あらすじ
旧ジャニーズ事務所の性加害問題で批判を浴びた、元社長・藤島ジュリー景子とはどんな人物なのか? 彼女はいま何を思うのか? 国民的アイドル「嵐」との出会いと活動終了、叔父・ジャニー喜多川との関係、母・メリーとの確執、ファンとタレントたちへの思い、事務所廃業――。一人の小説家に、はじめて胸の内を明かした。
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Posted by ブクログ
とりあえずこの本を、藤島ジュリー景子を憎み続けているSMAPファンの母に読ませたいと思った。個人的には、この本に書かれている彼女の発言は全て信じてみたいと思う。読み応えはめちゃくちゃあった。
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本を出したいと思ったジュリーさん。
取材を引き受けた早見さんの良心、手腕、問題式の深さ。
一つ一つの質問に向き合い、答え、さらに事実をぼやかさなかったジュリーさんの覚悟。
これらが相まって読ませるインタビューになっている。
櫻井君の口の堅さ、嵐、SnowMan、山田涼介君、松岡昌宏君、東山。。。タレントは人間的魅力にあふれていました。
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嵐の茶の間ファン→Snow Manきっかけでジャニオタになった私にとって、とても興味深い内容だった。
特に、長年言われていた「事務所内の派閥問題」などは噂程度には聞いていたのでそれがジュリー氏本人の口から知ることが出来て良かった。
他にも嵐の話はもちろん、TOKIOやV6についても触れられている。
メディアによって作られたジュリーさん像とはかなり違うと思うので、ジャニーズや今回の問題に関心がある人はぜひ一度読んでみてほしい。
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藤島ジュリー景子のインタビュー集。
これまでジャニーズ帝国の二代目というイメージだったが、良い意味で覆された。
母親のメリーとの相克、叔父ジャニーとの微妙な距離、そしてジャニーズ事務所に対する複雑な思いが見て取れた。
ただ、所属タレントのことを第一に考え、このインタビュアーにも誠心誠意向き合って答えているのを感じた。
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幼い頃からジャニーズのタレントを見てきたので
この長いインタビューはとても読み応えがあった。
ジュリーさんは、メリーさんの娘ということもあり
ライオン的な人かと思っていたのだけど、あの時の会見、この本から私の中でだいぶ印象は変わったように思う。
普通の母子ではない関係で苦労も多かっただろうけれど、この方はきっと優秀で敏腕なのでしょうね。
タレントプロデュース業から離れてしまったのはあの状況では仕方がなかったとはいえ勿体ないな、と個人的には思った。
東山紀之さん、TOKIO、嵐、SMAP、キンプリ、とジュリーさんの口から語られるタレントたちの話も非常に興味深かった。
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ガチ勢です。
私は良い本に出逢うと心が動いた文章に付箋を貼りまくる習性があります。
そして、この本も付箋だらけになりました。
そんな私が本書の感想を述べたところで『だからジャニヲタは〜』と言われるのは想像に難くないのであれこれ言いません。
ただ、ジュリーさんがインタビューの中で何度か名前を出したあの人たちは私たちが長い間応援しているあの人たちは漢気のあるタレントだったことは伝えたい。
誰の事とは言いません。
知りたければ読んでください。
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長年のジャニファンには腑に落ちる内容でした。
ジャニーズって看板だけでも守れなかったのは残念かな…
ある程度年配の国民には暗黙の了解の噂ではありましたよね
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早見和真さんの著作と知り手に取ったが、想像していた以上に読み応えがある作品だった。
旧ジャニーズ事務所の性加害問題で猛烈批判を浴びた元社長・藤島ジュリー景子さんとのインタビュー形式で構成された本作。
深い所まで容赦なく切り込む早見さんの質問に真摯に答えるジュリーさんの姿が印象的。
性加害問題だけではなく、ジュリーさんが『嵐』と歩んで来た苦難の道のりや、SMAP解散騒動、所属していた多くのタレントとの関係性なども描かれ非常に興味深かった。
70歳で死にたいと話す彼女だが追記で明かされる『嵐』への想いに胸が熱くなる。
Posted by ブクログ
なまじ知っている方のお名前が頻出するので、ついつい一言一句読んでしまい時間が掛かった。
大変だな…と同情信も湧いたり…つい最近まで超売れっ子が、売れるまで相当時間を要したことを初めて知った。
売れてからしか知りようがないので初めっから売れているグループと勘違いしてしまいがち。
Posted by ブクログ
ジャニーズの存在もいわゆるジャニーズ騒動にも1ミリも興味はなかったが、とりあえず早見作品なので読んでみた。一番驚いたのは、ジャニーズという会社があまりにも町工場以下で、切ったはったのないヤクザ社会とほぼ同列という情けない状態で、何百億・何千億もの金を動かしていたことだ。芸能界・メディアは何十年も、この虚像に平伏してきたことは驚愕でコメディに近い。ジャニー・メリー・ジュリー家族を一種のモンスターと思っていたがこれも張子の虎で、特異な才能はもつものの人格にかなり難のあるジャニー・メリー姉弟の下で育たざるをえなかったジュリーには、ある意味被害者の側面もあったことも理解でき、トラジディを感じた。また早見氏にインタビューアとしての才があり、的確かつ鋭い質問の連続にも目を見張ったし、それに対して逃げも隠れもせず回答するジュリーの真摯さも天晴で、芸能界のモンスターだったジャニーズに対して、その全く出鱈目な虚像の仮面が暴かれた時に、恨み骨髄でスクラムを組んで虚実綯い交ぜでリンチに走るメディアの目糞鼻糞っぷりが余計に際立つ格好。早見氏も書いているが、このインタビューは真摯ではあるものの言いたい放題の側面があり、後追い取材もされていないので、全くノンフィクションではないが、かなり計算されたノンフィクション系小説として、ジャニーズに興味がなくても十分読書に値する作品になっている。
