早見和真のレビュー一覧
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私が早見和真さんを知ったのは、昨年の夏に読んだ「アルプス席の母」。甲子園を目指す高校球児の母に焦点を当てた感動の物語でした。そして、その年の秋から始まった日曜劇場のドラマ「ザ・ロイヤルファミリー」がとても面白く、原作者が早見さんということで、いつか原作も読もうと思っていました。
ドラマと原作では少し展開が異なる部分もありますが、全く気になりませんでした。むしろ読み進めながら、頭の中では佐藤浩市さん、妻夫木聡さん、目黒蓮さん、松本若菜さんら豪華俳優陣が躍動していました。
この物語の大きなテーマは、年末のグランプリレース「有馬記念で勝利する」という、無謀とも思える野望をオーナー親子が「継承」していくこと。そこに牧場、厩舎、調教師、騎手、新聞記者など、競馬に関わるさまざまな人々が絡み合いながら物語が展開していきます。
私の競馬歴は長く、予想する際に重視するのは、距離は? どこの競馬場のどのコースか? 天気は? 馬場状態は? 厩舎は? 騎手は? 戦歴は? そして、やはり血統。それらの条件を総合的に判断して馬券を買うのですが、結果は毎年惨憺たるものとなっています(笑)。
それでも、サラブレッドのカッコよさと、その一頭一頭が持つドラマに強く惹かれて競馬はやめられませんね。
今年こそはなんとかプラス収支で、年末の有馬記念に臨みたい!作品に登場するオーナー親子には遠く及びませんが、私も密かに「無謀な野望」に燃えています。 -
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ネタバレ少しずつ成長を見せてきた谷原京子が、ついに一人の書店員として大きく前へ進んでいく姿に胸が熱くなった。
仕事に悩み、迷いながらも自分なりの答えを見つけていく姿は、シリーズを追いかけてきたからこその感動がある。
そして、相変わらず店長は「バカすぎる」。
何度も呆れさせられるのに、不思議と最後まで憎めないのは、この人なりの優しさや書店への愛情が垣間見えるからなのだろう。
笑いあり、共感あり、ときにはホロリとさせられながら、登場人物たちと一緒に歩んできた時間を振り返るような読書だった。
シリーズの締めくくりとしてこれ以上ないほど満足感があり、読み終えた今は「終わってしまった」という寂しさと、「この物語に出会えてよかった」という温かい気持ちでいっぱい。
本好き、書店好きならぜひ最後まで見届けてほしい作品だった。 -
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基本、中学受験には良い印象がない。
子供の気持ちより、親が行かせたいからと言うのがほとんどだと思うから。
実際、私立中学へ進学しても辞めて公立に入り直した子がまわりに結構いる。
小学生の母を経験して、最初は読んでいて「小学生はこんな風に思うだろうか。こんな考えを持つだろうか」と言う、リアリティーに欠けるストーリー展開に感じた。
高校受験の間違いでは?と。
が、しかし。
面白かった!受験にはあまり良い印象はないが、後半はもうがんばっている主人公を応援していた。
逆に、小学生のうちからこんなに勉強しないといけないのか…と言う恐怖もあったが、こんなに頑張れる子は、きっと成し遂げた後に結果が良くてもだめでも得るものも大きいのだろうと。
だから読み手も感動する。
同じ作者の「店長がバカすぎて」の店長も出てくるので、そちらを先に読んだ方が楽しめると思います。
私もそう聞いて、そちらを先に読みました!そちらもオススメです。
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誰一人それに応じることなく、スタッフたちは、蜘蛛の子を散らすように持ち場に去った。
私は一人その場にたたずんでいた。
そして無意識に微笑みながら、おかえり、店長……と、心の中でつぶやいた──。
前作『店長がバカすぎて』でトンデモなキャラクターっぷりを存分に発揮していた山本店長と、圧倒的なつよキャラとしての立ち位置を確立した(?)書店員の谷原京子を中心に、書店でのバラエティに富んだ日常を描いた痛快コメディ。
今回も勿論個性派揃いの『武蔵野書店』は、終盤に「そう来たか!」というドンデン返しも用意してくれてました。
これで心置きなく『さらば!店長がバカすぎて』を買いに行けるわー。
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三年ぶりに吉祥寺本店に店長として復帰した山本猛は張り切るが、相変わらず人を苛立たせる天才だ。
