大倉崇裕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
倒叙ミステリ短編集の第3弾
短編集、とは書いたものの、収録作品は短編2つに中編1つの計3作です
みどころは犯人たちの描く人間模様、たまりません
もちろん倒叙ミステリとして、探偵役の福家警部補が犯人を追い詰めていく……といった本筋があってこそではあります
でも、決定的な証拠を突き付けて事件解決!といったシーンがメインの面白さではないなぁと
そこに至るまでの犯人たちの描写、これこそがこの巻の面白ポイントでした
お気に入りは冒頭で書いたところの中編にあたる『少女の沈黙』
犯人である元ヤクザ菅原がとても魅力的
あまり任侠物の作品に触れずに生きてきましたが、これは素直にかっこいい人だなと思えました -
Posted by ブクログ
これは、怪獣の話ではなく、特殊設定ミステリー。
普通に怪獣(ゴジラみたいなヤツ。でも種類が多くそれぞれ特徴あり)がでてくる世界線のお話なんだけど、テーマは殺人事件なんですよ。だから、トリックも特殊。面白い。メインの登場人物は2人。怪獣殲滅時に指令トップの任にある岩戸正美と、警察の船村秀治。部署の全く違う2人が、事件で交わりお互いのスキル生かして謎を解きます。
この世界に浸ったり、登場人物をイメージするのがやや困難だったけど、3章読み進めるうちに登場人物と世界観に入り込めました!3章が一番面白かった。怪獣も生き物なので、心臓の場所や特徴で殲滅方法変わったりとか、予想外の動きから殲滅の後にその理由 -
Posted by ブクログ
怪獣省第一予報官の岩戸正美(美人)と、警察庁公安部怪獣防災法筆頭捜査官の船村秀治(食えないオッさん)コンビの、怪獣絡みミステリの第二弾が今年1月に出た。第一弾は昨年12月末にレビューしている。設定が兎も角私の好みであり、単行本しかもミステリの新刊など普段は読まないけど、コレは別腹、とっても愉しんだ。
怪獣大発生時代の地球に於いて、日本は今や世界一の怪獣対策先進国であり、アメリカやロシアはいつのまにか後進国に成り下がっている。怪獣対策に於いて、海岸線立地の原発は致命的であり全廃されているし、怪獣に核兵器は(説明ないけどゴジラのように)バージョンアップの材料でしかないのだから、コレまた全廃されて