早見和真のレビュー一覧
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ネタバレ小柳俊太郎
総合出版社「神楽社」文芸編集部勤務。三十三歳。
加藤耕介
俊太郎の先輩。副編集長。三十八歳。
青島秀一
神楽社に面接に来た大学生。ホストをしていた。神楽社から内定が出ていたから、新興のIT企業〈ストロベリーフィールズ〉に入社した。
榊田玄
文芸編集部編集長。新卒で入社した以来、ずっとマンガ畑を歩んできた典型的な「神楽マン」。KG。
吉田豊隆
大久保のファミリーレストランでアルバイトをしている。キッチン担当。十八歳のときに執筆した『空白のメソッド』が新人の登竜門と呼ばれる「小説ブルー新人賞」を受賞。俊太郎は小学校時代の数少ない友人。
山本香苗
豊隆と同じアルバイト先のホール担当。
竹田仁美
豊隆の中学時代の図書室の司書。
野々宮博
中学二年生で史上最年少で純文学系の「文学世界新人賞」を受賞し、華々しいデビューを飾った。
山根仁史
俊太郎と幼稚園の頃からの友人。
美咲
俊太郎の恋人。大学生の時に子供ができて結婚する。
悠
俊太郎と美咲の息子。
大賀綾乃
映画『空白のメソッド』の主演女優。
引地ココア
中堅女性作家。「小説ブルー新人賞」の選評で豊隆をこき下ろした。
内山光紀
俊太郎の担当作家。代表作の『クラッシュ!』シリーズは累計で五百万部を超え、こな十年の間にめぼしい文学賞をことごとく受賞している。豊隆がデビューしたときの選考委員の一人だった。
晴子
銀座のクラブ〈ケリー〉のホステス。
三浦
青海出版の豊隆の担当編集者。
慶子
銀座ケリーのママ。
〈欅〉のマスター
〈ケリー〉から三分ほどのところにあるバーのマスター。
佐倉千晶
俊太郎と同じ編集部。子連れのシングル。
西谷
神楽社の営業部。
梶原
西谷の営業部の上司。
太田
日本文芸振興会。
瞳
銀座〈ケリー〉で晴子お同僚だった。
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⚫︎感想
久しぶりのエンタメ小説。青春、友情、仕事への真摯な思い、子育て、恋愛・・・編集者と作家の熱い仕事ぶりが垣間見れて最後まで面白く読めた。特に女性たちのキャラクターが際立っていて、それぞれ魅力的だったのが良かった。
森絵都さんが解説をされていて、この物語が生まれたエピソードを知ることができた。森絵都さんの本も読みたくなった。
⚫︎あらすじ(本概要より転載)
本の概要
小説をめぐる熱き物語、ドラマ化!
大手出版社の文芸編集者・俊太郎と、華々しいデビューを飾ったものの鳴かず飛ばずの作家・豊隆は幼馴染みだった。いつか仕事を。そう約束していたが、編集長の交代で、企画すら具体的にならないまま時間だけが過ぎていく。やがて、俊太郎の所属する文芸誌は、社の経営状態から存続を危ぶまれ、豊隆は生活すら危うい状況に追い込まれる。そんな逆境の最中、三流編集者と売れない作家が、出版界にしかけた壮大なケンカの行方は!?
小説の役割は終わったのか? 物語に生かされたことはあるか? 単行本刊行時、作家・編集者・書店員の方々など業界の内外をざわつかせた問題作が、ついに文庫化。 『イノセント・デイズ』で大注目の作家が放つ、小説をめぐる、男たちの熱きドラマ!!
【編集担当からのおすすめ情報】
解説は、作家の森絵都さんです!! -
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胸が熱くなった。やっぱり早見さんの書く熱が好き。
こういう本を読んでると自分は本が好きなんだなとしみじみ思う。
人が本を読む意味ってなんだ?なんで物語は存在するんだ?という問いに積極的に向き合っている作品。
「人間なんて本当は種の繁栄にしか生きる目的がないのに、そこに"生きる意味"を持ち込んだのが物語で、あらゆる神話なんかがウソをつき続け、物語によって人間は同じ幻想を抱きながら生きている」
「学校じゃ誰も小説なんて読んでないよ。電車に乗ってたって普通の人はみんなスマホを眺めてる。じゃあ、何を目指して本を作ってるのかなって。もちろん本好きっていう人はいるんだろうけど、それだけなのかなって」
「それでも誰かが必要としてるから何だと思う。絶対に誰かが待ってくれていると信じてるから、俺は本を作ってる」
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ネタバレ夏の甲子園大会中止を受けての強豪校『済美』と『星稜』の話。
彼らや監督のいつもと違う夏、目指していたものがなくなった夏、その葛藤、成長、思いは心に残った。
だが、それ以上に『メンバー』と『メンバー外』の話が衝撃的だった。メンバー外からメンバーになることはまずないという話、メンバー外でもチームに誇りを持てるという話。わたしは心が狭いから、信じられないし、子供やきょうだいがメンバー外なら、辞めさせるかも。(実際、同じような経験あり)
ただ、競争社会においては必要なことだから、今自分自身が直面している少数精鋭で結果をだすみたいな課題には、非常に役に立つ考え方だと思った。
そして、やはり、甲子園だけが野球だけが特別ではなく、この渦に巻き込まれてた我々全員が何かを失い、何かを得たことに思いを馳せることがきっと力になると思う。 -
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のっけから涙、涙。監督の子どもたちを思う気持ちに触れて、心が震えた。
2020年の夏の甲子園に関するドキュメンタリーはテレビでも見たし、中止が決定した時には球児たちの無念を思って心を痛め、涙を流した。
その一方で「仕方がない、受け止めなくちゃね」と思っていた自分もいたのだけれど、そんなこと球児たちはとっくに知っていたのだな、と改めて思った。
甲子園というものにもっと特別な気持ちを抱くのかと思ったけれど意外とそうでもなかったり、本音は違うのに大人が喜びそうな言葉を紡いだり、球児たちの本音に触れることができる一冊。それは、著者の早見さんの経験からも窺い知れる。
早見和真さんは好きな作家さんの1人だが、まさか高校野球経験者であることも知らず、「こんなノンフィクションを書いていたなんて!」と書店に走った。走ってよかった。
高校球児にとっても、誰にとっても、正解はない。
それがコロナ禍の夏なのだなと思った。