【感想・ネタバレ】虐待された少年はなぜ、事件を起こしたのかのレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年03月05日

凶悪な事件を起こす位なら、虐待されて死んでしまった方が酷い目にあう被害者を出さずに済んだので、その方がいいんじゃないかって思わされる程の衝撃的な内容だった。
特に兵庫県高一リンチ殺人事件は、そう思わざるを得ない気持ちになるくらい気分害する事件だった。読んでても加害者達の更生の価値なし。
親は選べない...続きを読むし、その親から生まれたという事実も変えられない。どうにもならない。中途半端な感情なら誰も助けることが出来ない、それが現実と突きつけられた虚無感の1冊

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Posted by ブクログ 2021年02月17日

非行少年少女の置かれている「厳しい現状」を更生施設や更生過程にある少年少女(元を含む)への取材も交えながらつまびらかにする一冊。

「厳しい現状」には親からの虐待のようなものから、友人・社会環境の悪さ、本人の能力的な問題、そしてなにより手を尽くしても「そうそう簡単に更生はできない」という現実、そんな...続きを読む多岐にわたる「厳しさ」が明らかにされる。
そして「加害者の被害者的側面」だけではなく、厚生施設側の立場、そして「そんな加害者の被害者家族」の思いなど、いろいろな立場から見た「加害者」の見られ方も取り上げる。

こういう問題を扱い本の中ではかなり救いのない方の一冊。でも、だからこそ納得する部分は多かった。更生してほしいと誰だって願うけど、それをきれいごとだけでやすやすとできるような言い方をしつつその実装のお粗末さに落胆するよりは、こういう厳しさを指摘する本の方が信頼ができる、個人的にはそう感じた。

少年院などの「誘惑のない場所」でいくら更生しても誘惑のある社会に戻ってそれが続くとは限らない。そして加害者を積極的に受け入れることを社会に求めるのも難しいし、そんな加害者を受け入れることは被害者にとっての苦痛になる側面もまたある。

そういう現状を踏まえた上で、この本では最後に「更生した人が運営する更生施設」を紹介する。
非行少年少女も、そうでない少年少女も、大人だって「自分を受け入れてくれる同類」を本音では求めている。それが「厳しい現状にいる少年少女」と「まっとうな世界で暮らしている人」を分け隔てる原因になり、それが非行少年少女の更生を妨げている部分はある。
「更生した人」にとっても、決して「まっとうな人」が暮らす社会は居心地のいいものとは限らない。場合によっては「更生しようとしている人」の方が親近感がある場合もある。一つの有効な解決法なんだろうな、と。


「ワル」に限って群れるのは、ワルいことをしたいというより、ワルいことの方がイイことより誰にでもできるから群れるための敷居が低いから。
「したくてワルやってるわけではない」という「厳しい現状」は…犯罪に走るかはさておき、わりと見かける事例。自分自身考え直す部分があった半面…やっぱり難しいよな、というのが本音なのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2019年12月01日

石井氏の書籍はいずれも取材が丁寧だ。少年犯罪の被害者家族・加害者そしてその治療環境をバランス良く問題提起まで含めて記してある。

矯正施設を出所した後の居場所作りをどうやって作っていくか? そこが一番の問題になるんだろうけれど、そのヒントとなる部分にも触れてある。

読むと思わず重い溜息が漏れるほど...続きを読むに絶望的な内容が満載なのだけれど、これが現実なのだろう。

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Posted by ブクログ 2019年10月14日

子を持つひとりの親としては、加害者の背景を少しは理解できつつも、許すことはできないと思う。
一方で、ひとりの人間として、加害者本人ではどうしようもなく事件を起こしてしまった場合もあり、加害者本人に罪を負わせたところで解決するものではないと理解した。

本書は、事件の加害者、被害者、加害者の更生に関わ...続きを読むる人々、それぞれの側から背景や心情、取り組みが、とてもとても丁寧に書かれている。

本書で、加害者が更生期間を終えて戻ってきたとき、受け入れる側が受け入れなければ、また同じことの繰り返しになってしまうため、受け入れる必要はある。一方で、その対応が被害者の家族を苦しめる、という記述がある。
せめて加害者が別の町で暮らせられればと思うのだけれど、それも難しいのだろう。少なくとも被害者の家族を苦しめないようにしたい。

そしてなにより、心無い言動で被害者の家族を悲しませないようにすることは、肝に銘じたい。

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