早見和真のレビュー一覧

  • ぼくんちの宗教戦争!

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    子供の感じる世界の狭さというのでしょうか。いい意味でも悪い意味でもその狭さをよく書いてくれていると感じます。
    大人の世界に間借りさせてもらっている感覚というのが適切かわかりませんが、子供は親には抗えきれません。その窮屈さと諦めみたいな世界の狭さ。
    一方で何もかもが新鮮で、全てが冒険になる世界の狭さ。大人に内緒で秘密基地を作っていたありし日の自分を思い出して、胸がいっぱいになりそうでした。

    宗教というセンシティブなテーマが目を引きますが、そんなにどろどろしてません。
    爽やかさと、少しの切なさが残るいい読後感でした。
    子供に読んでもらって感想文読んでみたい作品でした。

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    2025年10月10日
  • さらば! 店長がバカすぎて

    購入済み

    シリーズテッパン

    のやり取りと大まかなあらすじでした

    著者の作品の入り口のシリーズなので
    今回も拝読しましたが、物凄くシリアスなお話も
    物凄泣けるお話もあるので、懐の深さを感じます。

    #笑える

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    2025年10月10日
  • さらば! 店長がバカすぎて

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    ネタバレ

    完結編なのか!?それともまだ物語は続くのか?
    できればこの先の未来を見てみたい、そう思わせる素晴らしいラストだった。耳の中で、シャッターを閉めるガラガラという音、さらば!と京子の声、がはっきりと聞こえてきたような感覚になった。
    そして、何より作中作が登場するまで何だか本作は京子の魅力が薄れてしまったなぁ、と感じていたところあえてそのように表現していた事に気付いた時、大どんでん返しのミステリーを読んでいるような錯覚に陥るほど、してやられた!と驚いた。
    いやはや、早見さんの構成力、表現力はやっぱりすごい。次は、問題。を読むしかない。

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    2025年11月16日
  • 八月の母

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    先祖から脈々と受け継がれる血。
    幼少期の環境や受けた傷はどんなに抗っても
    知らぬ間に受け継がれてしまう。そこで習慣となった当たり前はこれからもその人物の当たり前となり受け継がれていく。一度歪んだものは元に戻すのは容易なことではなく、それに気が付き手を差し伸べてくれる人に対して、その手を取る事さえも出来ず、悪循環に陥る。ただ希望があるとすれば、どんな人にも現状を打破するようなターニングポイントは訪れる。それに気が付き手をとることが出来るかが大切だと感じた。

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    2025年10月07日
  • イノセント・デイズ(新潮文庫)

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    1人の死刑囚の少女の歴史をその時代に色濃く関わった人物の視点から語られる形で進んでいく。
    語られる少女の性格からは想像が出来ない死刑囚という現実。なぜ少女は死刑囚になったのか。
    読み進めるうちに読者もこの世界で少女の歴史を語る1人になるかのような没入感を感じられた。

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    2025年10月07日
  • イノセント・デイズ(新潮文庫)

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    救いがないと思ったけど、幸乃の状況だったら、あの結果が一番の救いで、自分の望がやっと叶ったんだと思った。つらい状況の時に救いの手を差し伸べてくれるわけでもないのに、「生きろ」も「救いたい」もただの暴力でしかない。

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    2025年10月07日
  • ラストインタビュー―藤島ジュリー景子との47時間―

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    ジャニーズの存在もいわゆるジャニーズ騒動にも1ミリも興味はなかったが、とりあえず早見作品なので読んでみた。一番驚いたのは、ジャニーズという会社があまりにも町工場以下で、切ったはったのないヤクザ社会とほぼ同列という情けない状態で、何百億・何千億もの金を動かしていたことだ。芸能界・メディアは何十年も、この虚像に平伏してきたことは驚愕でコメディに近い。ジャニー・メリー・ジュリー家族を一種のモンスターと思っていたがこれも張子の虎で、特異な才能はもつものの人格にかなり難のあるジャニー・メリー姉弟の下で育たざるをえなかったジュリーには、ある意味被害者の側面もあったことも理解でき、トラジディを感じた。また早

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    2025年10月04日
  • ひゃくはち

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    某野球部の事件がなければ… これを読み終えた時の感想は違ったかもしれない。甲子園を1開戦で離脱した有名校は、何故今?と思ってるんじゃないかと思ってしまった。だって、本書の中の野球部員も先輩が後輩に暴力振るうのは当たり前。喫煙も飲酒もし放題だ。当時は当たり前だったなんてことは無い。野球部だけ異常なのが当たり前って事なのか。最終的に喫煙バレた系かと思ったらもっと酷かった。デビュー作としては凄いとは思うけど。

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    2025年12月02日
  • イノセント・デイズ(新潮文庫)

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    ネタバレ


    とても重い話で、幸乃の薄幸な人生を読み進める事が辛く感じた。
    でも、生まれながらにツイていないことが重なり、こういうことって誰にでも起こりうる事で(私も生まれながらにしてツイていない)幸乃の姿は自分自身とも重なった。
    だからこそ、辛く苦しく感じたのかもしれない。

    幸乃に生きて欲しかった。
    どうしても。
    だけど、私も物語の後半まで、
    『幸乃が犯人であること』を信じて疑わなかった。
    人が人を思い込むということはとても恐ろしいことなんだと思った。

