若竹七海のレビュー一覧

  • 錆びた滑車

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    女探偵、葉村晶シリーズ。記憶喪失の依頼人・ヒロトの過去を明らかにしていく物語。伏線が多いがすべて回収するのは見事。

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    2020年05月05日
  • 静かな炎天

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    シリーズ4作目にして、6篇の連作短編。
    といってもこのシリーズはこれが初めて。
    でも大丈夫だ。

    NHKのドラマを見て、そんなに期待をせずに見てみたら「面白い」「これは原作に当たらなくては!」と読み始めた。
    もうイメージはシシド・カフカ氏なのだが、本作では四十肩を発症するという、ちょっとイメージとは異なる主人公、葉村晶。
    解説では海外ミステリ のようだ、と評されているが、確かに、このハードボイルドで、洒落っけと、重厚感を併せ持った感じがそれらしい。
    しかし、当たり前だが母語で書かれた作品なので、海外ミステリにありがちな、とっつきにくいような(それが文化の差なのか、外国語を日本語に直す際のニュア

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    2020年04月21日
  • 静かな炎天

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    ハムラアキラシリーズ。
    短編集。

    様々なパターンがあり、面白かった。どちらかというとよく振り回されている…
    葉村が年を重ねている様子も描かれて、そこも気持ちがわかる。

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    2020年03月06日
  • 暗い越流

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    葉村晶シリーズ二編+ノンシリーズ三編収録の短編集。正に【短編の名手】の若竹先生らしく、短編ながら濃密なミステリーが展開される。登場人物の大半が年配なので各々の抱える事情が重苦しく、全編独白で綴られる「狂酔」は特に読み応えがあるが、ノンシリーズ全て終盤でイヤミスに転ずるのは些かワンパターンの感が無きにしも非ず。葉村晶は従来通りの安定感だが、ここに来て更に洗練された最新作「不穏な眠り」と比較してしまうと、展開の弱さが少々目に付いてしまう部分も。MBB誕生秘話が明らかになる奔放な雰囲気のあとがきが一服の清涼剤。

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    2020年02月13日
  • プレゼント

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    やけに葉村関連が店頭に並び出したなーと思ってよく見てみたらドラマが始まっていたのか。

    最後の一行のドンデン返しが醍醐味。
    斬れ味の鋭さが毎回楽しみに。

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    2020年02月06日
  • 不穏な眠り

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    本編240頁。決して多い頁数ではないのにこの濃密さは何なのだろう。今回は収録作品四編、全て毛色の異なる内容で非常に読み応えがあった。しかし、短編なのに相変わらず内容詰め込み過ぎです、若竹先生。この密度が作品の魅力なのは充分承知だが、物語の展開をじっくり追いたい気持ちもあり、何とも複雑。葉村が【書店員】として活躍する「逃げ出した時刻表」も面白かったが、今作は表題作が特に秀逸。これは是非中編で読んでみたかった。しかし、白熊探偵社は依頼料から入院費・治療費を差っ引いてちゃんと利益が出ているのか毎度気になります。

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    2020年01月11日
  • プラスマイナスゼロ

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    不運なお嬢様と不良娘と歩く全国平均の三人の女子高生トリオの青春ミステリ・・・といっても若竹作品だからどす黒い話が・・・と思ったらかなりコメディよりでした。サクッと読める感じも悪くない。こういうお話も書くんですね。
    ただ、このポプラ文庫の特徴ではあるんでしょうけどね。紙が厚いんですよね。だから、こう、一見したよりもボリュームがちょっと少なめ。もっと三人のドタバタを楽しく読んでいたかったけど、割とすぐ終わっちゃうってのが寂しいところです。

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    2019年12月24日
  • 名探偵は密航中

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    昭和初期、豪華客船「箱根丸」を舞台に次々と起こる事件を描いたオムニバス形式の短編集。

    横浜から倫敦までの長い船旅中、殺人事件や令嬢の逃亡騒ぎや密航騒ぎなど、個性的な乗客たちが起こす魅力的な事件はそれぞれ趣向が凝らされていて、まったく退屈しません。

    少し不思議で奇妙な話もあれば後味の悪い話もあり、ロジックできちんと解決される話もあり…。
    ひとつひとつの密度の濃い謎もさることながら、全編を通した仕掛けもあり、豪華な気分にさせてくれます。

    自分も旅をしているかのような、昭和初期のゆったりとした旅情ムードに浸りつつ、サスペンスフルな気持ちも味わわせてくれるという、なんともお得感あふれる短編集でし

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    2019年10月14日
  • 名探偵は密航中

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    軽くドタバタ読めるミステリーでした。
    面白かったです。
    航海中の客船という密室で起こる様々な事件。探偵役がいる訳でもなく。
    でも、猫はすごかったです。
    あと、怖い話を順々に言っていくお話も好きでした。あんなオチとは。
    一番好きなのは、ピサの斜塔の仮装です。

