大倉崇裕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
福家警部補は好きな探偵役の5本の指に入る人物です。しかしこのシリーズは倒叙型のスタイルなので、福家警部補自身の描写は少ないのですね。犯人側もしくは事件の関係者から見た福家警部補の姿が描かれるだけです。おっとりしているようなとぼけているような様子からズバズバと犯人を切り崩していく姿は痛快にしてかっこいいのですが、今作では福家警部補の怖さが際立ちました。もしや天然ボケやら容姿への無頓着さもわざとなのではないかとさえ思わされました。
もう勘弁してあげてと読んでいるこちらが音を上げそうになる容赦のなさは、どこからくるものなのか。「職務ですから」と答えそうな気もするのですが、そこも気になるところ。しかし -
Posted by ブクログ
怪獣映画はガチのリアリズムがないとだめだ。非現実としかいいようのない怪獣を召喚するにはまわりからリアルに固めていかねばならない。某ゴジラ映画には夢オチのが一本あって子供心にもあれは腹が立ったな。しかしまた、映画においてはとにもかくにも怪獣が出てきて、それが「絵」としてよくできていたら、放射能で巨大化したとかいうしょぼい設定であっても、それだけで説得力を持つ。何しろ人間は視覚をもっとも信じるのだから。
だから視覚を欠く怪獣小説は最初からハンディを負っているのだと思う。
本書は『怪獣文藝』の続編。続編といってもそもそもアンソロジーだから、話がつながっているわけではなくて、第2弾ということで -
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中毒性があります
1作目に続く短編集です。完全にはまってしまいました。読み終えるとすぐに次巻を読みたくなります。1作目のレビューでも書きましたが、福家警部補が犯人をしつこくしつこくしつこく追いつめて行く長編を是非読みたいです。
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購入済み
長編を読んでみたい
ドラマ化されてるので、きっと大げさで分かりやすいミステリーだと思って読んでみたら、地に足がついたしっかりしたミステリーで思わぬ拾いものでした。静かに、慌てず、証拠を集めて犯人を追いつめて行く主人公。気持ちよかったです。長編を読んでみたいと思いました。