早見和真のレビュー一覧

  • 笑うマトリョーシカ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    早見和真『笑うマトリョーシカ』は、「人はどこまで他者を操り、また操られているのか」という問いを、政治という舞台で極限まで突き詰めた心理ミステリーだ。若き官房長官・清家一郎は、誰もが魅了される理想的な政治家として描かれるが、女性記者・道上の違和感を起点に、その輝きの裏側が少しずつ剥がれていく。

    物語は青春小説的な前半から、第三部以降で一気に加速し、視点が反転するたびに「黒幕はこの人物だ」と思わされ、そして裏切られる。その構造はまさに万華鏡で、読む側は作者の手のひらで何度も転がされる。母・浩子、鈴木、美和子(亜里沙)と歴代の“ブレーン”が清家を操ってきたように見えながら、エピローグで浮かび上がる

    0
    2026年01月18日
  • 普通に青い東京の空を見上げた

    Posted by ブクログ

    話が6章に分かれていてそれぞれの主人公は皆27歳で東京に住んでいるという共通点を持っています。
    登場するメインの6人は緩く繋がっていて最終的には結婚式の会場で全員登場します。
    皆それぞれ悩みを抱えていて世の中の不条理な出来事にどうすればいいかを試行錯誤しながら生きているのかなと思いました。
    全体的にシリアスな話でしたが人間の本質を突いた会話や出来事が多かったので妙に現実味がある内容でした。

    0
    2026年01月15日
  • 小説王

    Posted by ブクログ

     小説の編集者と小説家の関係がわかりやすい。
    小説家だけで、小説は売れない。「小説家は一人では完成しない。」編集者はその小説を客観的に評価して、売り出すことで成り立つ。
    「編集者の役割の一つって、作家さんや漫画家さんを勘違いさせることじゃないか」と言い切る。
    そのために、ホストと同じで、ホストしている間は「あなたが世界一価値ある女性」だということを訴えてきた。雑誌『編集王』の時代から、誰も出版の未来について甘い夢を見ていない。

     吉田豊隆は、小説家で、デビュー作で大きな賞を受賞したものの、その後は鳴かず飛ばず。清掃のアルバイトをしながら、世間に忘れ去られかけている「小説家」である。物語を書く

    0
    2026年01月14日
  • ラストインタビュー―藤島ジュリー景子との47時間―

    Posted by ブクログ

    好きな翻訳家さんのブログに出てきたので手に取りました。
    ジャニーズ関連の事柄に疎く、性被害のニュースは知っていたけど、藤島ジュリーさんがどういう立ち位置の方かわからないような状態で読み始めました。

    大きな柱となるテーマは母子関係、「家業」と向き合わざるを得ない業であると読みました。
    重いテーマではあるけれど、世間を席巻したいろいろなグループの成り立ちや裏話が織り込まれていることで、同じ時代を生きてきた世代の娯楽的な読み物として楽しめる部分もあります。

    構成の中心を対談形式にして本人の言葉を逡巡や口癖も含めて書き起こしているのは、これまでパブリックイメージが一人歩きしてきたことに対抗し、より

    0
    2026年01月08日
  • 八月の母

    Posted by ブクログ

    2026年1冊目に読み終わった本。1冊目にしてかなりヘビーな内容である。ずっと重い、最後にかけて直視しなくてはならない内容に胸が痛む。負のスパイラルは本当に断ち切れているのだろうかと正直疑問を抱く。現実にも存在するこういった血の繋がりは、第三者が介入しても本質に触れることはできないのではないか。

    0
    2026年01月06日
  • 八月の母

    Posted by ブクログ

    凄く重くて、読みながら胸が痛くて、張り裂けそうになりながらも読まずにはいられない。

    第3者から見れば異様な状態で、改善の余地はいつでもどこでもあったはずなのに、悪い流れからは避けれず、渦中の人達には分からなかったんだろう。

    あの子が守ったものが、あの子の願いが、私も願わずにはいられない。

    0
    2026年01月05日
  • ひゃくはち

    Posted by ブクログ

    元野球部のため、一昔前の強豪野球部はこんな感じなんだろうなと、すっと物語に入ることができた。(クリスマス以外は)
    とても面白くエンタメに近い作品のように感じたので、普段読書しない人にも読みやすいかなと思いました。

    0
    2026年01月04日
  • 笑うマトリョーシカ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    良かった。語り手が変わるスタイル。清家一郎を動かしていたのは鈴木俊哉でしたっていう話にとどまらず、母親が関わってるんじゃないかと序盤からザワザワさせる。案の定全部母親が操ってました。的な話でもなく、、、出てくる登場人物で、この人が怪しいであったりこことここが繋がってるというようなことは隠す気が無くて、え、こんなわかりやすいの?と思っていたら、最後はこれら全部大して重要じゃなかったんだとわかる。何重にもなってて飽きなかった。一気読み。

    0
    2026年01月01日
  • 八月の母

    Posted by ブクログ

    どんどんページは進むけど、ものすごく重量感のあるストーリー。
    最後のシーンでの螺旋階段の立ち切りには感動したけど、実話が元になってる事なども後書を読んで知り、なんとも言えない気分になった。
    早見和馬さんの作品は、作品ごとの振れ幅が大き過ぎるよ。。。