それでも部下の京子は新人作家の才能に打ちのめされ、好きな作家の新作に心躍らせ、時には泣き、笑い、怒り、日々戦っている。
スタッフや作家の大西先生や小料理屋を営む父親などの応援を受けながら──。
思いっきり楽しんだあとに小説と書店の未来を、仕事の意味を、生きる希望を改めて深く考えさせられる、二〇二〇年本屋大賞ノミネート作品の第二弾。 -
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ネタバレ相変わらず書店員たちのやり取りはコミカルで笑わせてもらったが、今回はそれ以上に谷原京子の成長が印象に残った。仕事に悩み、人との関わりに迷いながらも、一歩ずつ前へ進もうとする姿には思わず応援したくなる。前作では振り回されることが多かった彼女が、自分なりの考えを持って行動するようになっていて、その変化に感慨を覚えた。
また、物語の随所に散りばめられた伏線や仕掛けも秀逸。何気ない会話や出来事が終盤でつながっていく展開は心地よく、「そういうことだったのか」と何度も膝を打った。書店や本への愛情に満ちた世界観はもちろん健在で、読み終えた後は本屋に立ち寄りたくなる一冊。笑いあり、共感あり、そして小さな驚きも味わえる、前作以上に読み応えのある続編だった。 -
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愛媛県伊予市で実際に起きた事件に着想を得たフィクション。
14年前の愛媛の夏、団地で起きた17歳の少女への集団暴行致死事件。その事件を軸に、4世代にわたる女性たちの人生が丁寧に描かれていく。
『母性』とは、女性が生まれながらに持つ性質だと言われることがある。しかし、その理想や役割を押し付けられることで苦しむ女性も少なくない。この作品に登場する母と娘たちもまた、それぞれの苦しみや傷を抱えながら生きていた。
物語は「母と娘の業」を描くだけでなく、「母を許す」というあまりにも難しいテーマにも向き合っている。許せない相手だからこそ許すことはできるのか。負の連鎖を断ち切ることは本当に可能なのか。読み終えたあとも、その問いが心に残り続けた。
陽向が紘子に対して何もできなかった場面には、もどかしさと苛立ちを覚えた。それでも、その結末が現実の残酷さをより際立たせていたように思う。
そして最後に印象に残ったのは、「自分の人生を生きること」「誰かのせいにしないこと」という言葉。簡単なようで、とても重く深い一言だった。
事件を描いた小説というよりも、人が背負う傷や家族の連鎖、そして生き方を問いかける壮大な物語だった。 -
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ネタバレクセの強い店長に振り回される書店員・谷原京子の奮闘を描いた人気シリーズの完結編である。
本シリーズは、日常の理不尽や「バカすぎる」上司への怒りと向き合いながらも、自身の仕事に誇りを持つプロフェッショナルの姿を描くお仕事小説だ。3作目となる本作では、従来のお仕事要素はやや薄まり、女性のキャリアや結婚、そして、店長との行く末?に…
さらに、「問題。」とリンクしていて、中学受験に挑む少女・十和の目線(『問題。』)と、現場で踏ん張る書店員・京子の目線(『さらば!』)が立体的に交錯し、互いの「答え合わせ」になっている。
「なぜ大人は理不尽に耐えて働くのか」「家族を支えるとはどういうことか」という問いが、2つの異なる視点から合流していく面白さもある。 -
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シリーズ2作目
宮崎に行ったはずの店長がまた吉祥寺本店に戻ってきて繰り広げられる、相変わらずのズレた行動のあれこれ
小柳店長は、コロナ禍で両極端になった書店業界のうち、忙しくなった方のお店を切り盛りするために奮闘したが
他の書店員達の不興を買い、結婚と共に退職
そして元店長の山本猛が宮崎から異動して吉祥寺本店の店長に
谷原京子さんは相変わらず
京子と同じく文芸担当の磯田さん
キャラを作ってそうな飄々とした山本多佳恵
新人店員の柏木雄太郎
小料理屋でお客さんのリクエストに応えて様々なメニューを出すようになった父
美晴
磯田さんが見つけた掘り出し物の作品「ステイフーリッシュ・ビックパイン」と、作者のマーク江本
タイトルと作中の会話から察するに、バカだと思われていいた「大松」という人が実はそうではなかったという話なのだろうな
マーク江本
前作もそうなので、とりあえずアナグラムにして考えると、それっぽい人はすぐに思い当たる
「mark」だと「r」がないなとか思ってたけど、「maaak」なのね
「y」はyemotoにするとして、それでも「t」が余るのだけど?
