東直己のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
北海道札幌のススキノで「探偵」みたいなことをしている北大中退のアラサー裏社会兄ちゃんのお話。
頭が良いようだけど社会を斜に構えている理由はよくわからない。
我が家は「ハードボイルド」の定義もよくわからないのだけど、おバカをちゃんと「低能」と言える設定はいいね。
美人じゃない人のなかで見た目が残念な人を「ブス」と言い切るとことか。
北大の後輩が偏差値底辺の短大女子と付き合っている設定もある意味リアル。
おそらくその北大生は同じ北大の女子どころか一般的にもモテないのでしょう。
頭も顔も性格もかなり底辺なうえに社会的モラルも性的貞節も持ち合わせていない彼女が失踪しても彼女の部屋でただ固まって過 -
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Posted by ブクログ
前半乗りきるまで時間がかかったけど、後半は一気に読むことができた。コロナ以前はよくススキノに飲みに出ていたので情景が浮かびやすく、知っている地名が出て来るので想像しやすかった。
今では舞台のススキノよりもクリーンな繁華街になっているとは思う。
作中に出てくるスケタンのモデルとなった短大の子と付き合った思い出とかも思い出したりした(笑)
私の在学期間は舞台の年代より少し後で短大女子大生ブランドが落ちた時だったが、その時代は校門に迎えのナンパ車が列をなしてたらしい。
作中大通りの車列のくだりも出ていたが、そんな時代もあったんだなあ。
コロナが落ち着いたらススキノで飲もうと思う。 -
Posted by ブクログ
悠然とあたりを睥睨へいげい 若い燕 キチ…ええと、今の言葉で言うと、世界に一つだけの花の中で、兎に角、何かこう頭の中で主張が渦になって止まらない、…頭の中で主張や真理が唸りを上げて飛び交い、沸騰している人、常に悪意に満ちた声に攻撃されている人、という逃したいて、そういう人が経営or運営している喫茶店や食堂などが、あんな外観をしていることが多い 拗音ようおん 稀の上にも稀だろう 地産地消が大切 鴨鴨川 蜷川 高中正義のサウダージのあの淡い哀しみも加味したつもりの命名だ 耳に快いこころよい 屯するたむろする キャバクラや射精産業に勧誘する連中だ 白石区しろいしく 天花粉てんかふん 道庁赤煉瓦の庭を
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Posted by ブクログ
まあまあまあ、短篇は得手不得手があるので全体的な評価は 微妙になってしまいました。
しかし、自分が思い入れがある作品のサイドストーリーはやはり気になります。
百瀬~の田辺くんを主人公とした『鯨と煙の冒険』はよかった。百瀬~でも田辺くんのキャラクターは光っていたのでこの話が読めて嬉しかったです。
『多田便利軒、探偵業に挑戦する』は話はどうということもないのですが、相変わらずの多田×行天コンビにニヤつきます。
ただ全てのストーリーにJTの企画らしく必ず煙草、喫煙シーンがあって(不必要に)もうそれだけで気持ちが削がれた。
今の世にこういう企画は合わないと思う。 -
Posted by ブクログ
『探偵はバーにいる』で一躍有名になった著者。
ハードボイルド作家は考えた。
フリーライターとして、一度は刑務所に入所してみたいものだ、と。
かくして、小説家の彼が珍しいルポタージュ。
いかにして、留置所ではなく刑務所に服役するか。殺人、強盗、放火...そんなことをしては服役期間が長過ぎて体験記を書くことができない。
そこで、そこそこ数泊で出所できる方法を考えた。
交通違反、原チャで18キロのスピードオーバーで捕まる。そして、反則金の督促を徹底的に踏み倒す。
そこから紆余曲折ありながらも、なんとか刑務所に服役成功!
一冊の本を書き上げるために、正しく身をもって、前科者になるという、素晴らしく