石井光太のレビュー一覧

  • 遺体―震災、津波の果てに―(新潮文庫)

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    所々で涙が止まらず。亡くなった人々を数字で置き換えるだけでは、想像力が止まってしまう。それぞれにそれぞれの人生があったわけで。この本の中に出てくる人々はほんの一握り。それを知るだけでも意味のある行為だと思う。震災を心の片隅にとどめておくためにも是非一読を。

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    2014年03月29日
  • 写真増補版 神の棄てた裸体-インド・ミャンマー編-

    Ysi

    購入済み

    問わず語り

    最後の問わず語りが素晴らしい。

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    2014年03月29日
  • 遺体―震災、津波の果てに―(新潮文庫)

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    東日本大震災では多くの死者が出て、心を痛めた。ご遺族、そして被災された方には、心からお見舞い申し上げます。

    以下、自分の語彙が少ないため、不適切な言い回しがあるかもしれないこと、予めご容赦を。

    人が亡くなれば、お葬式をする。それができない状況ででの対応が、いかに厳しいことだったかが、よくわかった。

    数値として出ている被害の規模は表面的なことだと、本作品を読んで改めて感じた。

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    2014年03月22日
  • 僕らが世界に出る理由

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    ああこれ子どもに読ませたい。多くの子どもたちに読んでほしいと思う。
    石井光太さんに、すごく救われてるねんなあとあらためて思った。完全に、自分の前を歩いてるひと。
    やっぱり、本気で物事突き詰めようと思ったら、こんなふうにストイックになる必要があるのね。恐れ入りました、本当に。

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    2014年03月07日
  • 飢餓浄土

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    ここに書かれている話は徹頭徹尾、グロテスクなものを地で行くのですが、その中に感じる人間の強さや弱さ。はかなさやおかしさを思わせます。

    この本はあるWebサイトで連載されたものを書籍化にあたって大幅に改善したものです。内容はというと、世界各国、特に貧困地域でまことしやかにささやかれるうわさや、恐れられている幻、そして霊に関する話などをあつめたかなりグロテスクなものになっております。相変わらず、この人の本は読み手を確実に「選別」します。書いている本人にはそのつもりはないみたいですが。

    読んでいて僕がなるほどなぁと思ったのはフィリピンやミャンマーやインドネシアなどで、まことしやかにささやかれる日

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    2014年03月03日
  • 遺体―震災、津波の果てに―(新潮文庫)

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    2011年3月11日。40000人が住む釜石を襲った津波は、死者・行方不明者1100人もの犠牲を出した。膨大な犠牲者を前に立ち止まることすら許されなかった人たちの記録です。壮絶すぎて言葉がありません。





    石井光太さんのルポルタージュは毎回読むたびに心のここから打ちのめされて、ほかの事が一切手につかなくなってしまうことが多いのであまり万人に勧められるものではないのですが、ここに書かれてあることは震災を経た日本人すべてに読んでいただきたい壮絶な記録です。

    内容を簡単に申しますと、釜石市でご遺体の収容、身元確認、葬送に当たった人たちへのインタビューを丁寧に積み上げた一冊です。民生委員。歯

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    2014年03月02日
  • 僕らが世界に出る理由

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    ネタバレ

    いざというときに自分の直感を信じて決断できるのは、その人がどれだけ努力によって直感を磨いて、自分に自信が持てるようになったかということに等しいのです 感覚として身についているものは無意識に体が反応するようにしてつかえます 勉強をする時はできるだけ幅広く他分野のことも勉強をするべきだということです いつの世でも「やる人」と「やらない人」の二つに分かれるということです 力が湧いてくる本

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    2014年02月15日
  • 『遺体』それからの物語

    購入済み

    読んで良かったです

    最後の、遺族にとって震災の悲しみはいつまでも残るが、身内で亡くなった方がいないうちは、すぐに復興を望む、本当に重い言葉、かつ震災はそういうものだったとつくづく思わされます。

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    2014年01月31日
  • 物乞う仏陀

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    小説のようでもある。詩のようでさえある。しかしこれはノンフィクションである。題名の『物乞う仏陀』が示す独特な世界観を以って貧困の世界を描く。

    衝撃度でいえば「第8章 インド」がもっとも貧困の闇を描いている。しかし他の章にもぜひ注目したい。「第1章 カンボジア」はさながら「羅生門」のような雰囲気を持つ。「第7章 ネパール」のザグリと少女の話は呪術の持つ「現実的な」効用とともに希望を感じさせる。

    特に私は「第5章 ミャンマー」が印象的だった。老婆の感情が瓦解する場面は胸が締め付けられる。現世を否定されることはいまの自分を否定することになる。だから輪廻転生の来世を信じる老婆。やりきれなさを感じず

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    2014年01月26日
  • 世界の美しさをひとつでも多く見つけたい

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    石井光太氏が如何にしてドキュメンタリー作家になったのか、なぜドキュメンタリーを書くのかを綴った本。
    好きな作家さんなのでバックグラウンドを知れたのは良かったのだけど、過去の書籍のプレイバックもあり、興味深く読めた。
    根底にあるのは、人間が極限で見出す「小さな神様」を発見し、それを社会に伝えたい、という願望。救いの根源。小さな物語。宗教的ではなく、神は心の中に存在する。人は優しさを求める。
    バングラデシュのストリートチルドレンのレミジーの話を読んだ時、全身の毛がざわっとなるのを感じました。

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    2014年01月23日
  • 葬送~2011.3.11 母校が遺体安置所になった日~