と疑問に思いながら読んだ
「ステイフーリッシュ・ビックパイン」は5章で印象が変わるという構成を実際にやるとはね
でも、結局は店長への印象は変わらなかった
むしろ呆れる
感動を返せww
作品の続編を他の作家が引き継ぐというのは、元の作者が亡くなった場合にはたまに行われる
「グイン・サーガ」なんかはそう
マンガだと「ベルセルク」とか
元の作者が存命のパターンだと、コロボックル物語はオープンエンドで、ルールを守れば誰が書いてもいいという状況になってたところを有川ひろが書いた事があった
ないわけではないのだろうけど、出版社も変わるのは色々と面倒な事が多そう
知的財産としての取り扱いはどうなるんだろ?
そもそも、実在の人物の当て書きの続編を他の人視点なので、二次創作なのか、一次創作なのか判断が難しい
冒頭の、山本店長の無駄に長い朝礼
二番ではなく一番を目指すというスピーチは定番なので
北岳、K2も有名
むしろ、単独の山ではなく連峰になってるので、一番の山より登山の難易度が高いんですけどね
その辺の定番を利用してツッコミを無視するあたりが店長らしいと思う
それにしても、店長の話の通じなさがサイコパスっぽさを感じる
人の話を聞け
やってることはモラハラ・パワハラでしかない
やはり今作も出版業界の闇とまでは言わないけど、負の側面に言及されているところが多い
コロナ禍の巣篭もり需要の明暗
出版業界に関する愚痴
エロワードを言わせようとしてくる迷惑客
声かけ接客を押し付けようとする無能な経営層
パワハラ、モラハラ
ジュニアにしても、社長から、先のない出版業界に入ってくる事について言われたからこそ、逆に入社してきたのだろうな
今すぐ無くなるわけではないけど、これからもリアル書店のシェアはどんどん狭まっていくと思うよ
私の住んでる近所のスーパーに入っていた書店が撤退しちゃったし
書店の減少は実感としてある
ただ、どこかの時点で下げ止まる時が来ると思うのだけど
それがいつどの程度なのかは予想が付かない
バイトの面接で応募者が言っていた未来のVR書店
それに近い状況にはなってきている
でも、紙の本を選ぶ人は残る
それがコレクション的な意味であってもね
書店が、そして書店員が存続する意義って何ですかね?
安月給でも、店長がバカでも書店で働くのは「本が好き」だからというのは納得
出版業界に限らず、斜陽産業で働いている人の一部のモチベーションはその文化への愛があると思う
前作同様に、ドラマ化したら無難な出来になりそうな作品なのだけど、そんな話を聞かないなぁ
水10あたりで似たようなお仕事ドラマはいっぱいやってるのにね
角川春樹との対談冊子
一作目を超えられていないという呪い
前作と同じくらい面白いし、今作独自に仕掛けもある
前作に負けてはいないと思う
早見和真さんがシリーズものをこれ意外に書いてないというのは知らなかった
私が今まで読んだ作品
・ぼくたちの家族
・イノセント・デイズ
・ザ・ロイヤルファミリー
いずれ確実に読む作品
・八月の母
・アルプス席の母
興味のある作品
・ひゃくはち
確かにシリーズものはない
そして、続編「さらば!店長がバカすぎて」はまだ文庫化してない
タイトルからして、これで完結でよいのだろうか?
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第一話 帰ってきた店長がバカすぎて
第二話 アルバイトがバカすぎて
第三話 親父がバカすぎて
第四話 社長のジュニアがバカすぎて
第五話 新店長がバカすぎて
最終話 やっぱり私がバカすぎて
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宮崎の山奥に異動になっていた山本猛元店長が、 三年ぶりに、吉祥寺本店に店長として復帰した。
張り切る店長だが、相変わらず、人を苛立たせる天才だ。しかし京子は、心の中で「お帰りなさい」とつぶやいた。
そんな中、本や書店を取り巻く環境はますます厳しくなってきたが、 それでも京子は、新人作家の才能に出逢い、打ちのめされ、 好きな作家の新作に心躍らせ、時には泣き、笑い、怒り、日々戦っています。
スタッフの磯田さんや、覆面作家だった大西先生や神楽坂で小料理屋を営む親父さんや、優しき先輩たちに、応援を受けながら――。
小説と書店の未来を、仕事の意味を、生きる希望を改めて深く問い直す、第二弾。
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