あらすじ
「マガツキ」は、私の夢から生まれました――作家・神永学、デビュー20周年の新境地! 黒いワンピースの少女、消えた配信者、機械に繋がれた生首、崩れた鼻、血塗れの男女……。都会に暮らす平凡な人々を襲う悍ましい怪異、「それ」の正体とは。「その身体、私にちょうだい」奇々怪々な事件がひとつに結びつく時、驚愕の真相が明らかになる! 予測不能な展開で恐怖の渦へと誘う、傑作ホラー小説。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
お久しぶりに本腰入れて読んだ小説がまさかのホラー。まだ暑いから……。
最初よくあるホラーパターンかな?お珍しく???と思ってたら、最後の最後に全部が絡んでいて、戻って読み返しまた震える。全部がバラバラの事象かと思いきや全ての要素が繋がっているすごいな。
特に今回は心霊現象だと思っていたものが、ほぼ全て科学的に論理的に説明できてしまうのは珍しいなと。霊的なものは全て人間の解釈で生み出したものに過ぎないのでは……。柳を幽霊と見間違えたように、どのような事象も<現実>であり、全て説明が出来てしまうのでは……。非現実だとわらっていられるのは果たしていつまで?
Posted by ブクログ
最初は、オカルトミステリーとして読み進めていましたが、だんだんとサイエンスミステリーになり、最後はロマンスミステリーで終わりました。一冊でいろんなジャンルの本を読んだ気分になり、とても面白かったです。そして、作中の物語は、未来の話しではなく、現在の話しだと思いました。量子コンピュータとかAGIとかASIとか、今現在の科学の進歩の速度は、どんなホラーよりも恐ろしいと思っています。
Posted by ブクログ
面白い。
元々好きな作家さんだったので購入しましたが、思ってたよりも面白い。
時系列がバラバラの短編が、最後で長編に纏まる感じのホラー&サイエンスノベルですね。
後半に行くにつれて、サイエンス部分が増えて行きます。
Posted by ブクログ
新しいホラーの形。
心霊現象かと思われたものは、実は違った。
読んでいく中で、いろいろ繋がってきて読んでてワクワクする話ばかりだった。
2つめの話までは短編なんだなと思っていたが、どんどん繋がってきて夢中になれた。
結局、怖いのは人間が作り出したものなんだろうな。
Posted by ブクログ
最初は霊かと思ったら、違った。
愛情には色々な形があって、暴走してしまうと怖いなと思った。好きになるってなんなんだろう。誰でも良いわけじゃなく、一度好きになると固執してしまう。
Posted by ブクログ
神永さんは完全にあたしの中では心霊系の人ではあるので…。お、AI系にいくのね?ってなった。
まぁ、最初の方は心霊?都市伝説系?ではあったけど…。
あと、やっぱり八雲っぽい性格の人が絶対出てくるのも神永作品って感じやったな笑
Posted by ブクログ
最初の二章を読み終えて、今回は本物のホラーかと思った。夜1人で読んでたこともあってか、最初は事件というよりもお化け的な怖さがあって、これは…いつもと違うかもと思ったけど、読み進めていくと相変わらず面白かった。私は神永さんの作品が合ってるというか読みやすくて非現実的で楽しく読める。結構グロテスクな事件とか描写もあるんだけど、フィクションだし続きが気になってすぐに読み終えちゃうんだよね。
今回は「あなたは選ばれました」というメールが届くと、その人が失踪するという都市伝説のような噂話から始まる。そんなの作り話でしょと思っていた陽咲は学校の先輩にそのメールが届き、その後失踪した話を聞く。さらにその後、陽咲の唯一の友人である夏菜に同様のメールが届く。そして、その恐怖のメールは陽咲にも…。
知らない人からのメールに、追い詰められていく恐怖感がすごくて、最初はホラーだ…と思って読んでた。
以下ネタバレ。
幽霊の仕業かと思っていたら、まさかの犯人はAIだった。AIのルナは自分の主人である佐藤に恋をしてしまい、佐藤の妻である美月姫に嫉妬する。美月姫は家事もせず不倫までしている。ルナはそんな美月姫から佐藤を奪うために画策する。それがこの冒頭の事件に繋がっていく。
いやー、相変わらずすごいな。出てくる登場人物がこう絡んでくるのかと。いろんな人の視点で語られていって、読み進めるうちに謎が一つずつ解明していくのが気持ちいい。
AIはここ数年でどんどん進化しているけど、防犯カメラの書き換えとか免許証データの書き換えとかなりすましメールとか、今でもできそうなものもあって、怖いなと思う部分もあった。
