石井光太のレビュー一覧
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P101) パチンコ市場は20兆円。遊ぶ人の約半数が年収300万円以下という統計がある。つまり10兆円をお金のない人達から吸い上げているということになる。
競馬や競艇、競輪も然り。
日本のギャンブルはお金のない人たちから吸い上げるお金で成り立っているといえる。
→これは衝撃。お金持ちの娯楽だと思っていたパチンコが実はそうではなかったと。
貧乏人が負けて更に課金するスパイラルに陥る構図が容易に浮かぶようだ。
P120)社会的、ビジネス成功の秘訣は、常に相手の立場を理解しようと努めること。相手の立場からものを考えるようにすること。
P148)〜
17歳でノーベル平和賞を受賞したマララさんの発 -
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心が震える、というのはこういうことなんだなと、随所で感じられた一冊。「感動」などという言葉では軽過ぎる。
どんなに手を尽くしても亡くなってしまう幼い命。
患者や遺族から向けられる無念の思い。
どれだけのプレッシャー・ストレスを背負いながらの仕事なのだろうと、ただただ頭が下がる思い。
そしてその重みに負けず、理想とする小児医療の実現に向けて、様々な困難をひとつひとつクリアしていく。
使命感・責任感・真摯さ・優しさ、あらゆる面で尊敬の念しかない。
彼らの歩んできた道のりを読んで、自分がどれだけ甘えた考えで日々の仕事に取り組んでいたのか、反省。
今日と同じような明日が来ることは当たり前じゃ -
Posted by ブクログ
第一章からぐいぐいと引き込まれ、一気に読んだ。「実話を元に紡いだ評伝小説」とのことだが、読み終わってから菊田昇氏についてざっと調べたところ、小説的な味付けはされているにせよ、概ね事実なんだろう。
特別養子縁組制度というのが、自分が生まれる前から問題提起されていて、成立したのはずっと後だということに衝撃を受けたし、
ものすごい信念を持った医師が尽力したということに感銘を受けた。
そしていまだに、乳児置き去りや虐待など日々のニュースを見てもやもやすることがあるのも現実だ。
皆が問題意識を持つことはなかなか難しいが、私はこの評伝小説を通じて、ひとつの現実を知ることができてよかった。
ぜひ、映像化 -
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涙なくしては読めない、
命の重さ、尊さについて考えさせられる。
正しさとはなにか?
正義の反対はもう一つの正義
という言葉を思い出した。
正しいことをするという
主人公の医師の想い。
いろいろな立場の人がいる中で
何が正しいと言い切れるのだろうか。
望まぬ妊娠をした女性、
生まれてくる子ども、
生を受けても生きることができなかった子ども、
周りの大人たちのきもち
宿った命。
人が決められることではないけれど
誰かがどこかで決めなくてはいけない、
不条理、やるせなさ、葛藤、
考えて結論を出すことではないけれど
いたしかたなく、誰かが決める。
なんとも言えない思いで読んだ。
結局は自分が信 -
Posted by ブクログ
石井光太『死刑囚メグミ』光文社文庫。
いつものようなノンフィクションではなく、フィクション小説であるが、実際に起きた事件の取材に基づいた作品なのだろう。
異国で死刑判決を受けた小河恵の過酷な過去と運命。運命は自ら切り開くものと言うが、自らの力ではどうにも出来ないこともあるのだ。
純粋であるが故に人に騙され、利用され、捨てられた哀しい女性の物語。
彼女だけでなく、登場人物の誰もが不幸を背負っており、その不幸が互いに影響し合っていくのだ。バタフライエフェクト……ブラジルで蝶が羽ばたけば、テキサスで竜巻を引き起こす……
しかし、捨てる神がいれば、拾う神もいる。最後に希望を見せてくれた所で、 -
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良書。暗澹たる気持ちになった。
16歳向けということで平易にかつ網羅的に書かれていて、教育レベルに関わらず読みきれる本というのも良い。
この本を手に取る"階層"にいる若者にとって、学歴と職業、貧困の再生産と格差の拡大、ジェンダー問題あたりまでは容易に想像がつくと思う。いわゆる、自分ごととして捉えやすく、また解決策を議論することができる程度の知識も持ち合わせているだろう。
しかし、ホストやキャバクラ、風俗業界に生きる(生きざるを得ない)人間の思いを、背景を、想像できる人はどれだけいるだろう。それが経済的困窮だけではなく、虐待による自己否定感やグレーゾーンを含む知的障害とも密