早見和真のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ちょっと人生に立ち止まっている人達の物語。
1話目 鬱の診断を受けたのに、彼女が妊娠。結婚の約束をしてしまい、ニッチもサッチもいかない男の人。
2話目 彼女と結婚したいのに、正社員の仕事がみつからない。
3話目 彼氏と結婚したいのに、誕生日さえ忘れられている。幸せを探す女の人の話。
4話目 ドラフト4位指名を受けたピッチャー。しかし4位だったことで、監督や父親が進学して上位指名を目指せと唆す。しかしメンタルをやられてしまい…
5話目 大学時代の初めての彼氏と同棲。いずれ結婚を考えていたものの、仕事にやりがいを感じ始めてから彼氏との仲が悪くなっていく。
6話目 7年間にわたる交際の末、振られてしまった彼氏。どうにか復縁しようと頑張るが…
読後感は悪くない。みんななんとかしようと足掻いていて、好感がもてる。作中に1-4話の人達はハッピーな状態なのかなという感じで描かれているが、5-6話がどうなるのかは不明。ちなみに私は後腐れなく別れた方がいいと思うんですけどね。 -
Posted by ブクログ
自分のイヤだと思うところをぐりぐり抉られ問題を直視させられるのに、各章の最後にはなぜか前を向く勇気をくれる、不思議で素敵な短編集だった。
私と同じ年代の主人公たちが、
「わたしたちはもう二十七歳なんじゃない。まだ二十七歳であって、その「まだ」はべつにいつまでだって続くのだ。まだ三十歳の、まだ四十歳の、まだ六十歳の、まだ百歳の人生があるはずだ。わたしは必死にそう生きたい。そのときどんなにおばあちゃんになっていても、心が赴くのなら、オーストラリアにだって、どこにだって行けばいい。」
と、まだ何でもできると思いたい、祈りにも似た願望をはっきり肯定してくれて、
「もうみんな誰かを傷つけたり、傷つけられたりしなきゃいいのに。どうせイヤでも世界はいつか終わるんだから」
と、今を一生懸命に生きる勇気をくれた。
しんどすぎるなぁと思ったとき、じぶんがいやになりそうなとき、ここに帰ってこようと思う。 -
購入済み
あ~~~~~~、、、、
良すぎる、良すぎたよ、、、
もう何から感想を書いたらいいか分からないけどこんなに泣ける高校野球の小説は初めてかも。
高校野球の小説の中では一番泣いたかもしれない。
強豪にありがちな理不尽なルール、親の間にすら色濃く存在する上下関係、すごくリアルだなあと思った。甲子園を夢見てそれに向かって努力する高校球児の物語であり、中学高校と野球を通して母と子で成長していく話でもあった。
航ちゃんも野球部の子もいい子すぎて眩しかったよ。(´;ω;`)
-
Posted by ブクログ
コロナ禍ではさまざまなことが起こった。もちろん命が一番大事なことはわかっているが、夢を奪われた若者はどうなってしまうのか…
2020年の夏、夏の代名詞とも言える甲子園での高校野球全国大会が中止となった。
この本はノンフィクション。神奈川の桐蔭学園で高校球児だった作家の早見和真さんは、愛媛県の済美と石川県の星稜、強豪2校に密着し、彼らに〝甲子園のない夏〟について問いかけた。
幼い頃から甲子園を夢見て、全てを犠牲にして頑張ってきた子どもたち。高校生である3年間しか、チャンスは無い。しかしその夢は試合では無く、どうしようもないパンデミックで絶たれる。野球に素人の僕でさえ気の毒に思うし、彼らの虚しさやるせなさについてはきっと計り知れないものと想像できる。高校球児当人はもちろん、家族や指導者までも夢を失い、路頭に迷うような気持ちになるだろう。『どうしようもない』この言葉が残るだけだ。
2020年の夏に三年生だった高校球児は特別な学年として、『甲子園』を今後も手の届かない場所として思い続けるだろうけど、夏の甲子園中止が止むを得ないこととして、今後の人生についても糧にしてほしいなあとは漠然と思う。
『青春は密なので…』これは2022年に夏の甲子園で優勝し、インタビューを受けた仙台育英の須江監督の言葉だ。この本を読み、再度このインタビューをYouTubeで探して聞いてみたら泣けてきた。
