太田紫織のレビュー一覧
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若林さんがガンガン踏み込んで面白い話を引き出してくださるので楽しかった。「こうではないですか?」と斬り込んで「そうじゃないですね」と返される場面も多かったけど、それはまあご愛嬌。
印象に残っているのはこの辺▼
・円居さんの「推理漫画よりも早く展開する頭脳バトルやギャンブル漫画のテンポが求められていると感じている」という話や、FGO他ノベライズの裏話。
・SFミステリと特殊設定ミステリの違いと阿津川さん・逸木さん・方丈さんのスタンスの違い。
・澤村さんの「ジャンルの書き手でないからこそジャンルあるあるなシチュやキャラに頼りたくない」スタンスはそういう考えもあるんだと新鮮だった。
・呉さんの「理不尽な暴力そのものでなくそこに抵抗する人々の姿を描きたい」という話は直前に読んだ「爆弾」の答え合わせを見るような気がした。 -
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番外編読めるとは僥倖。
櫻子も正太郎も遠くにいるままで、表紙になってる3人(八鍬さん、鴻上百合子ちゃん、磯崎先生―には薔子さん付き)がそれぞれ活躍する3話+櫻子と正太郎も集まった7ページエピローグです。櫻子はメール等でオンライン指導登場。
ホームズやアントワネットのネタが仕込まれてなかなか楽しく読めました。
ホームズのまだらの紐はヘビのこと知ってたら有り得ない話だと突っ込みどころ満載のトリックなんだけど(でも、好きな話)、ホームズリスペクトしながら穴だらけポイントつつきながらの、上手いマムシネタでした。ヘビの動きや飼い方など、少なくとも私の視点からは完璧。最近は血清治療じゃないんだ、へー、知らなかったとか、新しい知見も。あ、でも北海道は室内の温度一定でも、元々の温度低い所で爬虫類飼うと、低温で飽和水蒸気量少ない気体の温度を上げるから湿度管理が難しいんだよね。お風呂場みたいな環境が良いんだけど…。アオダイショウの幼体がマムシ擬態とか小ネタも拍手。ま、話とは関係ないです。 -
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ネタバレ表示がないが、文庫書き下ろしか。
櫻子さんと正太郎がほとんど出てこない、脇役によるスピンオフ3短編。
「アクリシオスとまだらの紐」は、えぞ新聞の記者八鍬による”まむし”を使った祖父殺害事件の真相解明で、母親の恋人から逃れようとした娘が、祖父は事故死に遭遇したものだった。
「石油王と本物のシードケーキ」は事件ではなく、鴻上百合子が正太郎の永山のおばあちゃんに会ったことがきっかけで、亡くなった当麻の祖母が百合子の結婚の時のために絵の額に入れておいた手紙を発見する。そして東京にいる正太郎とデートの約束をする。
「ラ・ヴォワザン夫人殺人事件」は薔子さんが引き継いだ別荘竜胆庵の庭の手入れを磯崎先生に任せる。二人は近所に媚薬をうたったハーブを売るサロンがあることを知って出かけ、知り合いになるが、オーナーが死んで殺人事件かと疑われるが、あっさり真相にたどり着く。 -
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ネタバレ最初の方は、主人公の同級生達のいじめがあまりに幼く羞恥すらも感じたのですが、後半につれて謎が解けていき、最後の十数ページは号泣してしまいました。
これは私が家族に恵まれているからこその感想なのかもしれないので、もしかしたらあまり感動できない方もいらっしゃるとは思いますが…
(以下、少々ネタバレ入ります)
この物語の『わたし』である遠子と志信は、“面白くて、優しい、無責任な人間”の被害者だと感じました。“面白くて、優しい、無責任な人間”とは即ち、遠子にとっては父親、志信にとっては母親の元恋人のことを指します。
遠子はヒステリックな母親を疎み、父親といる方が快いとすら感じていました。父親はヒステリックでもなく、怒りもせず、冷静に話を聞いてくれるからです。しかし、最終的には母親のヒステリーが心配故のものであると気づきました。
一見腹立たしいことを言う人の方が、自分のことを想ってくれている場合も多いことに私自身、改めて気付かされました。
志信の方も同じです。
遠子も志信も遠子の母親も花子さんも、全員“無責任な人間”に人生を狂わされています。
何故“無責任な人間”が面白くて優しいのかといったら、それは責任を取るつもりがないからです。だから、なんでも好き勝手できるのです。相手の後先も考えずに優しくできるのです。
これからの人付き合いを考えさせられる話でもあるなと思いました。 -
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2編の短編+プロローグとエピローグからなる,「涙雨の季節に蒐集家は、」の3巻目.
八鍬記者登場で時間的にも櫻子さんの世界と繋がる(正太郎の物語の続きって所か.鴻上さんの登場がないかな).櫻子さんに同世代の友だちってムリじゃないって思うのだけど,紫苑君で慣れている望春さんならOKか.
「まっすぐ空へ」亡くなったお父さんへの想いの話.えり子さん,なんて優しいの! うちのカミさんには,生後半年くらいの幼子を残して遊びで1週間も家を空けるなんて,とてもじゃないけど言えやしない.くわばらくわばら,考えただけでタタリが怖い.
「あなたがくれた約束」異性との友情はあるのかというお話.確かに変に勘ぐってしまうのかもしれないけど,異性の友人なんていたことのない身にとっては,とんと無縁の話です.
「エピローグ」え! 紫苑君に価値と約束を与えてくれた女性って・・・? -
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ネタバレ大学を休学して第二の故郷である旭川で葬儀屋のバイトをする青音。同僚の勇気と湖畔でキャンプをしていたが、放置車両の中に遺体を発見した。その遺体は悪役プロレスラーの雄大で、雄大は突然姿を消して行方不明だった…
最初、遺品の指輪が出てきて奥さんの指には嵌まらないと判った時、不快な気持ちがありましたが、徐々に理由が解明されていった時には切なくなりました。本当の指輪の送り主に渡せて良かったです。
幼馴染の菊香との再会も、青音にとっては当初不快な再会だったけれど、ちゃんと話して和解した時、ようやくホッとできる相手が出来て親目線でじんわりしちゃいました。
そして、不穏な動きをする紫苑。まだ紫苑に対しては何かある様ですね。