早見和真のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
早見和真さん著「小説王」
ここ何作か早見さんの作品を好んで続けて読んでいるのだが題材やテーマの豊富さとその読み応えに圧倒されている。
本作品は小説家である作者が執筆された小説家の物語で、小説家だからこそ描ける小説家としての内面や作品に対しての葛藤や苦悩が凄く読み取れる作品。
友情と家族愛、親子愛も作品に見事に溶け込んでおり物語も凄く高いレベルで面白かった。
特に作者が小説家ならではだなと思わされたのが「エピローグ」と「プロローグ」の今作品内での使われ方。
この「エピローグ」「プロローグ」という2つが本作品の軸になっており、お見事としか言いようがない。
作家さんがタイトルに込める強い意思 -
Posted by ブクログ
裏表紙に「生きる意味を問いかける、熱き男たちの青春パンク小説!」とあり、宗教に関する小説でこの煽りが気になり手に取りました。
若い男たちが僧侶になるために苦しみながら修行に励む姿は美しかったです。
僕は自身を長らくパンクスと自称していたのでこの作品が訴えていることがよく分かります。
人生にも音楽にも宗教にも救いなんて無いんです。
鬱屈した日々を生きて苦しいならライブハウスでパンクロックを聴いてほしい。そこにも救いなんてないけれど、またそこに行くために生きていけるから。 信じるのは仏様や神様ではなく自分です。 手の届く愛する人たちのために生きていきましょう。 -
Posted by ブクログ
こんな、ある意味「ベタな話」で泣かされるとは(^ ^;
物忘れが酷くなってきたな...と思ってたら、見る間に言動が怪しくなる母親。医者に行ったら脳に腫瘍が見つかり「あと一週間」などと宣告され... この大事件をきっかけに、バラバラだった家族が協力し合うようになり...と、あらすじを書くとホンマにベタやな(^ ^;
ドラマや小説などでは、何十年も前から繰り返し取り上げられてきたであろう題材で、敢えてバラしてしまうがハッピーエンドなストーリー展開。だが本書には、そんじょそこらの薄っぺらなドキュメンタリーを凌駕するような、圧倒的なリアリティがある。
誰一人スーパーヒーローは出て来ない。むしろ問 -
Posted by ブクログ
野球をしない自分にとって、プロ野球とも違う、高校野球の「絶対」感は、いつも不思議だった。
だから、夏の甲子園が中止された2020年を取り上げた、このノンフィクションを読んでみようと思った。
「中止」によって、本来登場することのなかった三年生も含めた〝楽しい野球〟。
その中で、それはホンモノじゃない、本気の勝負ではないと訝るメンバーもいて、楽しさから、少しずつチームの何かが違えていく過程が、読んでいてとても印象に残った。
監督もまた、三年生の起用やチーム運営について、逡巡する。
本来なら、そうした揺れを外部に見せたくないと思いそうなのに、よくこのインタビューを受けてくれたなぁと思った。
練習 -
Posted by ブクログ
30数年前に甲子園を目指して、野球漬けの日々を送っていた頃を思い出しました。気がついたら、その頃に部員全員が監督に毎日提出していた野球日誌を探し出して読み返していました。3年間だけなのに家族以上に長い時間を共に過ごした球友たちとは30年以上経った今でも一生の仲間です。
野球漬けの練習風景やミーティング、部員同志のからかう姿など、本当に私が過ごした時と同じようで思わず筆者の経歴を調べたらやはり高校球児!!!しかも時代は違えど対戦したことがある高校!!!びっくりです。物語としては男くさい面が強いですが私としては同感です。昔を思い出させてくれた、懐かしい余韻を感じさせてくれた作品でした。