棲して自殺未遂したとか、そんな環境かで中学生のキヨカはやけに人生を達観できる人に育って行く物語。
生きづらい世の中なりに邪気を祓いながら存在を確認しあい生きている。友おじさんや国人くんの生態も、変わっていて凄くいい。仕事に縛られずに生きていく術を身につけた人たちの自由な振舞いに憧れてしまう。かつかつの不労所得で慎ましく生きていくって多分そんな感じで、金や色に目が眩むことなく内面を探ることができそうで、でも時間だけは過ぎていく。変わらないものなんてない。
その場に留まっているのは確かにそこに存在してたとゆう淡い記憶で、感じることができる人は稀の様子。
あくせく忙しく仕事に追われていたら見逃してしまうほどの微弱な気の流れなんでしょうね。
初読の作家さんだったけど下町の世界観が素晴らしく、距離感が絶妙なバランスで成り立っている。
読んでよかったって思える作品でした。
10年後に読んだらもっと理解できるんじゃないかって思える作品なので文庫本が出たら愛読書にしてみたいって思いました。
Posted by ブクログ
ホラー要素を吉本ばななが調理するとこんな感じになるのかスゴイなと思ってぐんぐん読み進めてましたが、なんで最後、婚活妊活に落ち着いちゃったのかなー
それがいいのだ!という読者も多いんだろなとは思うのですが、、、
I was totally blown away—thinking, “So this is what Banana Yoshimoto’s take on horror elements feels like!”—and I raced through the book. But I’ve been wondering: why did it end up settling on marriage-hunting and baby-making in the end?
I guess there must be plenty of readers who would say, “That’s exactly what makes it great!”...
Posted by ブクログ
世間一般で言われる人生のルールやレールに乗れなかったり、地球で生きづらい人でもこの下町なら生きていける。サイキックまではいかないけど、場を清める能力を持つキヨカもいろんなパターンの大人を見ながら成長していた。綺麗で安全なものだけを見て、障害は事前に誰かが取り除いてくれる世界で育つと、いつかポキッと心が折れてしまうのかもしれない。
Posted by ブクログ
いつもの日常が 少しだけ
ドラマチックに映りはじめる
いつもと変わらない日常に…
言葉に 景色に 大切にしているものに…
色が灯りはじめる…
スーッと心に言葉が入ってきて
吉本ばななさんの描く主人公の純度ある感性に
いつも惹かれてしまう…
読み終わる頃には
私の心を調律してもらい…
生まれ変わったような清々しい風が
通り抜けていく
世界は色とりどり…
みつけた人にだけ見えてくる 心の風景
きっと明日も とびきり素敵な1日がはじまる
Posted by ブクログ
キッチンやつぐみなど昔読んだ時すごくのめり込んだ記憶があったから久々の吉本ばなな氏の本でまたのめり込みたかったがしっくりこない。新さんの昔からいる人が土地の人は違和感ないが引っ越してきた人には異質に見えるとかなじんだ土地が失われていく話は淋しく感じる。そういった話でまとまってほしかったなぁ
失われて再生されていくのは本当に淋しいし時代の移り変わりを実感せずに生活していたなぁと 改めて思う。
Posted by ブクログ
お話や内容、伝えたいニュアンスは共感できてとても好きな感じなのに、どうしてだかとても読みにくかった。内容が理解できずに何度も読み直す場面が多くてかなり辟易してしまった。すーっと入ってくる文章とそうでないものがあるのだと今回妙に納得してしまった。比喩が難しく個人的に合わないのかもと。
友おじさんとキヨカちゃんとの空気感は好きだったなぁ。サイキックでも、とても自然に生きている姿勢も。
Posted by ブクログ
下町に住む中学生のキヨカは、サイキック。
いわゆる、『普通の人には見えないものが見える』子だ。
そんなキヨカの周りの人達との日常を綴った物語。
キヨカちゃんと、友おじさんの関係がとても好き。
大人とも、親友になれてしまう、キヨカちゃんの物事を達観したような考え方に、色々学ばされる。
両親の離婚、父親の若い恋人、自殺未遂、、、
結構ハードな事件が起こっても、それをそのまま受け止める。
考え方に幾度ステキだなぁと思わされたことか!
すごい美人な母親と、いつまでも女性にもてまくる父親から産まれたキヨカちゃん、絶対美人だと思うんだけど、そこらへんの描写があまりないからさみしい。
絶対美人だろうから、見てみたいなぁ!
下町ならではのルールや世界観も、最近感じる日本人らしさというのが無くなりそうな危機感と同じように、近い未来、消えてしまいそうな気がして、それが寂しい。
古きよき○○って、嫌だなぁと思うこともあるけど、残すことも、大事なんじゃないかなぁと思った一冊。
Posted by ブクログ
周りで中々すごい事が起こっても、常に冷静で物事を俯瞰しているようなところがあるサイキックのキヨカ。だからかストーリーが淡々と進んでいってあまり印象に残らない本な気がする。
Posted by ブクログ
読みきれなかった…。
ばななさんの本は、昔からそこはかとなく、全てを美しく修飾した文章というか表現に、ゾワゾワしてしまうことがありつつも読んでいたけど、この本はそれを特に感じてしまい読めなかった。
あとその変なの入った餃子食べたくないと思った。火で昇華されるんだろうか。
まあ人との繋がりで癒されるってことなのかもしれないけど描き方がキモい。笑
好きな本もあったけど、わたしが変わっちゃったんだろうな。いや、違和感は常にあったんだけど。
女の子の感情が、高校生とかならまだわかるんだけど、成熟した大人が書いた、上手にできた子供の作り物っぽさが拭えなかった。
小説は作り物だけど作り物感感じちゃうんだよなぁ。
そこがわたしがいつも感じる違和感だったのかもしれない。
Posted by ブクログ
非常にスピリチュアルだ。心温かい人々が織りなすスピリチュアルな物語だ。うまく言えないが、黒とか白とかが何色からできているかのを見分ける的な、そんな世界だ。もちろん目を凝らしても心を澄ませても見分けられない人間なのだ。スピリチュアルってなんなんだ。
Posted by ブクログ
「キッチン」「つぐみ」の頃
思春期で
読書少女だった私は
吉本ばなな…いい…
と買い揃えていたが
おばちゃんになって
それ以来の吉本ばなな今作
全然響かない…
なんで…
部分的にいいなと思うところもあったし
もしかすると
継続して読んでいたら
作者の経過がわかって読めて
もっと入り込めたのかな〜
もしくはあとがきにあったように
もう10年先に読んだら違う?
主人公女子のスピリチュアルな感じの描写が
もう少し違ったらな〜
なんかどうしても子どもとして読めない
大人の縮小版というか
人生2回目みたいな
子どもだからの登場人物の良さみたいなのが
あんまり伝わらず…
ごめんなさい…