早見和真のレビュー一覧

  • イノセント・デイズ(新潮文庫)

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    控えめに言っても名作。

    子供は周りの環境や大人達の影響で、人生が思わぬ方向に大きく変わってしまう姿を見せ付けられた。

    だからこそ、自分の子供にもそうだけど、自分に関わる全ての子供達には誠実に向き合う必要があると感じさせられた。

    重めの内容ではあるが、サクサクと読み進めてしまう文章力は、さすがでした。

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    2025年12月21日
  • 八月の母

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    あの夏、あの団地で、あの子を殺したのは何だったのか……。

    うまく言えないけれど、この作品はとにかく圧倒的な質量で、常に何かに押しつぶされそうな苦しさがありました。そして、エピローグでは涙が溢れてしまいました。
    それが連綿と続く身勝手な「母」に対する憤りなのか、一筋の光が見えた安心感なのか、自分でも分かりません。
    でも、間違いなく私の人生にとって心に残り続ける作品になりました。

    冒頭に、同著者の『イノセント・デイズ』のその後と思われる描写があったので、こちらもいつか読んでみたいです。

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    2025年12月20日
  • イノセント・デイズ(新潮文庫)

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    ネタバレ

     この物語に私に伝えるメッセージはなんだろう、と考え始めたのは、中年の専門講師の「物語には必ず著者のメッセージがあって、それを言語化できなければならない」という言葉を聞いた時からだった。
     
     その言葉を聞いた時私は、否定も肯定もできなかった。肯定すれば今後の物語との出会いに何か制限を課せられたような気がしたからだ。否定できなかったのは、反論する程の論理を立てられなかったからだ。

     そして今日私は、その専門講師の言葉が崩れていくのを感じた。なぜか、私は、この本で田中幸乃の人生を見たからだ。それは、こういう風に生きろとか説法を唱える文章ではなかった。田中幸乃という人生が伝える一言では済まされな

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    2025年12月14日
  • イノセント・デイズ(新潮文庫)

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    本当に色々と、これまでの自分の生き様を考えさせられる深い作品でした。

    イノセントである事と、生きやすさは両立し得ないのかなと…。
    周囲の登場人物のいやらしさに、自分自身にもそういう部分があるような気がしてドキドキしてしました。

    文章は非常に読みやすく、すんなりと頭に入ってきます。
    読み出したらやめられなくなり、半日で読み切ってしまいました。

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    2025年12月13日
  • イノセント・デイズ(新潮文庫)

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    ずっと前から読もうよもうと思ってた本。
    ようやく読めた。
    早見和真の本はどれもその世界にぐっと引き込んでくれてこの本も同じように没頭するように読み込んでしまった。
    最後までどうなるか、読み終わったあと、言葉にできないくらい感じるところが多い気持ちになった。
    辻村深月の最後の解説までよんでほしい。
    全部読んだあとの全てを言語化してくれるような解説で
    自分では捉え切れない話の細やかなところを言語化してくれることで
    小説の奥深さを知ることができた。

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    2025年12月12日
  • イノセント・デイズ(新潮文庫)

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    覚悟を持って読まなきゃいけない類いの作品。
    正直、内容の面白さ云々ではない。自分にはキツすぎた。

    田中幸乃、30歳。
    元恋人の家に放火して妻と1歳になる双子を殺めた罪で彼女は死刑を宣告された。
    凶行の背景に何があったのか。
    産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人、刑務官ら
    彼女の人生に関わった人々の追想から浮かび上がる世論の虚妄。
    そしてあまりにも哀しい真実。
    幼馴染みの弁護士たちが再審を求めて奔走するが、彼女は……

    とにかく読み進めるのが辛すぎる内容。
    不特定多数に届く切り取られた情報は、真実とは程遠い。
    だが、どうすることもできない無力感。
    憤りを感じ振りかざすのは果たして正義なの

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    2025年12月14日
  • 笑うマトリョーシカ

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    めっちゃ面白かった。すごく鳥肌が立って、翔くんが主役のドラマの原作だけど。怖いなぁと思い知らされた本だった。

