早見和真のレビュー一覧

  • ザ・ロイヤルファミリー(新潮文庫)

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     競走馬と人々の「継承」を主題に、馬主一家の波瀾に満ちた二十年間を描いた長編小説である。
    父を亡くし、深い喪失感に苛まれていた税理士・栗須栄治は、偶然のビギナーズラックによって的中させた馬券をきっかけに、人材派遣会社「ロイヤルヒューマン」の社長・山王耕造の秘書として働くことになる。
    競馬に情熱を注ぎ、自らの名を冠した馬の勝利を渇望する山王とともに、栗須は有馬記念の制覇を目指す。
     本作は競馬を題材としていながら、競馬に馴染みのない読者でも十分に楽しむことができる。
    むしろ、競馬の知識を持たない読者であっても惹き込まれるほどの熱量と、読書中の没入感は圧倒的である。
     オーナー、レースマネージャー

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    2025年12月12日
  • 八月の母

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    子育てって本当に難しそう。自分のどんな行動が、発言が子供に影響するかわからない。だからこそ、子供には自分で選び取る強さを持ってほしいなって思う。この本はそんなことを教えれるいい小説だと思った。

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    2025年11月12日
  • 新! 店長がバカすぎて

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    早見和真さん著の「店長がバカすぎて」シリーズの第2弾。宮崎から舞い戻り武蔵野書店 吉祥寺本店の店長に復帰した店長に振り回される主人公 谷原京子の日常。前作の関係者も含めて魅力的な登場人物が多く登場する。非常に読みやすくリーダビリティの高い作品だった。

    今作も前作同様の謎解き要素があるので、日常系のミステリとして読んでも面白いかもしれない。内容的には前作から主人公の立場が契約社員⇒正社員に変わったことによる心境の変化があるが、大筋では同じようなことをしていると感じる。

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    2025年11月11日
  • 問題。 以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい

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    ネタバレ

    久しぶりに読みながらウルウルと涙腺が崩壊しかけました、、、笑

    早見和真さんのお話はとても暖かく読み終わったあとに幸せな気持ちに浸れます。
    そして、、、店長たち!笑
    今回もいい味出してました✨

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    2025年11月10日
  • 問題。 以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい

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    「目標」があること、「目標」に向かって頑張れること、頑張り続けられること、その頑張りの成果を感じられること、周りが応援してくれること、喜んでくれること…すべてが眩しくてうらやましい。私の人生で、主人公やその家族と同じくらい一生懸命頑張ったことあったかなあ…ない気がする。

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    2025年11月09日
  • 店長がバカすぎて

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    よかった!おもしろかった!

    読み始めは、
    ほんまこの店長、アホやわ〜。うわ〜めんどくさい人、としか思わなかったけど、読み進めていくうちに普段はポンコツすぎるけど、こういう一面があるから完全にキライになれないのよねと思わせてもらい、最後には店長の人柄が好きになりました。
    業種は違えど、雇われて働いている者として、谷原京子さんの感情は共感でしかない。
    谷原さんや山本店長以外の周りの人も素敵な人達ばかりで言葉が心に刺さりまくりました。

    続編があるようなのですぐにでも読みたいです。

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    2025年11月09日
  • 問題。 以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい

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    四人の小学生が中学受験を目指す物語。
    明確な意思を持って目指す者、親の期待に応えたい者、仕方なく塾に通っている者など。

    主人公の十和は、最近ギクシャクしている父との距離を置くために塾へ通い始めた。最初は成績も良かったが、受験が近づくにつれ成績も落ちていく。塾へ通い始めた目的が逃げであったために目指す中学も決まらず、また仲の良かった友人とも距離が開いていく。

    私個人としては中学受験の経験もなく、小学生が自由な時間を削ってまでそんなに自分を追い込む必要があるのかと疑問に思った。だがそれは父親のヨシくんが払拭した。

    勉強であれ運動であれ、まだ自分という人間が決定づけられていない時期に遮二無二努

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    2025年11月08日
  • 八月の母

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    これはやばい。
    一気読みしてしまった、普段より早い時間に仕事が始まるから早く寝なくてはいけないのに続きが気になって気になって仕方がなかった。
    母性、というものに呪われたとも言える4代に渡る女たちの人生。虐待や機能不全家族は連鎖するとはよく言われている。私も、自分の身を持ってそれを実感することがままある。母のような人生は送りたくないと思いながら、母のような人間になっている気がして仕方がない、良くも悪くも。
    これは実際に愛媛県伊予市であった事件をもとに描かれているらしい。読んだあと、検索をしてみた。実際の事件はあくまでもさわりだけ、早見和真さんはそこから母性の連鎖を読み取り物語にしてくれた。
    エリ

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    2025年11月07日
  • 店長がバカすぎて

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    ネタバレ

    タイトルに惹かれて手にとったが、会社というものはどこも同じなんだなっと思っていた。だが読み進むうちに止まらない。後半は続きが読みたくて読みたくて一気見。幸せになりたくてジタバタしている京子さんの働きぶりをちゃんと見ている人がいる。気がつけば応援してくれている人ばかり。私にもそんなふうに見てくれている人がいたらいいなあと思った。

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    2025年11月05日
  • 普通に青い東京の空を見上げた