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    あれから三年が過ぎようとしているが、忘れてはならないことがある。東日本大震災で亡くなられた多くの方々、遺族の方々の哀しみを少しでも和らげようと必死に活動した方々、生き延びた方々の生活を支えるために活動した方々…

    この作品には、こうした方々の姿が綺麗事ではない事実として描かれている。東日本大震災から三年が過ぎようとしているが、我々は将来のためにもこの事は胸に強く刻んでおきたい。

    原作は石井光太の『遺体 震災、津波の果てに』である。

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    2014年01月08日
  • 世界の美しさをひとつでも多く見つけたい

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    初めてこの方の作品を読みましたがとても面白いですね!
    引き込まれるようにして一気によんでしまいました。
    伝えたい!という熱い気持ちが伝わってくるようです。
    容赦の無いリアルな描写に、思わず読むのを中断したり、顔をしかめたりもしました。
    ウソみたいな驚きのエピソードがたくさん描かれているのです。
    精神が壊れそうになりながらも、数々の作品を描き続けたというのは本当にすごい。
    過去の作品も遡って読んでみたいと思います。

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    2013年12月29日
  • 世界の美しさをひとつでも多く見つけたい

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    読みやすくて、めちゃくちゃおもしろい本でした。
    石井光太さんが好きな方は、絶対に読んだほうがいい一冊。
    著者にとってのルポを書く意味、その使命感が伝わってくる。
    光太さんの現場を見に行くことに懸けた思い、とても共感する。社会の見えにくいところにこそ、ひとの美しさはあると思う。
    自分はまだまだこのひとのように強くはないけれど、いつか、このひとみたいになりたいと思った。少しずつでも、ひとのことを救えたら。

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    2013年10月12日
  • 世界の美しさをひとつでも多く見つけたい

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    「現場に行くという事は、当事者になるということ。」フィールドワークを得意とする著者の言葉を重く噛みしめました。

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    2013年09月23日
  • 感染宣告 エイズウィルスに人生を変えられた人々の物語

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    ここに取り上げられているのは、日本国内におけるHIVキャリアの人々のセックスと愛です。このほとの本は全て読んでいますが、初の国内ものです。読んでいただければわかるんですが、重いです。

    いま、HIVは治療さえきちんとすれば、死に至る病ではなくなったとはいえ、かならずしも根治しない、と言うのが現代の基本的な知識でしたがいやはや…。毎度のことながらこの作者の書くノンフィクションは衝撃的なものが多いんですが、今回この本で取り上げられている話題は、国内におけるHIV感染者における性愛がテーマです。

    実は、この記事を書いている今も、内容が自分の中で整理ができてないです。最初はエイズにかかった同性愛者同

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    2013年06月25日
  • 物乞う仏陀

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    日本だって60年前はこうだった。忘れちゃいけない、いろんな犠牲のもとに今の日本人がある。もっと必死に生きなくちゃ

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    2013年05月27日
  • 地を這う祈り

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    凄まじい。表現し難い衝撃だ。

    眼を背けたくなる光景。それが日常に溶け込んでいる事実。紛争や飢饉という非日常ではない。日常である。同じ空間に悲惨さが横たわっているのさえ忘れさせる微笑ましい写真もある。アジア特有のまとわりつく埃っぽい空気感とともに、数々の事実を切り取った写真の価値は高い。

    石井氏が自ら語るように、自分の弱さを痛感しながらも使命感から貧民窟を訪問し、写真を取り、文章へ興す。初海外がアフガニスタンというツッコミどころはあるものの、冒頭で語られる少女とのエピソードは彼の強烈な原体験になっている。偽善ではなく問題提起。本書の意義は十分果たしている。

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    2013年05月23日
  • 地を這う祈り

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    これまでたくさんの書籍を手に取り
    無数のページをめくってきたが
    この本ほど心が震えたことはなかっただろう。

    写真を直視するのに
    感情の嵐が吹き荒れる思いに陥るのだけど
    目を逸らせてはいけないような相反する感情も沸いた。

    “衝撃”というひとことでは語れない。

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    2013年02月06日
  • 戦場の都市伝説

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    ネタバレ

    チェック項目15箇所。その夜、漁師たちは信じられない光景を目の当たりにした、見張っていたところ、首都カンパラの方向から軍の巨大なトラックが何台も走ってきた、そして湖のほとりで止まると、軍人たちが荷台を開けた、そこには人間の死体をがぎっしりと詰められていた、軍の処刑によって殺された民間人だった、軍人たちは死体をトラックから降ろし、次々と湖に投げ捨てていく、湖にいた魚たちは一斉にその肉を食いはじめた。東南アジアには赤いバナナが実際に存在するが、こちらは黄色いバナナより一回り大きく、ねっとりして食べ応えがあって甘い。「魚は東京湾に流れた死体を食い漁った。きっとそれがもとで大きくなったり、異常繁殖した

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    2013年01月23日
  • 地を這う祈り

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    知らないふりをしてしまいたい現実がまざまざと見せつけられる。餓死より酷い生活がある発展途上国の裏側。涙が出た。恵まれている日本人に罪があるわけでははない。どうしようもない。けど、誰もが諦めて無視していたら、だれも救われない。自分以外。平等なんてあるわけがない。でも。自分だけがのうのうと甘い汁を吸い続けてればいいだなんていう人間にだけはなりたくない。
    レビュー登録日 : 2010年12月11日

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    2012年11月21日