石井光太のレビュー一覧

  • 世界の美しさをひとつでも多く見つけたい

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    現実の中でも、思わず目を逸らしたくなることにも覚悟を持って向き合い、文章にして伝えていく力強さを感じました。

    見方が1つで、物事の捉え方は変わりますが、見て感じた事実をまたどのように伝えていくのかも考える必要があると思いました。

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    2024年06月25日
  • 近親殺人―家族が家族を殺すとき―(新潮文庫)

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     これはノンフィクションなので、マジに怖い。7つの家族殺人を取り上げているのだが、実話であるだけにリアリティが半端ないので怖い。一気に読んだが、家族関係は一つ間違えると大変な地獄となる。ほんのささやかな愛情のかけ違いが、実の子を殺してしまったり、母親を餓死させたりしてしまうのだ。老老介護なんてこれからますます増えるので、このような現実に目を向けなければならないと思いました。

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    2024年06月25日
  • 「鬼畜」の家―わが子を殺す親たち―(新潮文庫)

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    「鬼畜」にも鬼畜なりの生い立ちや人生がある。自分の子の命を奪うことは許されることではないが、そこに至った経緯などは丁寧に聞いていかないと、鬼畜という言葉だけで片付けてはいけない。

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    2024年06月01日
  • 育てられない母親たち

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    石井光太さんの著書は何個か読みました。しっかりと取材され、現実と向き合い、私的に読みやすい。
    毒親からの支配、希死念慮の衝動、性の違和感など自分に刺さった内容があった。「子育てに正解はない」なんてよく聞くけど、間違った子育てはある。少なからず間違った子育てで、トラウマを抱えたまま大人になる。間違った子育てを無くすよう、微力ながらも取り組んでいきたい。

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    2024年06月01日
  • 無縁老人 高齢者福祉の最前線

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    さまざまな辛さを抱えた高齢者のルポ

    著者はあくまで弱い立場の側の人々に寄り添うので、言及されないが、
    この国は安い賃金で高品質のサービスを求めすぎであり
    一般市民、労働者の搾取によって成り立っている仕事が多いと言わざるを得ない。

    国会議員や経営者、特権階級のような人々はこういった本を読むことが果たしてあるのだろうか?
    弱い立場の人々の気持ちが少しでも理解でき得るのか、、


    第一章 黒い黄昏
    刑務所という終の棲家―累犯者
    暴力化する介護―高齢者虐待
    腐朽する肉体―孤独死

    第二章 過ぎし日の記憶
    海の怪物との戦記―捕鯨
    黒いダイヤの孤島―炭鉱

    第三章 日本最大のドヤ街の今
    ドヤ街の盛衰

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    2024年05月23日
  • 格差と分断の社会地図 16歳からの〈日本のリアル〉

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    感情に訴えてくるような文章の書き方に中々慣れなかったが、全体的には読みやすい内容だった。

    自分の幸せは、自分だけで作れるものではなくて、
    人との関わりや様々な人が生み出した技術やサービス、制度に助けられて成り立つものだったことを思い出せた。そして、逆に生活環境や社会の仕組みによって不幸が連鎖していくことも理解できた。

    自分の思いもよらぬところに格差は潜んでいる。もう少し自分の周りをじっくり観察して、そこから感じた違和感を無視せずにいたい。そして自分には何ができるか、答えはでなかったとしても考えることをやめないようにしていきたい、と思える一冊だった。

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    2024年04月30日
  • 43回の殺意―川崎中1男子生徒殺害事件の深層―(新潮文庫)

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    事件に関する本は沢山読んでいるが、毎回何とも言えない気持ちになる。今でも心に深く残る事件の一つ。どこかで防ぐことは出来なかったのかな。運が悪かったと言う表現があまりにも辛い。せめて加害者達が心から反省し、罪を償う姿勢を見せてくれればと思うが、それも叶わないとは。
    少年法に限らず、今の時代に追いついてない法律。「更生」ありきで被害者より加害者を守っているんだなと言う印象が強すぎる。

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    2024年04月05日
  • 無縁老人 高齢者福祉の最前線

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    ネタバレ

    人類が進化するのは世代交代があるから。養うべきは下の世代。生存競争に敗れた上の世代は捨て置かれる。累犯、自殺、孤独死。ドヤ街での職探しに、引き取り手のない遺骨。‥そんな中で立ち上がろうとする人々。助けようと奮闘する取り組み。過去があるから今がある。大人から子供が生まれ、老いる人がいるから若者が育つ。…隔離されてきたハンセン病患者。満州に置き去りにされた日本人。長らく理解されなかったLGBTQ。境遇は自己責任による結果ではない。命の終わりに、「生きて来てよかった」と、そう思わせてあげてもよいではないか。

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    2024年03月27日
  • 格差と分断の社会地図 16歳からの〈日本のリアル〉

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    "両者は、同じ地域に住みながら乗っているレールがまったく違うので、接点がないに等しい。だから相手のことを理解することができず、何かあれば「貧しいのは努力していないからだ」とか「金持ちは不当に富を独占している」と自分の想像だけで相手のイメージをつくり上げるので、距離は開くばかりになる。
     無理解の先にあるのは、衝突だ。 (p.10)"

