石井光太のレビュー一覧

  • ルポ 餓死現場で生きる

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    ネタバレ

    石井氏のルポは、いつもいろいろと考えさせられるものがある。
    例えば児童労働の問題。批判するのは簡単だが、なぜ子どもたちはそこで働かなければならないのかということを考えていくと、「児童労働は”悪”」と単純に決めつけてしまうことの怖さが見えてくる。
    石井氏は批判はしない。ただ弱者の横に寄り添ってくれる優しさがある。

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    2011年04月11日
  • 地を這う祈り

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    タイトルに惹かれて購入しましたが、衝撃的な内容でした。日本というか自分自身が生ぬるいと感じて、変な焦燥感が読み終えた後も付きまとって来る感覚があります。写真多めなのでサクッと読める。

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    2011年04月05日
  • 地を這う祈り

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    「罪悪感のような気持ちがある」。障害者の写真を撮る時の気持ちをそう語る石井さんの言葉を読んで、「目を背けず正面からありのままを見よう」と思えた。

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    2011年01月19日
  • 日本人だけが知らない 日本人のうわさ~笑える・あきれる・腹がたつ~

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    日本人の噂のバイブルとは『日本人だけが知らない 日本人のうわさ』のことです。老若男女、海外経験のある人はもちろん、外国に行った事の無い方もこの本を存分に楽しめます。私たち日本人とは一体どんなものなのか?哲学的なテーゼを面白可笑しく考え直してみませんか。

    (九州大学 学部生)

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    2010年09月24日
  • 物乞う仏陀

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    アジアの路上で物乞う人々のありのままがかかれています。
    先進国である日本では考えられないような事も
    まかり通るほんとに恐ろしい現状にただただ自分の無力感を
    覚えました。

    不発弾がごろごろと転がる村で力を合わせて
    必死に生きている人々

    シンナー中毒で路上を這いずり回るストリートチルドレン

    物乞いをさせるため手足を切断されたり眼を潰されてしまう子供

    臓器や眼球までも売買させられてしまう物乞い

    こんな事が同じ地球上で生きるために繰り返されているのです。
    こんな信じられないような現実が。

    苛酷な環境で生きる人々の心に歩み寄り
    問いかける事で現状の羅列でなくより真実に

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    2010年09月02日
  • 物乞う仏陀

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    とにかく目が醒めました。
    とにかく泣きました。
    悲しくて泣くと言うより、新たな発見で泣く。
    人はこういうとき、こう思うんだなって。
    私にとっては心から大切な本になりました。

    遠いアジアの現実は自ら端を発して知ろうとしなければ知ることができない。
    ボランティアや福祉、ストリートチルドレンや発展途上国問題ににありがちな、施しを乞い悲しい現実だけを捉えた本とは違い、旅をしながらありのままの出来事、感じたことを偽りなく伝えてくれる。
    それはときに葛藤であったり、恋心であったり、笑いであったり、嘆きであったりと過酷な旅で得たものは人生における大切な感情そのものたち。
    健常者であってもそ

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    2010年06月27日
  • ヤクザの子(新潮文庫)

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    『子供は生まれてくる親を選べない。』
    これはよく言われる言葉ではあるが、いま一度痛烈に思ったなあ。
    この本は14人の『ヤクザの子』…親が暴力団の家庭に生まれた子供たちの半生が綴られている…
    DV、ドラッグ、差別、貧困、ネグレクト、暴力による支配…『普通の暮らし』を望むことはおろか、ひきこもることも許されない。

    ドラマや小説では任侠に生きる人たちの潔さや不器用さが時には『いい人』として描かれているが、この本に登場する14人は誰一人幸せな人生ではない。(中には『自分の人生は幸せだ』とインタビューを受けて答えてる人もいたが、そうは思えない)

    どんなにひどい環境でも、最後は本人の気持ちと生き方が人

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    2025年12月02日
  • こどもホスピスの奇跡(新潮文庫)

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    もし自分の子供が難病を抱えていたらとら考えると怖くなったのが正直な気持ちでした。病気で苦しむ子供にとっての幸せは何か考え続けて、新たなホスピスを生み出した人々の姿に感動をした。
    世間の人々や病院の方針の当たり前を変えることの難しさがどれほどのものかが読み取れた。
    闘病で亡くなった子供達の話や、子供たちと向き合った人たちのこれでよかったのか・もっとできたのではないか、という葛藤に胸が苦しくなった。

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    2025年11月29日
  • 本を書く技術 取材・構成・表現

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    ノンフィクション作家が語る本を書くための技術論。分かりやすく勉強になった。文章執筆以外にも思考のヒントになるエッセンスが詰まった一冊だった。

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    2025年11月25日
  • ヤクザの子(新潮文庫)

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    【存在する世界】
    仲間に教えてもらって読みました。

    不謹慎かもしれませんがおもしろかったです。
    本人からすればおもしろいとはどういうことだと怒られそうですが、その世界のリアルを感じることができました。

    薬は最も手を出してはいけないシロモノですし、育てる気がないなら子供はつくってはいけない。

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    2025年11月06日
  • 43回の殺意―川崎中1男子生徒殺害事件の深層―(新潮文庫)