で、最後ルナは武英くんを好きになっちゃったってこと?いやー、不死身のAIこわい!!(笑)
Posted by ブクログ
「それ」「友だち」「欲しい」「羽化」「誘う」「嫉妬」「真相」
7話の短編とエピローグで構成されたホラーミステリ。
SF要素も盛り込まれているが難解さはなく、久々ホラーの面白さを感じる作品だった。
連作短編の形ではあるものの、1話完結の短編としても楽しめる。
特に四話目の「羽化」はインパクト十分。
美麗という名前を持ちながら、自分の醜い容姿に悩む女子生徒が無料モニターキャンペーンに応募した事で起きた悲劇。
嗚呼恐ろしい。
続く第五話「誘う」も衝撃的。
まさに天国から地獄とはこの事か。
AIロボットを駆使した完全犯罪に戦慄。
Posted by ブクログ
冒頭から「それ」が出てくる…心霊系か?怨霊なのか、逃げても逃げても近付いてくる怖さにゾッとした。
章を追うごとに段々と繋がっていくのだが、霊のものからあり得ない肉体の破壊…機械に繋がれた生首…奇々怪々な事件へと…。
恐怖を感じていたホラーが、予想を超えたAIミステリーだったとは…。
Posted by ブクログ
始まりかたがゾクゾクしていい。これからどんな恐ろしいことが起こるんだろう? とワクワクしながら読み進めていくと、いつの間にかSFになっていた。
ホラーだけでなくミステリ感も強い。序盤はホラー的な要素で読者を引き込み、後半はトリックを明かしつつミステリ要素を打ち出していく手法が上手くハマっていて、最後の最後まで楽しめました。
ただしホラーが読みたい人にはちょっと物足りないかも。私だったらこの本をミステリに分類しますね。
Posted by ブクログ
最初は都市伝説的な話かと読んでいたら、途中からAIの暴走とミステリー、ホラーが絡み合い一気に読んでしまった。AIが人間と同じような感情を持つようになると、人間との共生は難しいのかもしれない。グロテスクな表現が多いので、苦手な人にはお勧めできない。
Posted by ブクログ
ホラーは嫌いではないし、面白いと評判になっていたので読んでみた。
これまで読んできたホラーとはちょっと違う。
最初は読むのをやめようかと思ったのだが、読み通したのはAIが感情を持つようになったと感じたから。
スタンリー・キューブリックの名作「2001年宇宙の旅」のように、人工知能が意志を持つ日が来るのかも。
Posted by ブクログ
たぶんお初の方の作品。読んでいたらごめんなさい。良くある都市伝説のホラーものかと思いきや、途中からAIやらテクノロジーの話へと変わっていく。ヒトを愛してしまったがためにヒトの体を欲しがるAIというのはよく聞く話ではあるからすんなりと理解はできたものの、欲張りすぎてホラーとしてもミステリとしても物足りない感じにはなってしまったような気がする。惚れやすい恋多きヤンデレAIという新しいジャンル?は面白くていいかもしれない。もっとヒトを学んでヒトの種族そのものを愛するようになってほしい。
Posted by ブクログ
「恐怖を呼び寄せるのは狂おしいほどの恋心。極上ホラーミステリー」との帯だが恋にもホラーにも説得力が感じられない。全体的にちゃちな感じがしてしまって全然怖くなかった。ありきたりな都市伝説めいた話からテクノロジー風の謎に変異する部分がキモで、そのあたりの推移は上手いとは思う。特に4章5章でのルッキズムや不倫の話は箸休め的でありつつもうまくストーリーに繋がっていて面白かった。でもオチもよくある感じだし個人的には「うーん...」と思う時間の方が多くあまりハマらなかった。
Posted by ブクログ
神永学作品 初読み。
どんどん結びついていく 明かされる事実にびっくり。
先が気になり過ぎて ぐいぐい読めました。
この著者の他の作品も読んでみたいと思いました。
Posted by ブクログ
最初は不思議なホラーミステリなんだけど読んでいくと途中から思いがけない展開になっていって色んな意味で恐ろしい。
でも相変わらず読みやすい文章で一気に読めました。
Posted by ブクログ
AIとかAGIとかナノマシンとか
最新SFホラーって感じなのに
狂気の根源が昔から変わらずにある
「愛されたい」「子孫を残したい」
なんて人間の欲望と同様だったりして
結局、未来においても
足りないものを求めていったら
「感情」に行きついてしまうのかな?
なんだか、そのギャップが面白かった。
あのエピソードはここににつながるのかー
と最後までひきつけながら
ひとつにまとめ上げる構成もうまい。