     本書は、5552さんのレビューで知った。
     決して誇張ではなく、読んでいてくらくらと眩暈がしてくるような、衝撃的な内容の本だった。

     筆者は国内外の貧困、児童問題、事件、歴史などの社会問題を長年取材されてきたノンフィクション作家。本書では

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    2024年03月10日
  • 世界と比べてわかる 日本の貧困のリアル

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    世界との違いは、世界では富裕層と貧困層が分かれて生活する分断型であるのに対して、日本では混在型であること。
    分断型社会では、貧困層が宗教等に基づいた共同体を作成して相互扶助で生活しているのに対して、混在型の日本では貧困層は孤立する傾向がある。
    日本では、生活保護などのセーフティネットが他国と比較して手厚く存在するものの、家族に知られたくない、自尊心の欠如により申請をしない人も数多い。
    混在型であるが故に、他者と比較して貧困であることを自覚し自尊心を失っていく構造がある。

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    2024年03月03日
  • 教育虐待 子供を壊す「教育熱心」な親たち

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    医者の子どもが医者になれたら幸せだけど、その影にはこういう不幸な子もいるんだなぁと思った。
    信頼できる大人が近くにいることは再生産を食い止めるためにとても大事なこと。

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    2024年03月02日
  • 近親殺人―家族が家族を殺すとき―(新潮文庫)

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    どの事件も身につまされ、他人事では済まされない。その決断を下す前に出来ることがあると言うことを改めて実感する。いざと言う時、自分はそこに気がつくことが出来るか自信はない。

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    2024年03月02日
  • 育てられない母親たち

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    石井光太さんの文体がすき。淡々と事実を教えてくれて、人への愛がある感じ。
    この本もしんどいけど、つい手に取ってしまった。今も苦しんでいる子どもがいるかと思うと辛い。

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    2024年02月19日
  • 近親殺人―家族が家族を殺すとき―(新潮文庫)

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    まるで事件小説を読んでいるかのような感覚に陥ったが、紛れもない事実として起こったことかと思うと、身が裂ける思いと怒りが生じる。

    小説と違うのは、当事者たちが通常の私たちが感じている秩序や理の外側で独自の負のスパイラルを作り上げているところ。介護放棄や貧困からくる殺人は環境がそうさせる部分が大きいわけであり、当事者が一人でそのような事件を起こしたとは考えられない。
    逆に言えば誰しも、その環境におかれれば同じ行動をとる可能性があるということ。

    一見、限りなく身勝手な理由で家族を殺害しているように見えても、なぜそうなったかはもっと深い闇に包まれている。

    責任を当事者のみに科すような社会では一向

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    2024年02月05日
  • 教育虐待 子供を壊す「教育熱心」な親たち

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    ★★★★
    今月1冊目
    非常に勉強になった。しかしうちと全く違う親ばかりでたまげた。こうまでして子供に勉強勉強言うやついるんだ。
    こう言ってはなんだが我が家は慶應の学長がうちに入って下さいと言われてもいや、遠いし結構ですと言うレベルくらい学歴ブランドに興味がない。
    教育の押し付けでなく家庭を安心の空間にすることか。まあ、自発的にってのはホント理想だが、なかなかムズイよね。

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    2024年02月01日
  • 43回の殺意―川崎中1男子生徒殺害事件の深層―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    境界性知能を持つ女性達が、男性の見境なしの性欲によって、考えなしに次々と生まされた子供達。
    両親には確固とした教育方針などなく、ただただ子供達は放置されていた。
    殺された子は「運が悪かった」のではなく、親ガチャに外れまくった。殺した側も同じ。
    境界性知能の女性は子供を作るな。不幸になる子が増えるだけ。

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    2024年01月26日
  • 教育虐待 子供を壊す「教育熱心」な親たち

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    なんとなく書店で見つけて買いました。
    日本の教育に隠された虐待の実情を実例ともに筆者の意見として述べられていた。
    過度な受験戦争の中で勝てた者はそれから先の人生もうまくいくが負けた者の未来はあまり明るくない。
    そんなことを思わされた。
    少しでも教育虐待という言葉が広まり親の言いなりになって病んでしまう人が減ることを願いたい。
    まだ、教育を受ける立場でこの本を読んだので教育するということはわからないがいつかその立場にたった時にこの本のことを思い出したいと思う。

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    2024年01月19日
  • こどもホスピスの奇跡(新潮文庫)

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    ★★★★
    今月4冊目。
    命の短い子供のためのホスピスを作るまでの話とそこに関わってきた子達の話。
    いやーたまらん。
    ホントいくら憎たらしくても元気であってくれ

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    2024年01月18日
  • 君はなぜ、苦しいのか 人生を切り拓く、本当の社会学

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    ★★★★
    今月3冊目。
    素晴らしい本でした。先進国38カ国で日本の子供の幸福度は37位らしい。
    そこから貧困、虐待、いじめ、マイノリティなどの視点から子供が受けるストレスなどを考察。
    中高生に向けて書いてある視点だが、親が読め

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    2024年01月15日
  • こどもホスピスの奇跡(新潮文庫)

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    日本初の民間小児ホスピス誕生について書かれたノンフィクション。
    簡単に感動したとか言ってはいけないと思うが、心に沁みました。同じような施設が、もっと増えるといいと心から思う。

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    2024年01月10日