石井光太のレビュー一覧
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日本は貧困大国である。ただ、周りにその人たちが見えないだけだ。
社会に埋もれている人たちは数多くいる。貧困に苦しみ、誰にも助けてもらえず、誰からも相手にされず、ただ死を待つような人生を送っている人たちが、この日本にはたくさんいるのだ。
「相対的貧困」という尺度で見れば、途上国のスラムのような絶対的貧困は日本には存在しない。しかし、路上生活者、ホームレス、シングル家庭といった人々がどれだけ困窮しているのかは、普通に生活している者には想像もできない。
貧困に陥る原因として、もちろん生育環境もあるが、障害も大きな要因となっている。そうした人間の弱みにつけ込んで金を巻き上げる暴力団のビジネスや -
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自分もかなり危機感を感じている“国語力”。
その実態を知りたくて、『ルポ 誰が国語力を殺すのか』を読んでみました。
想像通りだった部分もあれば、完全に想像を超えてきた部分もあり……。
国語力が足りないとどんなことが起きるのか?
子育て世代として、危機感のアンテナがバシバシ立ちました。
ちなみに、著者の言う国語力とはこのように表現されています。
”私が思うに国語力とは、社会という荒波に向かって漕ぎ出すのに必要な「心の船」だ。
語彙という名の燃料によって、情緒力、想像力、論理的思考力をフル回転させ、適切な方向にコントロールするからこそ大海を渡ることができる。”
本書に登場する事例(不登校、 -
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『子供は生まれてくる親を選べない。』
これはよく言われる言葉ではあるが、いま一度痛烈に思ったなあ。
この本は14人の『ヤクザの子』…親が暴力団の家庭に生まれた子供たちの半生が綴られている…
DV、ドラッグ、差別、貧困、ネグレクト、暴力による支配…『普通の暮らし』を望むことはおろか、ひきこもることも許されない。
ドラマや小説では任侠に生きる人たちの潔さや不器用さが時には『いい人』として描かれているが、この本に登場する14人は誰一人幸せな人生ではない。(中には『自分の人生は幸せだ』とインタビューを受けて答えてる人もいたが、そうは思えない)
どんなにひどい環境でも、最後は本人の気持ちと生き方が人 -
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「何で救えなかったんだろう」
この事件は衝撃で、
事件当時、同市内に住んでいたこともあり、
当時会ったこともない少年に対して
自責の念を感じたのを覚えている。
本書は事件までの経緯や家庭環境が丁寧に描かれており、惹き込まれるように読んでしまった。
やるせない、寂しく、恐ろしく、
残念無念で、重石で心が沈むように
心にズーンとくる本だったけど、
少年たちの心について、考えさせられた。
家庭での寂しさが、少年を夜の街へ
非行へと向かわせるのかな·····
学校が、家庭が、部活が、趣味が
どれか一つでも居場所があることの大切さよ
だけどその居場所は、悪事や不健康でなく
健全で安心安全な楽し -
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ホスピスとは重篤患者や不治の病に苦しむ患者たちが、主に緩和ケアを行ないながら人間らしい暮らしを送るための施設である。そして難病を抱える子どもたちにとっても同様であり、子どもらしく遊びながら学び、短い生涯を楽しいものとして終えるための場所として、治療ではなく尊厳を守るために建てられているのが「こどもホスピス」である。
NHKスペシャルでPICUの特集を観る機会もあって、幼い頃の記憶が呼び起こされた。小学生の頃、長期入院していた時期がある。自分の場合はただの外科手術で、時間が経てば完治する希望があったわけだが、隣の病棟には同年代で難病を抱える子どもたちが入院しており、それから40年近くの年月が経