Posted by ブクログ
意外と面白かった。元ジャニーズ事務所社長とのインタビュー。世間のイメージとはだいぶ異なる人。( そのイメージもマスメディアが勝手に造ったのかも知れない)(本人が嘘をついてないのなら)
「華やかなジャニーズ事務所の話でもあり、かつて栄華を極めた町工場で起きたようなトラブルの話ですよね」
ジャニーズ事務所が家内制手工業的であることに驚く。企業としての体裁が整ってなかったそうなのだ。
他にはメリー喜多川のことや、なかなか売れなかった嵐の話などが印象的だった。
可哀想な一人の女性の回顧録なのか、それとも幸せな人なのか。
Posted by ブクログ
一対一の対峙で、作家が丹念に藤島ジュリーという人物を掘り下げていく過程が興味深い。あの企業はなぜあれほど巨大化したのか?なぜあのような事件が起きて、あれほどの被害者が出たのか?そういったことはこの本を読むだけでは分からないけれど、その渦中に放り込まれた藤島ジュリーが、必死に問題解決を図ろうとしていたことは伝わる。私が1番感じたことは、日本の報道は作られたストーリーと結論ありきで報道しているのだなぁということ。あの悪魔のような人物に加担し、見逃していた多くのマスコミに気持ち悪さを感じた。嵐の活動終了ライブに向けジュリーさんが、何かしら気持ちの区切りがつけられるよう願わずにいられない
Posted by ブクログ
学生頃は家業がある人っていいなって思ってた。特に女性はとりあえず自分のやりたいことやって、ダメだったら実家で働けばいいんだしなんて浅いこと思ってた。
本を読んでみて、ジュリーさんは大きなプレッシャーと共に生きてきたんだろうな、そんな甘っちょろい状況じゃなかったんだなと他人ながら思った。
著者も記載している通り、あくまで裏どりはしてないジュリーさん目線の話。一部今まで自分が見聞きしていた情報と異なるところもあるから、決して全てが正しいとは思わないが、親の血を継いだ高圧的な暴君的イメージからはだいぶ離れたイメージだった。
問題発覚の時は、皆んな騒いで手のひら返ししてと思っていたが、所詮自分も情報に踊らされる側なんだと認識させられる。
Posted by ブクログ
明らかに「問題作」であることは理解しつつ、どうしてもこの座組が気になってしまい購入。読みながら嫌な気持ちになることは思いの外少なかったし、小説家・早見和真の手腕に依るものなのか、母と娘の一代記としての側面が強かった。
Posted by ブクログ
最近ジャニオタになったのをきっかけに興味があり手に取りました。元々ジャニーズとは無縁の人生を送っていたので、世間一般的に知られているイメージくらいの印象しか持っていませんでしたが、彼女がいかに壮絶な日々を歩んできたのか、メディアの恐ろしさみたいなものがそこには記されていました。芸能界という特殊な環境に関わり続けなければならない、いわば宿命の様な人生を選択せざる得なかった彼女は幸せでもあり地獄でもあったのだと個人的には思います。サクサク読み進めることができ、面白かったです。
Posted by ブクログ
個人的に当時のタレントのことを話してくださったのが嬉しかった。TOKIOの話やKing & Princeの話は読み応えがあった。ジュリー藤島さんのアイドルに伝えている「お客様のことを第一に考えようよ」というのはファン目線からすると嬉しい。
ただ、そのジュリーさんの気持ちが届きづらかったタレントが長瀬くんと平野くんというのは納得。
長瀬くん、平野くんには共通する男気、ジャニーズ事務所では面倒見切れない規模の男たちだったと思う。
Posted by ブクログ
インタビューは全てジュリーと早見との会話形式で綴られています。
一般的には地の文でインタビュアーの主観が入ります。「彼女の様子には緊張が見えた」とか、「沈んだ表情だった」とか「何かを思い出すように目線を上げた」とか。それが一切ない。なので、読み進める読者としては二人の会話、書かれている言葉こそが全てなんです。小説家・早見和真がなぜ藤島ジュリー景子のインタビューを担ったのか。それはこの、語られる言葉を記す力にあるのだと思いました。もちろん、引き受けた経緯は本書の中にじゅうぶん記されています。それとは別に、早見のインタビューには“率直さ“があると感じました。それは本書を読んで感じた、ジュリーの印象と合致します。
そして、早見には「ジュリーのインタビューで何かを成し遂げよう」という打算や野心はないだろうと思えました。少なくとも仕事上の利害関係者ではありますが、興味関心と好奇心ぐらいしか覗かせなかった点が、インタビューを読み進める上でノイズを減らしてくれています。
内容について触れるとすれば、ジュリーの感情が揺れる場面が二つあったと思います。実の母であるメリーが亡くなったときのこと、自身の退任を機にSMILE-UP.社長となった東山紀之について語るときのこと。それまで端的に質問に答え続けていたので、ここがとても印象的でした。
ジャニー喜多川の本当の人となりは何だったのか。メリーがジャニーの加害について知っていたのか。それはもう分かりませんが、被害者への補償を完了させ、すべての裁判が決着するのを見守っています。
また、これが呼び水となって語る人が現れたらとも思います。竹宮惠子と萩尾望都のように。
そして私自身のことを書けば、初稿を読み返したジュリーさんと同じように、娘さんの大学入学式まで見送ったという櫻井くんの話で少し泣けてしまいました。