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    2025年12月08日
  • 笑うマトリョーシカ

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    ネタバレ

    面白かった。
    俊哉くんがおっかない話と思いきや、母ちゃんがおっかない話…と思いきや、…という二転三転の構成に一気読みしてしまった。

    全貌が明らかになりそうでならない、という寸止めプレイを何度も味わっている感覚を抱く。それでいて、読み進める読者にとって大切な情報はしっかりと書かれており、ミステリ的な誠実さも端々に滲み出ていた。

    まあ確かに、色んなエリートからアレコレ「教育」されたら怪物になるよな、という気持ち。参考文献にサイコパス系の本があったので、一郎くんはサイコパスなんだろう。

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    2025年12月06日
  • 八月の母

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    解説によるとこのお話は市営住宅の一室で十七歳の少女が集団暴行で死亡した事件が題材になっています。


    物語は毒親に育てられた美智子から始まる。
    美智子は常にこの状況から逃げたいと思いながら、親のせいでこの街に住み続ける事になる。
    娘のエリカも同じ様な境遇で東京に逃げたいと思いながら、結局と母親と同じく、この街に住み続ける。
    どちらも共通するのは親などの周りのせいにして人生を諦めている典型的な他責思考。
    そういう人に限って常に他人に依存していかないと生きていけない。
    こういう子供の様な大人が事件が起きた一室という環境を作った。

    被害者の家族は小学校までは理想的な家族。
    そんな家族を小6の兄が

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    2025年12月01日
  • 八月の母

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    ネタバレ

    2022年に単行本で既読
    美智子、エリカ、陽向が同じように母に縛られこの街から出ていけない。落ちていくたび加速し、激しくなる。こちらから見ていると、そっちじゃない!と理解できるが渦中の人にはわからないものだろうな、私も同じことをするかもしれない。大げさなきっかけでなくとも躓きから大きな谷間に落ちてしまう、戻るきっかけかあっても仲間内から足を引っ張られる。やらない言い訳は限りなくあるしそっちの方が簡単。一番つらいのが紘子の母だと思った。本人はもちろん周りの人もどんなに傷つくだろう。陽向が断ち切り明日香には続かない、そんな未来が見えて救い。

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    2025年12月01日
  • 新! 店長がバカすぎて

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    ネタバレ

    前作を読み終えた勢いのまま読み始めたこの本。
    途中までは正直、面白いけど、やっぱり前作を超えることはないかなーと思いながら読み進めていた。
    第五話で店長目線の話になったとき、これまで繰り返し“ステイフーリッシュ・ビッグパインで第五章で主人公が変わるのがすごい”ことが書かれていた事を思い出して感動した。この本でも第五話でそれが起こった!これか、この本の仕掛けはこれだったのか…!と。
    そして第五話の中で出てくる丸谷武智くんを並べ替えると竹丸トモヤであることに気づいた時には鳥肌が立った。え、店長、竹丸トモヤと友達だったんだ…!と。
    それだけで感動しながら読んでいたのに、最後は山中多佳江さんがステイフ

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    2025年12月01日
  • ラストインタビュー―藤島ジュリー景子との47時間―

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    とりあえずこの本を、藤島ジュリー景子を憎み続けているSMAPファンの母に読ませたいと思った。個人的には、この本に書かれている彼女の発言は全て信じてみたいと思う。読み応えはめちゃくちゃあった。

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    2025年11月27日
  • 新! 店長がバカすぎて

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    前作は、最後の最後にどんでん返しをされ、店長は何者?と思いからワクワクして読みました。

    今回も案の定やられました。また店長何者ってなってしまいました。

    また、書店員へのリスペクトがしっかりされていて心温まる部分もあり、大変満足な一作です。

    このシリーズは、展開が毎回想定を超えてきてくれるので、次回作も読みたいと思います。

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    2025年11月24日
  • 八月の母

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    とてもよい本でした。
    大多数の人はこういった環境には、関わることもないし、知ることもない。でも実際はこんな環境で生活している人が、昔から変わらず今もいるのでしょうね。
    負のスパイラルから抜け出そうと考えていても、抜け出せない人がいる。
    自ら負のスパイラルを断ち切ることは、とても難しい。誰かの救いがないと、本当に難しい。
    改めてそんな事を考えさせていただいた、
    とてもよい本でした。