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    「何で救えなかったんだろう」
    この事件は衝撃で、
    事件当時、同市内に住んでいたこともあり、
    当時会ったこともない少年に対して
    自責の念を感じたのを覚えている。

    本書は事件までの経緯や家庭環境が丁寧に描かれており、惹き込まれるように読んでしまった。

    やるせない、寂しく、恐ろしく、
    残念無念で、重石で心が沈むように
    心にズーンとくる本だったけど、
    少年たちの心について、考えさせられた。

    家庭での寂しさが、少年を夜の街へ
    非行へと向かわせるのかな·····

    学校が、家庭が、部活が、趣味が
    どれか一つでも居場所があることの大切さよ

    だけどその居場所は、悪事や不健康でなく
    健全で安心安全な楽し

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    2025年10月16日
  • ルポ スマホ育児が子どもを壊す

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    数十年前より圧倒的に便利で密度の高い時代。人の方はその進化についていけているのだろうか?
    これだけ世の中にデジタル機器が溢れても人の働き方、時間はさほど変わらない。
    課題や問題が片付いたと言う話もとんと聞かない。常に成長と発展を求められ、休むのは墓の中でと言う考えは今はあまり表には出ていないかもしれないが、どこかで改めていかなければならないのではないだろうか。とにかく人生にも心にも余白が必要だと本書を読んで強く感じた。

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    2025年10月04日
  • 格差と分断の社会地図 16歳からの〈日本のリアル〉

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    ネタバレ

    16歳からの、とあるとおり、若者向けに書かれたもの。斜め読みしちゃったけど、本来はちゃんと読むべき本だろう。正直気の毒な境遇の話が多くて気が滅入る。でもこれが現実とちゃんと理解すべきなんだろうなぁ。虐待とか貧困とかの問題は他の本でも読んでるけど、外国人の子どもが学校に行かなくてもいいとは知らなんだ。選挙に出る人たちはみんなこの本を読んでから発言してほしい。シェア金沢は初めて知った。憧れの場所が実在してたとは。

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    2025年09月14日
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか

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    言葉を使うことが不得手であることが、社会で生きていくことに圧倒的に不利な状況を生むことと、それを克服する実践が紹介されている読み応えのあるルポ。

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    2025年09月13日
  • ヤクザの子(新潮文庫)

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    映像などでドキュメンタリーを見る事があるけど
    この本の内容の方がリアルを感じられた。
    それぞれの置かれている立場や
    人それぞれの考え方があるけど
    あまりにも辛くて途中読み止まる事が何度もあった。
    乗り越えようとする者、流れに流される者、
    望んでこの親の元に来たわけでは無いはず。

    一番怖いなと思ったのは
    あとがきに出てくる少年の言葉。
    この考えに至るまでに、伝えられる事はないものなのかなと。

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    2025年09月02日
  • 本を書く技術 取材・構成・表現

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    筆者がこれまでノンフィクションを書くために培った術が余すことなく、結構赤裸々に収められていて、書き手を目指す方々は必読では。と同時に、例示として多数のノンフィクション本が紹介されており読みたい本が急増。『累犯障害者』は特に読みたい。

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    2025年08月18日
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか

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    「ヤバい」という言葉で全て済まそうとする若者が増えていると感じる。語彙力がなければ、表現できることも少なく、能力を伸ばすことも難しいだろう。そのことを、多くの取材から示してくれる。また、その多くの取材から、解決策も模索している点でこの本は優れているいる。

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    2025年08月08日
  • 「鬼畜」の家―わが子を殺す親たち―(新潮文庫)

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    ネグレクトや児童虐待の裏には、連鎖する劣悪な家庭環境があることを知った。
    今後世の中がそういった家庭へのアプローチを深く取っていけるように変われば、救われる子供、そして母親も増えると思う。

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    2025年08月06日
  • 血と反抗 日本の移民社会ダークサイド

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    世界で移民の問題が取り沙汰される中
    日本の移民問題はどうなっているのか
    田舎のコンビニでもバイトの留学生の
    シフト無しでは店が運営できない状況の日本
    そして移民や留学生 技能実習生により引き起こされる事件 失踪
    日本に働きにきた外国人は多くの困難に出会い
    その子ども達は貧困虐待差別に遭い
    アイデンティティも確立できず
    仲間のコミュニティの中で暴力に明け暮れ 闇の世界で生きるようになる
    ゴテゴテの日本の施策
    単なる労働者不足を補うためではなく
    異国で人として生きていける施策が
    必要だろう


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    2025年08月05日
  • 43回の殺意―川崎中1男子生徒殺害事件の深層―(新潮文庫)

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    こんな事があってはならない。
    でも、一歩間違えれば自分も…とも思える事件だと思った。
    私も親が微妙で、誰でも良いからとりあえずつるむ、と言う時期があったし、暴力としてもそんなに遠くにあるものでもなかった。
    なので、一歩間違えれば…
    他人ごとではない事件だ、と言う考えが本書を読む事でより一層深まった。

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    2025年08月01日