    0
    2025年12月20日
  • 普通に青い東京の空を見上げた

    Posted by ブクログ

    2025.12.19〜12.21

    27歳、まだまだこれからだよ、諸君。自分の意志で自分のやりたいことをはじめられる。その結果は、全て自分に戻ってくる。それだけを心に留めて、生きろ。

    と、もうすぐ3回目の27歳を迎える私は思っている。
    どこにいても、空は青い。そんな日々が送れるといいな。

    0
    2025年12月21日
  • 笑うマトリョーシカ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    久しぶりに長編小説を一気読みした、、、
    一郎を操っているのは誰だ?!が二転三転して、文字通りマトリョーシカを開け続ける感じで痺れたぁ

    0
    2025年12月17日
  • 八月の母

    Posted by ブクログ

    読み進まずにいられない…という意味で、評価⭐︎4ではあるが、どうもこうもない。
    最悪な気分になる。
    これが、実話だなんて聞くと更に驚愕だし、脱力する。こんな事許されている世界があったのか…

    置かれた過酷な環境は、同情の余地があるとしても
    どいつもこいつも、身勝手な部分は構わず振りかざす。陽向にしたって、綋子を助けられる術がなかった訳じゃないだろうが…
    母の呪縛って恐ろしい。
    暴走する母性も恐ろしい。いや、それを母性とは言わんだろ。

    出てくる男もクズだし、ため息しか出ない作品だった…

    0
    2025年12月15日
  • あの夏の正解(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    「その人たちだけ出来なかったこと」が、「その時しかないもの」に変化する。
    いろんな見方があると思うけど、もちろん納得できないことだらけだろうけど、あの夏を少年たちがどう消化していったのか。
    ちょっと胸が苦しくなりつつ読みました。 550

    0
    2025年12月11日
  • 普通に青い東京の空を見上げた

    Posted by ブクログ

    何やら既視感ありながら読み進め
    途中で「東京ドーン」の加筆修正か〜と気づきましたが昔読んだ時よりなぜか刺さるわ
    ちょうど同い年の一人娘といろいろ被るとこが多くて 9年前は読んでてイラついたんだけどね
    今回は登場人物の親達にイラつく不思議
    親達の駄目な部分、私もしっかり被ってたわ 反省反省

    0
    2025年11月29日
  • 普通に青い東京の空を見上げた

    Posted by ブクログ

    現在、小説『ロイヤルファミリー』がまたドラマ化され注目を集めている作家、早見和真さんの6つの短編からなる小説。表示が素敵なので即買い。

    主人公はいずれも東京に住む27歳の同じ歳。会社員であり、アルバイトであり、派遣社員だったり、バーテンダーであり、そのうちの2人は恋人同士だったりし、またそれぞれの主役の話に、脇役として登場したりする。この辺りの設定がうまいなあと思う。

    自分が主人公でもあり、人の人生においては脇役なんだけど何かしらの干渉をし合うもの。そんなドラマチックな要素がたくさん小説に含まれている。

    また主人公の年齢が27歳というのも、物語を一層面白くしているのかな。自分自身の27歳

    0
    2025年11月26日
  • ラストインタビュー―藤島ジュリー景子との47時間―

    Posted by ブクログ

    早見和真さんの著作と知り手に取ったが、想像していた以上に読み応えがある作品だった。

    旧ジャニーズ事務所の性加害問題で猛烈批判を浴びた元社長・藤島ジュリー景子さんとのインタビュー形式で構成された本作。

    深い所まで容赦なく切り込む早見さんの質問に真摯に答えるジュリーさんの姿が印象的。

    性加害問題だけではなく、ジュリーさんが『嵐』と歩んで来た苦難の道のりや、SMAP解散騒動、所属していた多くのタレントとの関係性なども描かれ非常に興味深かった。

    70歳で死にたいと話す彼女だが追記で明かされる『嵐』への想いに胸が熱くなる。

    0
    2025年11月13日
  • 普通に青い東京の空を見上げた

    Posted by ブクログ

    各章の人物がそれぞれゆるく繋がっています。
    27歳ははるかに遠すぎて思い出せないくらいですが、友達の友達、の話を聞いているようで楽しかったです。

    0
    2025年11月12日
  • 新! 店長がバカすぎて

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    相変わらず面白い…
    最後の最後でどんでん返しや、5章から視点が変わると身構えていたはずなのにまんまと驚かされた。
    それにしても店長は一体どんな人なのか…
    わかるようでわからない。
    また作中で本屋や小説を読むことへの意味や魅力が語られているが、わかるわかると本好きとして納得することも多く、やっぱりこの物語が好きだ

    0
    2025年11月11日
  • 笑うマトリョーシカ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    とても面白く、かつ風邪を引いていたこともあって、一気に読んだ。いろんな登場人物がそれぞれの視点で物語を語って行くのだけども、それぞれにいろんな背景や葛藤があることがどんどん分かってくる感じが良い。最後のどんでん返し(と私は解釈)も良かった。

    ネタバレになるけども、つまりは一郎は二十歳を過ぎたくらいのときからは「見くびるなよ、軽んじるなよ」精神で各登場人物への復讐劇を実行してきたと。そして、「ニセモノがここまで出世することはない」というのが本当だとすると、一郎は本当の天才ってことか。そういう意味ではとっても痛快なストーリーでもある。

    本当の自分ってよくテーマになる気がするけど、演じているのも

    0
    2025年11月10日
  • 笑うマトリョーシカ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    どこから操られてたフリをしていたのか、最初から空っぽなように見せかけて実はずっと自分の意思で動いていたのか、だとしたら人の使い方が天才的すぎる

    0
    2025年11月05日