早見和真のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
山王耕造の人生を亡き父に重ねながら読みました。私の父も馬主というものにはまり、その為に命を削って生きていたのかなとも思います。クリスさんが病に冒された山王耕造に「もし生まれ変わったとして社長はまた馬主になりますか?」と問います。その答えは「次の人生はもう少し長く生きたいんだ。もっとリラックスして生きてみたい。こんなふうに緊張を強いられる人生はまっぴらだ」きっと私の父が同じことを問えばそうに答えるのではと思えました。ほんとに太く短くの人生。のんびりもう少し長く生きて欲しかったです。競馬のことはわかりませんが、そういう意味で感慨深い一冊でした。
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Posted by ブクログ
早見和真さんの作品は三冊目ですが一番好きです!
序盤の高校の寮に入るところから泣けてきて、航太郎がほんとの息子のように感じ菜々子と一緒に心配したり憤りを感じたり切なくなったりすごく感情を揺さぶられました。
小説でそこまで泣いたことはなかったけど、後半は声が出るくらい泣いてました。
はじめあんなに腹立たしく感じてた監督や他の保護者もだんだん打ち解けたり色々分かってきて胸が熱くなりました。
菜々子と航太郎との母息子の関係が丁寧に描かれててすごく良かったです。
331ページの、これはきっと諦めなきゃ夢は叶うといった類の話ではない。という所から、わずかでもまだやれるという思いがあるのなら、自 -
Posted by ブクログ
ネタバレ私が本で夜更かしをする事は余りない。夜更かしをした本は決まって心に刻まれる大好きな作品である。このイノセントデイズもその一冊だ。でもこれまでとは少し違う。夜が更ける感覚すら忘れるくらい作品に夢中になっていた。のめり込んで、ページを捲る手がエスカレートして俺は田中幸乃を知りたがった。プロローグの裁判官の死刑の主文。その一文一文の章で展開され、実態に気付かされていく。田中幸乃という人物の輪郭が見えてくる。一生を追いかける展開。早見さんの作品を何度か見た事がある。それは職業小説だったんだけど、その雰囲気や文章の書き方、作者の癖みたいなものが一切感じられない。まるで別人の誰かの作品のようにみえた。作品