石井光太のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
石井光太『世界と比べてわかる日本の貧困のリアル』PHP文庫。
途上国の貧困の実態と比較しながら、日本の貧困について明らかにするノンフィクション。
途上国の絶対的貧困に対して、日本の貧困は相対的貧困であり、貧困の形態が異なる。世界第3位のGDPを誇る日本は先進国の中でワースト4位の貧困国であり、日本人の6人に1人が貧困層なのだ。
途上国の貧困層は社会的なルールの甘さやコミュニティ内での相互扶助により、ある程度暮らしていけるのに対して、日本の貧困層は社会的なルールの縛りやコミュニティの欠如により、公的補助は受けられるが、基本は自助努力で暮らさねばならない。
日本の生活保護で支払われる金額が非正規労働で得られる対価を上回るという矛盾。さらに税金と物価高という負担が貧困層に負担を掛ける。
20年前、中国の労賃は日本の労賃の10分の1だった。その当時、通信機器の生産工場に勤務していた自分は中国にものづくりの現場を流出させないために品質、コスト、デリバリーの全方面での改革を行っていた。今や労賃の差は殆ど無いか中国の方が高い。その上、中国には日本の技術者が流出していると言うのだから最早始末に負えない。
日本の労賃が下落した切っ掛けは労働者派遣法という悪法により、非正規労働者が容認され、企業が人件費を固定費から変動費に変えたことだ。さらには安価な労働力を求め、ものづくりの現場を途上国に流出させ、それでいて企業の内部留保を容認させたことが、日本の労賃を下落させる結果となった。
そして、日本の労賃低下に消費税の増税、健康保険や介護保険料の負担、物価高が相対的貧困を加速させる結果になったのだ。
近い将来、日本はアジアの最貧国に成り下がるかも知れない。
本体価格840円
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Posted by ブクログ
世界は7億人以上が、日本でも6人に1人が貧困にある。貧困は自己否定感を生み、心のガンとなる。それは社会全体の困窮にも繋がっていく。自己責任では済まされない。私たちの社会の何が貧困を生み出しているのか。人生を切り開くには、何が必要なのか。社会のリアルを見つめ、輝かしい未来を手に入れるための熱い講義。
とても考えさせられる
洋画で観た光景が浮かぶ
フィクションのように思ってしまうが これが現実なんだな
自分の年齢や収入と見比べてました
年齢や体力的にこれ以上働くのは無理なので これ以上の収入は望めないけど それならそれでそれなりに自分のやりたい事を割と出来てる自分はこれでいいのだ!と思っている
けれど、自分だけ良ければいいという事ではないんだな
何が出来るんだろう?と考えさせられました -
Posted by ブクログ
本屋さんで平積みされていて気になったので。
シンプルで分かりやすいタイトルと少しポップな装丁に魅力を感じた。
小さく16歳からの〜と書いてあったから気づかなかったけどそのサブタイトル通り読みやすく事実は述べてるものの暗すぎない雰囲気が良かった。イラストも可愛らしい。
この社会には育ちや生まれや性別、国籍、職業で分断があり現状を知らないから相手の立場を想像できずお互い分かり合えないことを書かれている。
実際の話や事件なども取り上げつつ話してくれるので結びつけやすかった。
最後の「一人一人が起きてることに問題意識を持ち溝を埋める努力をすることでしか負のスパイラルを止められない」とあってその通りだけれどもその余裕がない人、そもそも興味がない人の割合が多すぎると思った。
完璧にはなくせなくても今よりまだマシくらいには出来るかもしれない。コツコツ前に進むしかない広い視野で見れば世の中はより良くなっているから。 -
Posted by ブクログ
本書表題は『こどもホスピスの奇跡』ですが、日本初の民間こどもホスピス設立に向けた「これまでの軌跡」と「これからの希望」の記録です。
こどもホスピス‥そこは、死にゆく場・看取る施設ではなく、短時間でも治療を離れ、笑い合って普通の子としての時間を生き、生涯忘れえぬ思い出をつくる場であり「家」なのでした。
命に限りのある子どもたちの、尊厳を守ろうとして闘った人たち。厳しく悲しい状況に、読み進めるのが辛くもありましたが、その奮闘・奔走ぶりに敬意を表します。
また、真の意味で、「子どもに寄り添う」とはどういうことなのか、考えさせられる一冊でした。
とりわけ、登場する難病の子どもたちの描写は、涙なしには読めません。短くとも深く生きたその命の輝きを見るとき、こどもホスピスの存在意義が際立ち、必要性が増します。
こどもホスピスを全国に普及させるため、こども家庭庁が2023年度中に初の実態調査に乗り出すのだそうです。ネックはやはり資金不足や制度面の不備なんでしょうね。
欧米では寄付文化が背景にあり、こどもホスピスが数多く存在するそうですが、日本では各地で設立を目指す動きが出てきたばかりのようです。
私たちが、まずは難病の子供たちが置かれている状況を知り、社会的支援を広げていく必要性を痛感しました。
