早見和真のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ先日ドラマ化されて話題になっていた作品。
テーマは「継承」
競馬のことは全然詳しくないので、馬主の世界や競走馬がどんな風にレースに出るまでになるのかなど知らない世界のことを知れて純粋に楽しかった。
そしてホープやファミリーの重要なレースでは手に汗握りながら一緒に応援しているような臨場感を味わえた。
それだけではなく、山王家をはじめとする色々な家族、血統を引き継ぐ馬たち、競馬という文化を繋ぐ馬主たち、色々なドラマがあり時には涙し物語に惹き込まれた。
トントン拍子に勝利させるのではなく、ドラマチックな負け方を重ね、戦績表でのみ語られるファミリーのドラマに思いをはせられる余韻まで楽しめて、最高 -
Posted by ブクログ
「生まれてきて、すみませんでした」
自分の人生に絶望し、生きる希望を失っていた若き女性が、自分には守るべきものがないからと他人の罪を重ねて被り、冤罪で死刑宣告される話。
いじめや万引き、殺人と通常であれば気分が悪くなるような内容が含まれているのに、静かに死を迎えようとする幸乃の静寂さ、幸乃が心開いた人たちだけが知る、本当は人を必要としていた人間味が読み取れたからか、不思議と嫌な気持ちで読み終えることがなかった。
早見さんの本は比較的青春系やクスッと笑える本が多いのかと思っていましたが、読み始めたら「あれ、東野圭吾さんの本だっけ?」と思わせられるくらい非常に濃い内容の構成でした。東野さんの本 -
Posted by ブクログ
正代、美智子、エリカ、陽向の4人の女性の人生を描きながら、母娘の関係、母性について書いた物語。
自分なりの解釈として、「許す」かどうかが最大のポイントだったのではと思う。
美智子やエリカは、母親の男性に対する関わり方に疑問を抱き、否定的であった。にも関わらず、環境的にも結局は男性に頼ることしか出来ず、結果的に母親と同じような生き方を選ぶしか無かった。
美智子については、完全にこれを許す事で、切り替えて、完全に男を利用するような立場、考え方で生きてきた。美智子が、ミチコで働く上ではそうするしかなかった。また、歳を重ねるにつれその考えが確実なものに変わっていった。
エリカについては、母親の生き方 -
Posted by ブクログ
えっ…作者って男性よね。。。別に男女差別をしたいつもりは毛頭もなくて、母親視点の語り口をどしてそんなに機微に表現できるのかと。頭が何個あっても足りないくらい脱帽。
甲子園を目指す高校球児を育てる母親視点の小説。一つ一つの感情や場面がきめ細やかに表されており、文面だけなのに活き活きとした情景が目に浮かんだ。
素直に「なんでこんな文章書けるの…」と感服。読後だけでなく、読んでいる時から舌を巻いていた。明明白白とした情景描写はまさに唯一無二。圧巻であった。今回の本を通して、“真っ直ぐな心”“凛とした人間性”を題材とした本は結構好きなんだなと感じた。そういう本が好きな人はオススメ。