神永学のレビュー一覧
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父がハッキング犯罪で誤認逮捕された悠馬が、学校での苛めを払い除けて、真相を探る物語だが、第一章ではなかなかストーリーをつかめずに苦労したが、第二章以降は一気に読めた.同級生の相川涼音が絶妙な支援をしてくれる中で、刑事の陣内との接触で次第に全貌が見えてくる過程が楽しめた.陣内の亡くなった息子 暁斗が重要な枠割を担っている.悠馬は存在しない暁斗や謎の男らとのやり取りで真相解明に進むが、最終段階で彼らが実際にはいないことに気づき、パソコンのウイルスによる犯罪の証拠を見つけ出す.悠馬も涼音も複雑な家庭環境の中で生き抜いていく必要に迫られながら、お互いの良い所を前面に出して活動する姿勢は素晴らしいと感じ
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前世が見えると呟く悠人.それを確信するために動き始める悠人.何とも奇怪な描写から始まる本だが、この非現実的事象を真面目にとらえてストーリーを展開させる著者の力量は素晴らしいと感じた.キーになるのは森川誠一郎と彼の経営する白壁のペンションだ.悠人が三浦千里を朧げながら知覚することでストーリーが展開する.有田浩介、汐見純也の登場.ペンションに現れる才谷梅太郎が関係者を引き付けるように行動し、前世へ辿り着くの道筋が実現する.この著者の癖かもしれないが、エピソードが小間切れに出現することが多く、繋ぎ合わせて理解していくのが大変だったが、反対にそれがこのストーリーの良さでもあると感じた.有田の転身が少し
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石倉毅と新垣の捜査陣、音楽家の朽木奈緒美、真矢秋穂、玉木和夫.コンダクターとして登場する結城康文、演出家・柏井武雄.ミュージカルプロデューサー・相場陽一郎、雑誌記者の野島啓祐、メンタルヘルスカウンセラー・松崎.登場人物の把握がまず大変.椅子に座った頭部のない白骨死体発見がストーリーの発端だが、各人物の動きが小間切れに出てくるので前後関係を確認しながら読んでいくのに苦労した.被害者が雨宮礼司と判明し、恩田匠が登場して事件の真相が次第に明らかになっていく過程が楽しめた.最も意外だったのは石倉の動向だ.ネタバレになるのでここまでにするが、このような奇想天外なストーリーを創造した著者の力量は凄いと感じ
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心霊探偵八雲シリーズは、ナンバリングされているもの・SECRET FILES・ANOTHER FILESがあり、リアルタイムで追っているのではない私からすると、読む順番が非常に分かりにくいなぁと思っていた(刊行順だとナンバリングの間にSECRET FILESやANOTHER FILESが色々挟まっているので)。
こちらのあとがきを読むに、ナンバリングのものは八雲とその父親をメインとして進行するシリーズ、SECRET FILESは八雲が晴香と出会う前を描いた作品、ANOTHER FILESは八雲が晴香と出会った後の時間軸で本編では描かれなかった物語、とのこと。
この「いつわりの樹」は元々舞台用 -