早見和真のレビュー一覧
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ネタバレ面白かったー
青春モノがすきなので、前半はサクサク読み進めてあっという間に高校編が終わった。
これからは鈴木が清家を利用して(とはいえ「友達」なのである程度お互いを尊重しながら)政治家を目指すって話かな?と思ったら二転三転するのでますます目が離せなくて一気読みだった。
鈴木が操ってると思ったら蓋を開けたら母の存在…と思えばさらに蓋を開けると美和子の存在。
ここまでは予想しながら読んでたけど、さらに蓋を開けたら清家がいて実は自分は自分でコントロールしていたと。清家、お前、中にいたんか?!って思った。
初めてマトリョーシカを見た時って、まだ開くの?まだ開くの?…で最後にちっさいのが出てきて、お前 -
Posted by ブクログ
物事は表裏一体というが
それは人物にも当てはまるものであって
誰かの幸せは誰かにとっての不幸せであることを
強く考えさせられた。
イノセントには無罪の他にも純粋や無垢と言った
意味があるそうで
誰かに必要とされたいというたった一つの願い
嫌われることが極端に怖いという感情を
終始前面に押し出している様から
幸乃は死を望みつつも節々に生を捨てられない
純粋さを感じ、
凶悪犯罪者と揶揄される存在ではなく
いたって普通の女の子だと感じた。
この手の本を読むとき、
どんな事件にもその裏に生活の背景や事情があって
メディアの情報に踊らされちゃいけないんだけど
そこまで深掘りするほどの情熱はなくて
そ -
Posted by ブクログ
ネタバレ多くの読者にとっての「バッドエンド」が、幸乃にとっての「ハッピーエンド」で、かつそのハッピーエンドが「死」であることに何とも言えない気持ちになった。
様々な場面で、現在社会の縮図を見たような思いがした。
人間は基本的に利己的であるというところ。
優しすぎる人がしんどい思いをするところ。
メディアは都合の良いように書き、人々がそれを良いように解釈するところ。
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「もし本当に私を必要としてくれる人がいるんだとしたら、もうその人に見捨てられるのが恐いんです」
そして幸乃は微笑みながら、ゆっくりと私から視線を逸ら -
Posted by ブクログ
死刑判決をされた女性の刑執行日までのお話
プロローグとして宣告される裁判の主文をなぞりながら、彼女の人生を振り返る。
幼少期に両親が離婚、再婚。
義父から暴力をうけ、
水商売をする祖母に引き取られる。
学生時代は窃盗・致傷で施設に入り、
大人になってから今回の死刑判決につながる
元恋人宅への放火を行う。
この放火によって元恋人の妻と1歳の双子が命を落とす。
いかにも「凶悪犯罪者」らしい経歴を持つ彼女は死刑執行前に何を思うのか。
人は1人では決して生きていけないのだと、人生の痕跡は必ず誰かの元に残るのだと感じました。
街ゆく人たちは皆自分と同じくそれなりの人生を“普通に”生きていると思いこ -
Posted by ブクログ
・良くできた内容ではあるし推敲に推敲を重ねて無駄なパートは無いと感じました
・誰しもが家族や友人、社会環境などに何らか影響(場合によっては支配)されているわけで、本作品における清家がたまたま傑出した「器」であったから小説として成立しているとも言える
・近年では経済学コミックス『カモのネギには毒がある』等で知られるようになったマニピュレーターについても軽く紹介されています
・ヒトを操りたい方(笑)にオススメの良作
本の概要
若き総理候補が、誰かの操り人形だったら? 人間の心の闇に迫るミステリー。
47歳で若き官房長官となり、総理への階段を駆け上がる男は、周囲を魅了する輝きを放っていた。
「彼