    七海で好きなのは、皆川七海さん。

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    2019年09月12日
  • プラスマイナスゼロ

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    不運な令嬢、テンコ、歩く平均値、ミサキ、不良娘、ユーリ。
    ベタな登場人物と思いながらも、次の展開はどうなるのか?と一気に読んでしまった。

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    2019年08月13日
  • プラスマイナスゼロ

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    個性豊かな女子高生3人組の活躍?が楽しかった。
    テンコちゃんの、ありえないような不運も、それを
    「神様の試練」と本気で信じているような姿がまた♪
    とはいえ、ブラックな雰囲気が漂うのは、やっぱり、
    若竹さんならではかな。
    手品師さん、どうかご無事でw
    学校祭のあれは、なんとなく想像がついていたので、
    当たって嬉しかった。
    3人組の後日談もよかったしね。

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    2019年07月28日
  • 暗い越流

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    若竹七海『暗い越流』光文社文庫。

    女探偵・葉村晶シリーズとノンシリーズのミックス短編集。『蝿男』『暗い越流』『幸せの家』『狂酔』『道楽者の金庫』の5編を収録。

    毎度、毎度、葉村晶は変な依頼を受け、痛い目を見るなという印象だけで、それ以上が感想は無く、無味無臭のミステリー短編という感じ。『静かな炎天』が非常に面白かったのは、フロックだったのだろうか。

    『蝿男』と『道楽者の金庫』が葉村晶シリーズで、その他はノンシリーズ。また、『暗い越流』は、第66回日本推理作家協会賞短編部門受賞作。

    本体価格 580円。
    ★★★

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    2019年06月28日
  • 猫島ハウスの騒動

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    人間より猫の方が多い猫の楽園・通称「猫島」の海岸で、ナイフの突き立った猫のはく製が見つかる。
    さらに、マリンバイクで海を暴走する男が、崖から落ちた男と衝突して死ぬという事件が起こる。
    猫アレルギーの警部補が辿り着いた真相とは?

    葉崎市シリーズのミステリ長編作。

    殺人や麻薬事件等、起こる事件は不穏そのものだけども、猫が随所に現れるせいなのか、のどかでとぼけた雰囲気を醸し出しています。
    出てくるどのキャラクターも一癖あり、人間味あふれていて何だか憎めません。
    皆、まるきりの善人というわけでもないし悪人なわけでもない。
    でもちょっとズレていて、奇妙な事件が起こっているのに緊張感に欠けるところが笑

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    2019年04月04日
  • ポリス猫DCの事件簿

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    DC、色々苦労してたんだなあ。無事に島猫になれてほんとに良かった。いい相棒と、たくさん活躍しておくれ( ´∀`)

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    2019年03月22日
  • 暗い越流

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    全5話からなる若竹さんの短編集。内2話の主人公が葉村晶。これで葉村晶シリーズ読破です。
    今回も読んでいて安心出来るというか安定の若竹さん、葉村晶シリーズでした。
    葉村晶が登場する最終話の「道楽者の金庫」から静かな炎天に続くんだな~としみじみと思いました。
    読み終わってから、50歳、60歳になっても葉村晶シリーズが続くと良いなと思う今日この頃でした。。

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    2019年03月03日
  • 遺品

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    美術館が閉館して失業中の学芸員に、大学の先輩・大林から、彼の祖父・大林一郎による、女優兼作家である曽根繭子の収集品の整理と展示の仕事が舞い込む。

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    2019年02月17日
  • 暗い越流

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    女探偵 葉村晶が2話含まれる短編集
    プロトタイプかな?
    お尻で腐乱死体を踏んづけたり、探偵社が閉鎖して古本屋を事務所にする元ネタが見られます
    渋いハードボイルド交じりのミステリ本

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    2019年02月15日
  • 古書店アゼリアの死体

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    再読。
    本に関するうんちくと、軽いようでいてけっこうブラックなところが好き。葉村晶もいいけど、葉崎シリーズもやっぱりいいな。

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    2018年12月31日
  • 御子柴くんと遠距離バディ

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    若竹さんの短編だから、サクッとかなと思いきや、やはりの力量で!どれもちゃんと凝っている。
    そして若竹さんらしい「バッサリ感」が随所に出ていて良著。
    軽やかに残酷、な印象。

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    2018年12月28日
  • 御子柴くんの甘味と捜査

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    著者の作品である「プレゼント」の登場人物、御子柴君と小林警部補再登場の作品。
    信州のご当地グルメをタイトルにしてユーモア仕立てのストーリーかと思えば、最後は警察内部の駆け引きも見えるシリアスな展開になっていく。
    玉森主任のキャラクターも、甘い物好きの面倒くさい勝手人間から、意外に骨のある男に移っていく。
    もしかすると、これらの変化は作者が書きながら迷って起きた事なのではないかと邪推する。
    これも面白い。

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    2018年12月12日