    弁護士の翔は一体何をしたかったの?中途半端な使命感はやっぱり所詮は金持ちのボンボン?←これも私の思い込みだよね。

    慎一はまたしばらく自分を責めてし

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    2025年10月02日
  • 笑うマトリョーシカ

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    普通とは違った境遇で育ち、素直な少年が周りの人の影響を受け、官房長官にまで上り詰めたのかと序盤は思わせる展開。
    第1章での松山での男子校の生徒会長選挙での下りも街の情景が浮かび、清家を取り巻くみんなの熱さが良かった。
    第三章以降、どんどんミステリー要素を含んでいき、彼は一体誰に操られているのかと謎にぐいぐいと引っ張られていく。

    自分が目標を達成するのにちょうどいい器の人間がいたとして、それを操ろうと言う欲求が生まれるのは必然なのだろうか。
    清家はどこに進んでいくのか。
    官房長官の先に何が待っているのかと思うと、ミステリーを越しててホラーに感じてしまう。

    早見和真さんの作品は、「店長がバカす

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    2025年09月30日
  • 新! 店長がバカすぎて

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    ネタバレ

    あいかわらず店長と谷原京子のキャラクターは面白かった。
    ただ、ストーリー的には前作を超えるほどでは無いかなと思う。また、最後の展開はあまり現実的ではないと感じたことも少し評価を下げることにした要因である。

    でも、総合的に娯楽要素は申し分ないので読んで後悔はない。

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    2025年09月29日
  • 笑うマトリョーシカ

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    官房長官まで登り詰めた政治家を取り巻く人間関係の物語。ヒトラーの側にいたハヌッセンのように政治家を裏で操っているのは誰か、を次々スポットライト当てるように過去の話しが語られる。思いがけない証言もあり興味は尽きない。その人間模様の話しが思っていた以上の展開で読み出したら止まらない。ラストは皆が思っていた結末ではないが妙に納得の「そうだよね」だった。物語の絡みをマトリョーシカに例えたのはわかりやすかった。

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    2025年09月27日
  • 八月の母

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    家族の形、女性の生き方、人間とはなんなんだろうと考えさせられる作品だった。
    正直なところ、読むのが非常に辛かった。
    実際の事件を元にした作品であるが、このようなことが現実としてあるのだということは、なかなか想像できない。だけど、断ち切ることによる「幸せ」もあることは、心に留めておきたい。

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    2025年09月27日
  • 新! 店長がバカすぎて

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    Audibleで聴読。1巻目の面白さを踏襲しつつ、新しい人物も出てきて、相変わらず主人公の書店員は怒っていて、悩んでいた。
    アナグラムを気にしてみようと思った。

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    2025年09月27日
  • 新! 店長がバカすぎて

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    前作が面白かったので続編ということで手に取った。読みやすくて構成もしっかりしていて、キャラも見事に作り込まれていてサクサク読めた。
    「成瀬〜」と同じように主人公の人柄に惹きつけられる面白さがあった。

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    2025年09月23日
  • 八月の母

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    依存、ネグレクト、暴力…
    そして最悪な男達!

    しかし健次と一翔の男達もいる
    そして断ち切れた陽向

    「こんにちは、秋元一翔です。五歳です。」
    この言葉で読んでて救わられた

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    2025年09月21日
  • 新! 店長がバカすぎて

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    書店が舞台のお仕事小説?それとも1作目同様のミステリーなのか。
    1作目同様の個性的なキャラクターに新キャラの山本さんを加え山本店長の非敏腕ぶりがありありと描かれている。
    前半のお仕事小説感だけでも十分キャラクターが立っていて面白いのに、読み進めながらも後半のネタバラシを期待するという不思議な気持ち。
    そして、最後は「なるほど、こうきたかー」となる。
    3作目の布石としてラストに描かれる猫娘のことを記憶しながら次回作に期待したい。

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    2025年09月21日
  • 新! 店長がバカすぎて

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    相変わらず店長はウザいがやっぱり憎めない。5話で危うく騙されそうになるし!それにしても身近に小説家多すぎでしょ!とツッコミたくなった笑

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    2025年09月19日
  • 新! 店長がバカすぎて

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    ネタバレ

    前作「店長がバカすぎて」では、イライラした記憶が引き起こされたのに、なぜだか気になってしかたない、この続編。

    何がそんなに気になるのか、これはもう読んで確かめてやろうじゃないかと読み始めることにした。

    「新!店長がバカすぎて」ということは、小柳さんも店長になったらバカだったということが分かった!みたいな展開のものか!?と勝手に想像して読み始めた。

    ……が、「新!」「店長がバカすぎて」って、そのまんまのタイトルやないかーい!と、分かり、早々に満足してしまう。

    いやいや、しかししかし、更に読み進めて行って、(なんだこれは!?こんなとこだけになんでわざわざこんな表記??)と意味不明な違和感と

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    2025年09月19日
  • 八月の母

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    最後まで読み進めるのが苦しかった。一方どんどん引き込まれていきあっという間に読み終えた。この本を私にシェアしてくれたのは実は初めての妊娠中の私の娘。どんな思いで最後まで読んだのかと思うとさらにいろいろ考えてしまった。最後に陽向ちゃんが母親のエリカさんときちんとお別れできたところが唯一の救い。
    解説を読みこれが実際に起こった事件をもとに小説化されたフィクションだと知り小説に仕上げた作者の苦しみも想像するにあまりある。
    とても苦しい悲しい小説だけど読んでよかった。

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    2025年09月17日