石井光太のレビュー一覧

  • 世界と比べてわかる 日本の貧困のリアル

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     日本は貧困大国である。ただ、周りにその人たちが見えないだけだ。
     社会に埋もれている人たちは数多くいる。貧困に苦しみ、誰にも助けてもらえず、誰からも相手にされず、ただ死を待つような人生を送っている人たちが、この日本にはたくさんいるのだ。
     「相対的貧困」という尺度で見れば、途上国のスラムのような絶対的貧困は日本には存在しない。しかし、路上生活者、ホームレス、シングル家庭といった人々がどれだけ困窮しているのかは、普通に生活している者には想像もできない。
     貧困に陥る原因として、もちろん生育環境もあるが、障害も大きな要因となっている。そうした人間の弱みにつけ込んで金を巻き上げる暴力団のビジネスや

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    2026年01月02日
  • 最期は一日中抱っこさせて  ―短い命の輝かせ方―

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    一週間だけ帰ってきた我が子。大好きな食べ物を食べさせ、ディズニーに出かけて楽しみ、キャッチボールを共にする。そして、最後の1日はずっと抱きしめさせてもらう。…我が子はもういない。帰らぬ人となってしまったが、思い出は残る。病棟にファシリティードッグが訪れ、勇気をもらった。院内にも学級があり、学び続けた。プラネタリウムで星も眺めた。ファミリーハウスに泊まり、日常を取り戻した。夢であったアイドルグループのコンサート参加も皆に支えられて実現した。そのときの輝きは今もある。時は刻まれても、短い命が生きた証は残る。

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    2025年12月25日
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか

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    自分もかなり危機感を感じている“国語力”。
    その実態を知りたくて、『ルポ 誰が国語力を殺すのか』を読んでみました。

    想像通りだった部分もあれば、完全に想像を超えてきた部分もあり……。
    国語力が足りないとどんなことが起きるのか?
    子育て世代として、危機感のアンテナがバシバシ立ちました。

    ちなみに、著者の言う国語力とはこのように表現されています。

    ”私が思うに国語力とは、社会という荒波に向かって漕ぎ出すのに必要な「心の船」だ。
    語彙という名の燃料によって、情緒力、想像力、論理的思考力をフル回転させ、適切な方向にコントロールするからこそ大海を渡ることができる。”

    本書に登場する事例(不登校、

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    2025年12月10日
  • ヤクザの子(新潮文庫)

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    『子供は生まれてくる親を選べない。』
    これはよく言われる言葉ではあるが、いま一度痛烈に思ったなあ。
    この本は14人の『ヤクザの子』…親が暴力団の家庭に生まれた子供たちの半生が綴られている…
    DV、ドラッグ、差別、貧困、ネグレクト、暴力による支配…『普通の暮らし』を望むことはおろか、ひきこもることも許されない。

    ドラマや小説では任侠に生きる人たちの潔さや不器用さが時には『いい人』として描かれているが、この本に登場する14人は誰一人幸せな人生ではない。(中には『自分の人生は幸せだ』とインタビューを受けて答えてる人もいたが、そうは思えない)

    どんなにひどい環境でも、最後は本人の気持ちと生き方が人

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    2025年12月02日
  • こどもホスピスの奇跡(新潮文庫)

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    もし自分の子供が難病を抱えていたらとら考えると怖くなったのが正直な気持ちでした。病気で苦しむ子供にとっての幸せは何か考え続けて、新たなホスピスを生み出した人々の姿に感動をした。
    世間の人々や病院の方針の当たり前を変えることの難しさがどれほどのものかが読み取れた。
    闘病で亡くなった子供達の話や、子供たちと向き合った人たちのこれでよかったのか・もっとできたのではないか、という葛藤に胸が苦しくなった。

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    2025年11月29日
  • 本を書く技術 取材・構成・表現

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    ノンフィクション作家が語る本を書くための技術論。分かりやすく勉強になった。文章執筆以外にも思考のヒントになるエッセンスが詰まった一冊だった。

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    2025年11月25日
  • ヤクザの子(新潮文庫)

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    【存在する世界】
    仲間に教えてもらって読みました。

    不謹慎かもしれませんがおもしろかったです。
    本人からすればおもしろいとはどういうことだと怒られそうですが、その世界のリアルを感じることができました。

    薬は最も手を出してはいけないシロモノですし、育てる気がないなら子供はつくってはいけない。

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    2025年11月06日
  • 43回の殺意―川崎中1男子生徒殺害事件の深層―(新潮文庫)

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    「何で救えなかったんだろう」
    この事件は衝撃で、
    事件当時、同市内に住んでいたこともあり、
    当時会ったこともない少年に対して
    自責の念を感じたのを覚えている。

    本書は事件までの経緯や家庭環境が丁寧に描かれており、惹き込まれるように読んでしまった。

    やるせない、寂しく、恐ろしく、
    残念無念で、重石で心が沈むように
    心にズーンとくる本だったけど、
    少年たちの心について、考えさせられた。

    家庭での寂しさが、少年を夜の街へ
    非行へと向かわせるのかな·····

    学校が、家庭が、部活が、趣味が
    どれか一つでも居場所があることの大切さよ

    だけどその居場所は、悪事や不健康でなく
    健全で安心安全な楽し

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    2025年10月16日
  • ルポ スマホ育児が子どもを壊す

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    数十年前より圧倒的に便利で密度の高い時代。人の方はその進化についていけているのだろうか?
    これだけ世の中にデジタル機器が溢れても人の働き方、時間はさほど変わらない。
    課題や問題が片付いたと言う話もとんと聞かない。常に成長と発展を求められ、休むのは墓の中でと言う考えは今はあまり表には出ていないかもしれないが、どこかで改めていかなければならないのではないだろうか。とにかく人生にも心にも余白が必要だと本書を読んで強く感じた。

