早見和真のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
幸乃が死刑を頑なに望む理由は?
幸乃のために奔走する人々は、結局彼女の人生全てを見ていたわけでもない。どれほど彼女に思いをかけても、彼女がなぜ死刑を望むのか、そのことに思いを馳せた人はいなかった。
幸乃本人よりも、私は関わった人々が幸乃をどう見てきたのか、なぜ彼らには幸乃が心を開き切らなかったのか、その点に興味が湧いた。
元恋人が忘れられず、ストーカー行為を繰り返した挙句、恋人の妻と子供二人を焼死させた女性死刑囚…。序文で語られるよくあるバッグボーン。
判決では一言で語られてしまった彼女の人生を、その時々近くで見ていた人物の回想で物語るという形式が興味深い。
一言で語るというのは、その他の -
Posted by ブクログ
店長がバカすぎてほどの衝撃はなかった。が、面白い!
私も本屋のある街に住みたいし、本を作品と呼べる人でありたいし、世界中の本屋を巡って、本好きと本の話で盛り上がりたい。
本を好きであることをこれほど肯定してくれる作品はない。胸が熱くなるなる部分が前作につづき何箇所もあった。
小説王でも感じたが、早見さんは本当に本が好きなのだと、いまの出版業界をみて、どうしたらよいかをとても考えている人なのだと思う。
客観的な視点を持ちつつも、本への情熱は人一倍で、そのバランスが素晴らしく、大衆に迎合しすぎても、独りよがりでもない作品が書けるのだろう。
これからも早見作品は積極的によんでいきたい。
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Posted by ブクログ
本屋さんの平積みになってたのを見て、
読んでみました。
読むまでに時間が空いてしまって
その間に少し前に読んだ三宅香帆さんの著書の中で
チラッと「息子を持つ母の話」みたいなことが書かれてあって、そんな本なんだ、くらいで読み始めました。
あらすじは...
死別シングルマザーの菜々子には、野球が上手な一人息子の航太郎がいる。その息子が甲子園を目指して、野球に力を入れている高校の野球部に入ることになるが...
本当に始終、この母、目線で書かれてる小説で、
私は菜々子と同じくらいの年齢だけれども
子供がいないんだけど
子供がいるとこんな感情を抱くんだろうな...
と何だか母になった気分を味わえ -
Posted by ブクログ
団体スポーツを経験した親の葛藤や心情がグッとはいってくる。
高校野球児の母ではなかったけれど
球児の母って大変だな~と思うとともに、
息子が好きすぎるだろって思っていました。
でも、そうなっちゃうよねってこれ読んで思っちゃいました。
秋山菜々子は夫と死別し、一人息子の航太郎を育てている。
中学までシニアリーグで活躍
スカウトもきたが、第一志望の山藤学園からは声がかからず、
希望学園に入り、甲子園を目指すことに。
息子の入寮、
父母会や監督の理不尽さ、人間関係の難しさ、いじめ?
息子の成長
息子のケガ、など
甲子園を目指す息子の母の気持ちが痛いほど伝わってきました。
言いたいけど言えない。
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Posted by ブクログ
現在、小説『ロイヤルファミリー』がまたドラマ化され注目を集めている作家、早見和真さんの6つの短編からなる小説。表示が素敵なので即買い。
主人公はいずれも東京に住む27歳の同じ歳。会社員であり、アルバイトであり、派遣社員だったり、バーテンダーであり、そのうちの2人は恋人同士だったりし、またそれぞれの主役の話に、脇役として登場したりする。この辺りの設定がうまいなあと思う。
自分が主人公でもあり、人の人生においては脇役なんだけど何かしらの干渉をし合うもの。そんなドラマチックな要素がたくさん小説に含まれている。
また主人公の年齢が27歳というのも、物語を一層面白くしているのかな。自分自身の27歳