コロナ禍を記録する書籍としても素晴らしい本でした。
-
Posted by ブクログ
幼い頃からジャニーズのタレントを見てきたので
この長いインタビューはとても読み応えがあった。
ジュリーさんは、メリーさんの娘ということもあり
ライオン的な人かと思っていたのだけど、あの時の会見、この本から私の中でだいぶ印象は変わったように思う。
普通の母子ではない関係で苦労も多かっただろうけれど、この方はきっと優秀で敏腕なのでしょうね。
タレントプロデュース業から離れてしまったのはあの状況では仕方がなかったとはいえ勿体ないな、と個人的には思った。
東山紀之さん、TOKIO、嵐、SMAP、キンプリ、とジュリーさんの口から語られるタレントたちの話も非常に興味深かった。 -
Posted by ブクログ
甲子園への道を失った球児達、指導者と向き合って綴ったノンフィクション。
2020年は特別な年だった。新型コロナ感染で社会が揺れ、一人一人が出口のない状況でもがいていた。
私も、職場で闘っていた。「かわいそうな」年にならないよう必死だった。
星稜高校と済美高校の三年生と指導者たちを巡るノンフィクションは読み進めるほど、胸が熱くなっていった。
早見さんも桐蔭で高橋由伸選手を目の当たりにしていた球児だっただけに、インタビューもぐいぐい内面に迫っていく。
最後の最後に、背負っていたものをおろし、ふっと野球を楽しむことができたという内山壮真(星稜)選手。
山田響(済美)選手は、自分が懸けてきたものに挑戦さえできない辛さを味わったと語る。でも、最後に仲間から、「山田(キャプテン)と高校野球をやり遂げられてよかった。」という言葉をもらう。
この経験を奇跡的な経験ととらえる山田選手は、これからどんな困難も乗り越えられる自信を刻み込む。
そうなのだ。かわいそうなコロナ世代ではない。
きっと他の世代ではできない経験ができた世代でもあるのだ。
思い出したくもなかったコロナ期の自分にも向かい合えるようになってきた。
早見さんのインタビュー力、筆力には脱帽。読み応えがあった!
-
Posted by ブクログ
これは数年後、数十年後に、きっと“あの夏の”と形容される高校生たちの物語だ。
──そしてとうに熱い夏を終えている大人たちの物語でもある。
第4回 YAHOO!JAPANニュース|本屋大賞 ノンフィクション本大賞 候補作。
本作は桐蔭学園出身の元高校球児でもある、作家早見和真氏が書き下ろした、ノンフィクションルポです。
2020年5月20日、新型コロナウイルスの蔓延に伴って、高校球児たちの夢の舞台“夏の甲子園”は中止となった。
その夏、夢の舞台に挑戦することすらできなくなった高校球児と指導者。その当事者となった石川県の星稜高校と愛媛県の済美高校。
この2校にスポットを当てて追いかけた2020年の夏。
彼らの苦悩、葛藤、それらを乗り越えた先に見えたこと、感じたことの数々。コロナ禍だから気がつけた“野球が出来ることの楽しさ”と“決して当たり前なんかじゃなかった日常”。
選手たちや指導者にとっても経験したことのない事態の数々。
この夏を経験した当事者にしか語れない想いの数々に対して、それらを読む中で感じる、胸が締め付けられるような感覚。
辿り着いたその先で、選手たちと指導者、そして作者の早見氏自身が振り返る“あの夏の正解”を綴った物語でした。
・
・
・
・
・
コロナ禍で甲子園が中止になった夏。
夢を奪われた選手と指導者はどう行動したのか。
「このまま終わっちゃうの?」
2020年、愛媛県の済美と石川県の星稜、強豪2校に密着した元高校球児の作家は、彼らに向き合い、〝甲子園のない夏〟の意味を問い続けた。退部の意思を打ち明けた3年生、迷いを吐露する監督……。パンデミックに翻弄され、日常を奪われたすべての人に送る希望のノンフィクション。 -
匿名
購入済み野球少年の母のお話
途中で読むのを止めてしまおうかと思うくらいヘビーな場面もありましたが、何とか読了しました。高校野球好きな自分としては、これは完全なフィクションである事を願わないではいられない位のざまざましいストーリーでした。少年と母が真摯で善良なので、よかったです。