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    ちょっと人生に立ち止まっている人達の物語。

    1話目 鬱の診断を受けたのに、彼女が妊娠。結婚の約束をしてしまい、ニッチもサッチもいかない男の人。
    2話目 彼女と結婚したいのに、正社員の仕事がみつからない。
    3話目 彼氏と結婚したいのに、誕生日さえ忘れられている。幸せを探す女の人の話。
    4話目 ドラフト4位指名を受けたピッチャー。しかし4位だったことで、監督や父親が進学して上位指名を目指せと唆す。しかしメンタルをやられてしまい…
    5話目 大学時代の初めての彼氏と同棲。いずれ結婚を考えていたものの、仕事にやりがいを感じ始めてから彼氏との仲が悪くなっていく。
    6話目 7年間にわたる交際の末、振られて

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    2025年11月05日
  • イノセント・デイズ(新潮文庫)

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    自分を捨てた元恋人の家に放火し、妻と1歳の双子を殺めた田中幸乃。
    死刑を宣告された彼女のこれまでの人生とは。
    真実はあまりにも哀しく、残酷だった…

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    2025年11月02日
  • 普通に青い東京の空を見上げた

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    個人的には早見和真さんの本の中では好きな類の小説でした。
    人生まだまだこれからだなって思った本でしたし、共感できるところも多々あったり、個人的に野球が好きだからそういう話もあって、読み応え抜群でした。

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    2025年10月29日
  • 普通に青い東京の空を見上げた

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    自分のイヤだと思うところをぐりぐり抉られ問題を直視させられるのに、各章の最後にはなぜか前を向く勇気をくれる、不思議で素敵な短編集だった。

    私と同じ年代の主人公たちが、

    「わたしたちはもう二十七歳なんじゃない。まだ二十七歳であって、その「まだ」はべつにいつまでだって続くのだ。まだ三十歳の、まだ四十歳の、まだ六十歳の、まだ百歳の人生があるはずだ。わたしは必死にそう生きたい。そのときどんなにおばあちゃんになっていても、心が赴くのなら、オーストラリアにだって、どこにだって行けばいい。」

    と、まだ何でもできると思いたい、祈りにも似た願望をはっきり肯定してくれて、

    「もうみんな誰かを傷つけたり、傷

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    2025年10月27日
  • 普通に青い東京の空を見上げた

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    今読めてよかった。
    境遇は違っても、皆必死に生きて、生きている。
    この本には、色々な過去や現在を持ちながらも、ただ少しでも普通に生きようとする人たちの、ちょっと頑張ってみようとか、自分や過去と向き合ってみようとか、そういう話が詰まっている。
    頑張らなきゃいけないとか、前を見なきゃいけないとか、そう思わせるものは何もない。ただ読むだけで背中を少し押し、自分を支えてくれるような一冊。

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    2025年10月25日
  • アルプス席の母

    QM

    購入済み

    あ~~~~~~、、、、
    良すぎる、良すぎたよ、、、
    もう何から感想を書いたらいいか分からないけどこんなに泣ける高校野球の小説は初めてかも。

    高校野球の小説の中では一番泣いたかもしれない。
    強豪にありがちな理不尽なルール、親の間にすら色濃く存在する上下関係、すごくリアルだなあと思った。甲子園を夢見てそれに向かって努力する高校球児の物語であり、中学高校と野球を通して母と子で成長していく話でもあった。

    航ちゃんも野球部の子もいい子すぎて眩しかったよ。(´;ω;`)

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    2025年10月24日
  • ラストインタビュー―藤島ジュリー景子との47時間―

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    本を出したいと思ったジュリーさん。
    取材を引き受けた早見さんの良心、手腕、問題式の深さ。
    一つ一つの質問に向き合い、答え、さらに事実をぼやかさなかったジュリーさんの覚悟。

    これらが相まって読ませるインタビューになっている。

    櫻井君の口の堅さ、嵐、SnowMan、山田涼介君、松岡昌宏君、東山。。。タレントは人間的魅力にあふれていました。

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    2025年10月24日
  • 八月の母

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    文句なしに面白かった。
    読んでいる中で、誰かと重ねられるやり取り、重ねられないやり取り。
    そしてそこから想像する結末は、私は想像を超えてて面白かったし、読んで良かったと思った

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    2025年10月13日
  • 八月の母

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    あの夏、
    あの団地で、
    あの子を殺したのは「なに」
    この帯分は本当に秀逸だと思う。
    母とは、娘とは、そんなことを考えさせられる作品。
    1章では視点や時系列がコロコロ変わりながらも読みやすいので、混乱はせずにサクサク読める。
    全体的に展開は読めるし、こういう小説が好きな人からするとよく見るストーリーかもしれないけど、紘子のあの言葉で螺旋から解放される瞬間はグッとくる。

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    2025年10月05日
  • 八月の母

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    早見さんの作品を読むのは、アルプス席の母→店長がバカすぎて に続いて三作目なんですが、振り幅が凄くて圧倒されてます…

    これはかなり重い話だけど、読み始めたら止まらなくて、ラストは一気読みでした。
    『イノセント・デイズ』も積んでるので、近々読んでみます。

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    2025年09月28日
  • あの夏の正解(新潮文庫)

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    コロナ禍ではさまざまなことが起こった。もちろん命が一番大事なことはわかっているが、夢を奪われた若者はどうなってしまうのか…
    2020年の夏、夏の代名詞とも言える甲子園での高校野球全国大会が中止となった。

    この本はノンフィクション。神奈川の桐蔭学園で高校球児だった作家の早見和真さんは、愛媛県の済美と石川県の星稜、強豪2校に密着し、彼らに〝甲子園のない夏〟について問いかけた。

    幼い頃から甲子園を夢見て、全てを犠牲にして頑張ってきた子どもたち。高校生である3年間しか、チャンスは無い。しかしその夢は試合では無く、どうしようもないパンデミックで絶たれる。野球に素人の僕でさえ気の毒に思うし、彼らの虚し

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    2025年09月22日