そのためにも、多くの方に読んでほしい本です。 -
Posted by ブクログ
読み進めるのがとにかく辛い。
虐待や貧困、ネグレクトのあまりにも残酷な連鎖。一番弱くて脆い所へしわ寄せがいく社会の現実。数分のニュースをたまたま見て「酷いな、こんな奴ら人間じゃないよ」と一言呟いて懲罰感情を発露させるのは簡単だが、その事件の背後に隠れている悲惨で辛い物語に直面させられると、もうまったく他人事とは思えなくなる。私がいわゆる“普通の家庭”に生まれて虐待とは無縁に育ってきたのはたまたま幸運だっただけではないか。
加害者の人生を丁寧に辿りながらも、決して過度に寄り添わず距離を保つ書きぶりが余計に読者の感情に「あなたはどう感じるか?」と問いかけてくるようで良かった。
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Posted by ブクログ
石井光太『こどもホスピスの奇跡』新潮文庫。
2016年、大阪市に誕生した日本初の民間小児ホスピス『TSURUMIこどもホスピス』を巡るルポルタージュ。
読んでいて、悲しくなるというよりも、胸が締め付けられて、苦しくなるような非常に重い話だった。
余りにも短い人生を最後の最後まで懸命に生きようとする子供たちがいる。自らが不治の病に冒され、余命幾ばくも無いことを知らずに人生の最後を迎える子供たちがいる。そして、その子供たちには悲しみを堪えながら、子供たちのために尽く続ける家族も友だちもいる。勿論、こうした子供たちを懸命に支える医療関係者やソーシャルワーカーもいる。その事実を思うと、打ちのめされた気持ちになる。
大人だけでなく、子供をも襲う不治の病、難病の数々。余命宣告された子供たちに短時間でも苦しい治療から解放してあげて、家族や友だちとの貴重な思い出を創る場を提供したい。海外では当たり前の、このような施設を日本に創ろうと医師、看護師、保育士たちが奮闘する。
本体価格670円
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Posted by ブクログ
ネタバレ教育者を目指しており、子どもが抱える様々な問題について理解を深めたく、こちらを購入。
事例を中心に書かれていることから、想像しやすくとても読みやすかった。心が痛み、涙が出た場面もあった。
虐待は決して許されない。しかし、育てられない親がいるというのは現実かなり多く、ニュースでもよく見かける。
教育者を目指す上で、そのような環境下の子どもの変化にいち早く気づき、関係機関と連携をとり、子どもを危険から救いたい。
虐待される子どもがどのような感情を抱き、どれほど傷ついているのか、私は体験していないから分からない点がほとんどだ。でも、子どもの話をよく聞き、寄り添い、自分にできることは全力でしたいと改めて感じた。
この世に生まれてくる子どもたち全員が安心してのびのび生きていくことのできる環境であってほしいし、救うことのできる日本になってほしいと心から思う。 -
Posted by ブクログ
名もなく懸命に生きる人々の話。
「辛いこともあったけど、楽しいこともたくさんあった。今の若い人たちは食べものにも住むところにも困らないから、分からないだろうね」の言葉が衝撃。
世の中が豊かになって、たいていの人間は頑張らなくても死ななくなった。食べものも住むところにも困っていたときは働くことが生きることに直結していたけど、今は生きていることには困らない分、働くことの意味を感じにくくなってるんだろう。
でも「昔は大変だったんですねェ」で終わらせてはならない!
この作者さんのいうとおり、今の世の中だって簡単に死なない分複雑な悩みは尽きないんだ。
状況が違ったって、人間って部分は同じなんだから学べるところは多いはず。
まずは、ごっちゃ煮のなかに使用済みコンドームが入ってても「むしろ栄養になるよ」って言っちゃう屋台のおっちゃんの大らかさと、毛布一枚を商売道具に空襲でできた穴ボコを横穴ホテルと称して商売をする売春婦のしたたかさを見習おう。 -
Posted by ブクログ
石井光太『本当の貧困の話をしよう 未来を変える方程式』文春文庫。
小学生から大学生を対象にした貧困に関する講義をまとめたノンフィクション。
日本の賃金は先進国の中で唯一、年々低下している。その上に増税が重くのし掛かるのだが、日本政府は社会保障費を削減し、年金支給額も減額し、防衛費という名の軍事費は増額するというのだから狂っている。カルトの旧統一教会と創価学会に操られている与党の自民党が国民をさらに困窮させ、より国民を洗脳し易くしようとしているとしか思えない。
世界は7億人以上が、日本でも6人に1人が貧困にあるという。貧困の連鎖から脱け出し、希望に満ちた未来を手に入れるためにはどのように生きるべきかを講義する。
今の世の中を見る限り、希望に満ちた未来は無いだろう。そもそも少子高齢化で、未来のある若者は少ないのだ。この状況では日本が世界の最貧困国になるのは目に見えている。
本体価格760円
★★★★