あらすじ
落語専門誌「季刊落語」の編集部に配属された当初は大いに困惑した間宮緑だったが、徐々に馴染み、牧大路編集長との掛け合いも板についてきた。前座を卒業、そろそろ二つ目編集者というところか。総員二名の編集部には、なぜかしら校了前の忙しい時を狙ったように落語がらみの騒動が持ち込まれる。過去幾度も名探偵の横顔を見せてきた牧だが、平素は携帯電話の電源も入れずに寄席を回るばかり、仕事はそっちのけで全く当てにならない。そのあおりで緑のサービス残業と休日出勤は着実に増えていく。そして、山と積まれたゲラを前にした今日も……。
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Posted by ブクログ
落語のネタと関連付けた日常の謎。
落語家たちの少し変わった習性を熟知した落語雑誌編集者の読みは鋭ど過ぎますが、全体的にほのぼのしており読んでいてとても楽しい。
コロナが少し収まってきたので、そろそろまた寄席に行くことを考え始めようかな。
この3冊でシリーズが中断しているのがとても残念です。
再開への期待を込めて星5つ。
Posted by ブクログ
落語雑誌の編集者である牧と緑が、咄家たちの相談を受けて、不思議な出来事の真相を解き明かしていく短編集。シリーズ3冊目。2冊目は未読。
1作目よりは読みやすく、没頭できた。
緑さんも、1作目よりは大分成長して、自ら探偵役をこなすようになっている。各話の伏線&謎解きも良くできている。面白かった。
Posted by ブクログ
落語噺と落語家とミステリーな短編集。
落語雑誌の編集者2名が事件を解決してゆく。
編集長がやたら切れ者。(ベレー帽・・・・?がいまいちキャラクターとして謎だけど・・・。)
落語という独特の世界観がこの一冊から十分に伝わってきます。
個人的に落語には詳しくありませんがとても楽しめました。
おススメ。
Posted by ブクログ
やはりこのシリーズは短編の方が面白かった。こう書いてしまうと申し訳ないが、長い怪談話よりも「子別れ」のような人情話のほうがミステリーと合うのではないか。洟を啜り上げたのは寒いから?買いに行ったタキシードは?と続きを想像したくなるエンディング、共通するのは弟子を見る師匠の温かい目。ストーリーのスパイスになり、忘れがたい印象を残す。次の題目は何だろう。少しお休みになっているこのシリーズ、楽しみだ。そこつ長屋で一度読んでみたい。
Posted by ブクログ
短編集。短編集1作目よりグッと落語界隈を舞台にした話ばかりになって面白くなりました。落語ネタに何を選ぶかで、どういう路線の話を狙ってるのか見えちゃうところもありますが、どう料理するのかという視点で楽しめました。
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
死神にやられたとの言葉に首をひねる表題作を皮切りに、先行きを危ぶまれていた噺家二人が急に上達する「無口な噺家」、元名物編集長の安楽椅子探偵譚「幻の婚礼」、牧&緑コンビ定番の張りこみで決する「へそを曲げた噺家」、『幻の女』ばりに翻弄される「紙切り騒動」の五編を収める。編集長に頼ってばかりはいられない、間宮緑探偵孤軍奮闘の巻も微笑ましい、好評シリーズ第三弾。