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    2025年10月04日
  • 格差と分断の社会地図 16歳からの〈日本のリアル〉

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    ネタバレ

    16歳からの、とあるとおり、若者向けに書かれたもの。斜め読みしちゃったけど、本来はちゃんと読むべき本だろう。正直気の毒な境遇の話が多くて気が滅入る。でもこれが現実とちゃんと理解すべきなんだろうなぁ。虐待とか貧困とかの問題は他の本でも読んでるけど、外国人の子どもが学校に行かなくてもいいとは知らなんだ。選挙に出る人たちはみんなこの本を読んでから発言してほしい。シェア金沢は初めて知った。憧れの場所が実在してたとは。

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    2025年09月14日
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか

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    言葉を使うことが不得手であることが、社会で生きていくことに圧倒的に不利な状況を生むことと、それを克服する実践が紹介されている読み応えのあるルポ。

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    2025年09月13日
  • ヤクザの子(新潮文庫)

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    映像などでドキュメンタリーを見る事があるけど
    この本の内容の方がリアルを感じられた。
    それぞれの置かれている立場や
    人それぞれの考え方があるけど
    あまりにも辛くて途中読み止まる事が何度もあった。
    乗り越えようとする者、流れに流される者、
    望んでこの親の元に来たわけでは無いはず。

    一番怖いなと思ったのは
    あとがきに出てくる少年の言葉。
    この考えに至るまでに、伝えられる事はないものなのかなと。

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    2025年09月02日
  • 本を書く技術 取材・構成・表現

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    筆者がこれまでノンフィクションを書くために培った術が余すことなく、結構赤裸々に収められていて、書き手を目指す方々は必読では。と同時に、例示として多数のノンフィクション本が紹介されており読みたい本が急増。『累犯障害者』は特に読みたい。

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    2025年08月18日
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか

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    「ヤバい」という言葉で全て済まそうとする若者が増えていると感じる。語彙力がなければ、表現できることも少なく、能力を伸ばすことも難しいだろう。そのことを、多くの取材から示してくれる。また、その多くの取材から、解決策も模索している点でこの本は優れているいる。

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    2025年08月08日
  • 「鬼畜」の家―わが子を殺す親たち―(新潮文庫)

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    ネグレクトや児童虐待の裏には、連鎖する劣悪な家庭環境があることを知った。
    今後世の中がそういった家庭へのアプローチを深く取っていけるように変われば、救われる子供、そして母親も増えると思う。

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    2025年08月06日
  • 血と反抗 日本の移民社会ダークサイド

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    世界で移民の問題が取り沙汰される中
    日本の移民問題はどうなっているのか
    田舎のコンビニでもバイトの留学生の
    シフト無しでは店が運営できない状況の日本
    そして移民や留学生 技能実習生により引き起こされる事件 失踪
    日本に働きにきた外国人は多くの困難に出会い
    その子ども達は貧困虐待差別に遭い
    アイデンティティも確立できず
    仲間のコミュニティの中で暴力に明け暮れ 闇の世界で生きるようになる
    ゴテゴテの日本の施策
    単なる労働者不足を補うためではなく
    異国で人として生きていける施策が
    必要だろう


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    2025年08月05日
  • 43回の殺意―川崎中1男子生徒殺害事件の深層―(新潮文庫)

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    こんな事があってはならない。
    でも、一歩間違えれば自分も…とも思える事件だと思った。
    私も親が微妙で、誰でも良いからとりあえずつるむ、と言う時期があったし、暴力としてもそんなに遠くにあるものでもなかった。
    なので、一歩間違えれば…
    他人ごとではない事件だ、と言う考えが本書を読む事でより一層深まった。

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    2025年08月01日
  • こどもホスピスの奇跡(新潮文庫)

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    ホスピスとは重篤患者や不治の病に苦しむ患者たちが、主に緩和ケアを行ないながら人間らしい暮らしを送るための施設である。そして難病を抱える子どもたちにとっても同様であり、子どもらしく遊びながら学び、短い生涯を楽しいものとして終えるための場所として、治療ではなく尊厳を守るために建てられているのが「こどもホスピス」である。

    NHKスペシャルでPICUの特集を観る機会もあって、幼い頃の記憶が呼び起こされた。小学生の頃、長期入院していた時期がある。自分の場合はただの外科手術で、時間が経てば完治する希望があったわけだが、隣の病棟には同年代で難病を抱える子どもたちが入院しており、それから40年近くの年月が経

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    2025年07月25日
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか

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    言葉を読み取るというのは自分はできていると思い込んでいるからこそ、他人はできていないと思ってしまう。学校教育の中や社会での国語力をどう考えるかという点がとても興味深かった。国語力の低下について色々な要因が挙げられていたが、一朝一夕に解決できるものではなく、難しいものだと感じた。

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    2025年07月24日
  • ヤクザの子(新潮文庫)

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    親にヤクザを持った子供たちを追ったドキュメンタリー。映画ドラマに出てくるヤクザは基本的に成功者。子供も贅沢にしていることが多いし、それが現実ではないと知っていたが、想像以上に悲惨。倫理観の欠けた反社会的な両親によってまともな養育を全く受けられず育つ。
    少ない例外は金がある、もしくは母親がまともな場合だ。それが稀というのも悲しい。
    ヤクザの子も社会から福祉で保護する対象として声を上げていきたいという意義でこの書を書いた筆者に敬意を表したい。

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    2025年07月21日