若竹七海のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
裏表紙の作品紹介に書かれている、『スイーツ&ビターなミステリー』の意味が分からない。
まあ、スイーツに関しては、地方から出向している刑事を題材にしたシリーズということもあり、各地の名産品を美味しそうに紹介していることなのであろうが、問題はビターの方である。
これ、ビターなの?
私からしたら、既にビターを思い切り通り越して、どこかが破綻している、シャレにならないようなイメージなのだが・・若竹さんの中では、比較的、毒が無いと言われている、このシリーズでこう思っているのだから、私にはやはり合わないのだろうか?
ただ、視点を変えれば、これくらいで、あたふたしなさんな、ということなのかもしれず、そ -
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葉村晶シリーズ。短~中編が4本。
どの話も、短いわりに登場人物多すぎて、複雑だった。
私は迷子になってしまったよ・・・。
そんで、葉村晶のしろくま探偵社の閑古鳥の鳴きっぷりが切ない。
全然探偵仕事できてなくて、警備員のバイトに駆り出されたり、本屋オーナーの使いっぱしりにされたり・・・不憫すぎる。
今回、晶の日常のほっとするような場面がなくて、読者としてもそれが寂しかった。
表題作「不穏な眠り」では、少しご近所に住む鈴木品子(高齢女性)との交流があって少しホッとしたけど、鈴木品子だって、この後すぐに房総へ引っ越してしまうんだよなぁ。
本屋も休日しか開店しないことになり、探偵業もほぼなく。
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Posted by ブクログ
都心から離れた寂れたベッドタウン・辛夷ヶ丘(こぶしがおか)を舞台に描かれる数々の不穏なお話。
腹に一物ある人ばかりが住む町で、閉じた世界の中での結婚式やお葬式に市長選、事件に出張ってくるのは悪徳警官。
この作者らしいダークなユーモアと技巧に満ちていて、面白くないことはなく、いや、寧ろ良く練れた話で楽しめたのだが、あまり適当な感想が思い浮かばない。毒気を抜かれるとはこのことか。
「辛夷」はフリガナがあったので良いけれど、「刀自」や「家作」、「旗竿地」に「窩主買い」、他にもこの歳になっても知らない単語が出て来てウロウロした。「高野聖ごっこ」って何ですか? -
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「葉崎市シリーズ」の7冊目。また元に戻って光文社。
「猫島ハウスの騒動」でとても頑張った巡査の七瀬くんとポリス猫DCのお話。
猫島で起きる様々なトラブルを描いて短い話を一話完結させながら、全体として大きな事件につながるというお話。みたいに最初のほうでは思えたのだけど、時折まかれた伏線は一応最後の話につながりはしても、そこまで効果的でなかったような感じ。
お話も色んな趣向があって作者としては楽しんで書いているのだろうけどがちょっと間延びしたものもちらほら。
ポリス猫DCが意外にしっかりした探偵猫(Detecitive Catだったとは)で、それに引きずられるように前作では小間使いだった七瀬くん