石井光太のレビュー一覧
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石井光太『43回の殺意 川崎中1男子生徒殺害事件の深層』新潮文庫。
プロローグを読んだだけで物凄く陰鬱な気持ちになる非常に重たいノンフィクションだった。読みながら、こんな悲惨な事件があったことを思い出した。
2015年2月20日の未明、多摩川の河川敷で事件は起きる。3人の遊び仲間の少年にカッターナイフで全身を43箇所も切り付けられた上村遼太君は全裸で最後の一滴の命を振り絞りながら草地を這い、助けを求める。犯人の3人の少年たちの理不尽な殺害動機……
4年前に別れた元夫婦の失った子供を巡る冷戦……
全ての歯車が狂い、被害者の父親は加害者少年たちに強い殺意を抱く。しかし、これは当たり前の感情 -
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ネタバレ相対貧困と絶対貧困の比較
日本が該当するほとんどは相対貧困である
我々が貧困と聞いて想像するのが絶対貧困の方
この両者においての差異をさまざまなパースペクティブから読み解いたのが本書だ。
本当にいろいろなことを考えさせられる。
世界比較貧困学入門
絶対貧困(一日1.25ドル以下での暮らし・発展途上国)⇆相対貧困(単身所得が150万円以下・先進国)
世界では6人に1人が絶対貧困
日本は6人に1人が相対貧困
住居における貧困
絶対貧困 貧困が地区としてしっかりと区切られている(例スラムなど)→分離型都市
相対貧困 同じ地区に収入の異なる世帯が混在している→混在型都市
教育における貧困
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ネタバレ最初に手にした絶対貧困を読んで以来、機会があれば読みたいと思っていた著者の本を手にしたのは本書で2冊目です。
阪神淡路大震災を震源地に近い県内で体験し、震災直後に最も被害の大きかった地域にボランティアとして訪れ、手の空いた時間で近隣を歩き言葉を失った。
戦争を知らない世代ではあるが、戦地とはきっとこんな感じなのだろうと思えるぐらいの衝撃を受けた。
そして2011.3.11。
阪神淡路大震災は発生時間が夜明け前でもあり、夜明けと共に被災状況が明るみになってきたが、東日本大震災は違う。
リアルタイムでTV画面を通して映し出される被害。
世界中が息を止めた迫りくる巨大な津波と飲み込まれて -
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子を持つひとりの親としては、加害者の背景を少しは理解できつつも、許すことはできないと思う。
一方で、ひとりの人間として、加害者本人ではどうしようもなく事件を起こしてしまった場合もあり、加害者本人に罪を負わせたところで解決するものではないと理解した。
本書は、事件の加害者、被害者、加害者の更生に関わる人々、それぞれの側から背景や心情、取り組みが、とてもとても丁寧に書かれている。
本書で、加害者が更生期間を終えて戻ってきたとき、受け入れる側が受け入れなければ、また同じことの繰り返しになってしまうため、受け入れる必要はある。一方で、その対応が被害者の家族を苦しめる、という記述がある。
せめて加害 -
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貧困を主なテーマにデビューしてはや14年。物乞う仏陀を読んだ最初の衝撃は今でも思い出せます。
自分から現地の人々に立ち交って、泥と汗にまみれて取材するスタイルの出来たいきさつや、子供の頃から今に至るまでのコンプレックスるや苦しみ、とことんまで自分を追い込んで、精神的に崩壊しそうになりながら取材したあらゆる苦しみの形。そんな貧困の中から生まれる優しい光を誰かに伝えたいという使命感が胸を打ちます。打たれ過ぎてあばらが折れるのではないかと思うほどでした。
印象的だったのは、どんな境遇にあっても、誰の胸の中にもある「小さな神様」「小さな物語」の存在でした。本当に神に祈るわけではなく、どんなに困窮してい -
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遺体とそれから、について。
3月11日、私は遠く九州にいて何気なくテレビをつけた。最初、映像が事実だと思えず、何か映画のワンシーンなのかと思った。
事実とわかった後ショックで暫く動けなかった。
その後、日本赤十字を通じて寄付をしたり、某大手薬局で買い占めた生理用品を被災者へ無事届くよう祈りつつ送ったりした。
全国からの支援金や自衛隊の方々、ボランティアの方々が現地へ行かれたと思う。
しかし、私個人の支援はあくまで生き残った被災者がたの取り敢えずの生活の為で、御遺体については浅はかにも考えていなかった。ただ、新聞に掲載される御遺体、行方不明者の人数が日々増えていくのを痛ましい思いで見ていただけである。人が亡くなれば、御遺体 -
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家や故郷を追われたハンセン病の人たちが行く当てもなく四国遍路を延々と続ける過去があったことは知っていた。しかしそれは一般の遍路道ではない。カッタイと呼ばれ蔑まれながら人目につかないように移動したり、死体の処理など人々が嫌がる裏方仕事をすることでしのいでいかなければならなかったとは。信仰や発願成就の意味合い以上に、どこにも行けず堂々巡りをしていた人たちが、ほんの最近ともいえる昭和30年代くらいまで存在していた。
物語はハンセン病の人たちが受けた苦しみ、不条理を色濃く描き出す。現代の失踪・殺人事件に過去が絡んでくるミステリー小説の体だが、ミステリーの色よりハンセン病の人たちが苦しむ姿にうまく焦点が