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    2025年11月14日
  • 八月の母

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    子育てって本当に難しそう。自分のどんな行動が、発言が子供に影響するかわからない。だからこそ、子供には自分で選び取る強さを持ってほしいなって思う。この本はそんなことを教えれるいい小説だと思った。

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    2025年11月12日
  • 新! 店長がバカすぎて

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    早見和真さん著の「店長がバカすぎて」シリーズの第2弾。宮崎から舞い戻り武蔵野書店 吉祥寺本店の店長に復帰した店長に振り回される主人公 谷原京子の日常。前作の関係者も含めて魅力的な登場人物が多く登場する。非常に読みやすくリーダビリティの高い作品だった。

    今作も前作同様の謎解き要素があるので、日常系のミステリとして読んでも面白いかもしれない。内容的には前作から主人公の立場が契約社員⇒正社員に変わったことによる心境の変化があるが、大筋では同じようなことをしていると感じる。

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    2025年11月11日
  • 八月の母

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    これはやばい。
    一気読みしてしまった、普段より早い時間に仕事が始まるから早く寝なくてはいけないのに続きが気になって気になって仕方がなかった。
    母性、というものに呪われたとも言える4代に渡る女たちの人生。虐待や機能不全家族は連鎖するとはよく言われている。私も、自分の身を持ってそれを実感することがままある。母のような人生は送りたくないと思いながら、母のような人間になっている気がして仕方がない、良くも悪くも。
    これは実際に愛媛県伊予市であった事件をもとに描かれているらしい。読んだあと、検索をしてみた。実際の事件はあくまでもさわりだけ、早見和真さんはそこから母性の連鎖を読み取り物語にしてくれた。
    エリ

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    2025年11月07日
  • 普通に青い東京の空を見上げた

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    ちょっと人生に立ち止まっている人達の物語。

    1話目 鬱の診断を受けたのに、彼女が妊娠。結婚の約束をしてしまい、ニッチもサッチもいかない男の人。
    2話目 彼女と結婚したいのに、正社員の仕事がみつからない。
    3話目 彼氏と結婚したいのに、誕生日さえ忘れられている。幸せを探す女の人の話。
    4話目 ドラフト4位指名を受けたピッチャー。しかし4位だったことで、監督や父親が進学して上位指名を目指せと唆す。しかしメンタルをやられてしまい…
    5話目 大学時代の初めての彼氏と同棲。いずれ結婚を考えていたものの、仕事にやりがいを感じ始めてから彼氏との仲が悪くなっていく。
    6話目 7年間にわたる交際の末、振られて

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    2025年11月05日
  • 普通に青い東京の空を見上げた

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    個人的には早見和真さんの本の中では好きな類の小説でした。
    人生まだまだこれからだなって思った本でしたし、共感できるところも多々あったり、個人的に野球が好きだからそういう話もあって、読み応え抜群でした。

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    2025年10月29日
  • 普通に青い東京の空を見上げた

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    自分のイヤだと思うところをぐりぐり抉られ問題を直視させられるのに、各章の最後にはなぜか前を向く勇気をくれる、不思議で素敵な短編集だった。

    私と同じ年代の主人公たちが、

    「わたしたちはもう二十七歳なんじゃない。まだ二十七歳であって、その「まだ」はべつにいつまでだって続くのだ。まだ三十歳の、まだ四十歳の、まだ六十歳の、まだ百歳の人生があるはずだ。わたしは必死にそう生きたい。そのときどんなにおばあちゃんになっていても、心が赴くのなら、オーストラリアにだって、どこにだって行けばいい。」

    と、まだ何でもできると思いたい、祈りにも似た願望をはっきり肯定してくれて、

    「もうみんな誰かを傷つけたり、傷

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    2025年10月27日