早見和真のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
【継承】
競馬はまったくやりませんが、父が週末に観ていたGIをただボーッと眺めていたのが小学生から中学生の時の記憶です。
社会人になってからも競馬と関わる機会は多くないですが、時折流れる競走馬たちの勇姿やかつての名勝負や名実況にはなぜか目を奪われました。
この本に出てくる馬はもちろんフィクションであり、描かれるのは競走馬を巡る“ファミリー”の話です。
本で涙を流したことはありませんが、初めてボロ泣きしました。これは私のこれまでの人生での競馬との繋がりや子どもの時に父の近くで観ていた名勝負と熱くなる父の姿などいろいろな要素が絡まりあって結果なのかなとも思いながら、、、
ただ、私の読んだ -
Posted by ブクログ
俗にいう、「お受験」がテーマ。
小学生の十和が主人公で、最初の頃は、思春期まっただ中で父親を毛嫌いしているのかと思いきや、読んでいくうちに、だんだんと家族のありようが見えてきた。
約半数が私立を受験するという都会ならではの大変さ、塾の存在が大きい事、学校生活がほとんど書かれていない。
小学生とは思えない生活ぶりに、頭が下がる。
まさに家族一丸とならなければ、受験戦争には勝てないだろう。
十和の家族のように、受験で家族が一つになって絆が深まることもあるだろうけど、中には家族崩壊を迎える場合もあるだろう。
受験だけがすべてではない。
やったことはきっと無駄ではないけれど、
やらなかったことで幸 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本で声を出して笑ったのは初めてかもしれない。
仕事に疲れて、でもなかなか辞められない(本当は辞める気もない)人にとっては読んでてスッキリする本かも。
書店員さんの苦労もリアルにかかれててそこも見どころ。
真面目で仕事が好き、自分で選んだ職場だからある程度の理不尽はしょうがない、だけどどうしようもなくムカつく!という気持ちを昇華してくれるような作品だった。笑
ミステリー要素もあり、一気読みしてしまった。
何より最初から最後まで店長が魅力的というか謎すぎて違和感があるのに、今回で全部わかった感じがなく次も猛烈に読ませたくなるのはすごいなと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの物語に私に伝えるメッセージはなんだろう、と考え始めたのは、中年の専門講師の「物語には必ず著者のメッセージがあって、それを言語化できなければならない」という言葉を聞いた時からだった。
その言葉を聞いた時私は、否定も肯定もできなかった。肯定すれば今後の物語との出会いに何か制限を課せられたような気がしたからだ。否定できなかったのは、反論する程の論理を立てられなかったからだ。
そして今日私は、その専門講師の言葉が崩れていくのを感じた。なぜか、私は、この本で田中幸乃の人生を見たからだ。それは、こういう風に生きろとか説法を唱える文章ではなかった。田中幸乃という人生が伝える一言では済まされな