石井光太のレビュー一覧

  • 蛍の森

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    単なる老人の失踪事件かと思いきや、ハンセン病の悲しい歴史が絡み読後は泣けた。ハンセン病は過去の病気でなくまだ苦しんでいる人がいる。是非読んで欲しい。文書も上手く小説としても面白い。

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    2016年12月24日
  • 蛍の森

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    偏見と差別をここまで生々しく…
    面白かった、という言葉は相応しくないと思うが、ハンセン病のことをもう一度振り返るきっかけになった

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    2016年06月19日
  • アジアにこぼれた涙

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    改めて、如何に日本が恵まれた国で、その国で何事もなく育った私は、明らかに恵まれた人間なんだなと思わせてくれます。

    何が人間として当たり前のことで、当たり前のことではないのか。こういう現実があることは分かっているけれど、分かりたくない。こういうエピソードは、ドキュメンタリーやニュースなど映像で知ることが多い世の中だと思いますが、活字を通して知るのは映像とはまた違った重さというか、現実を見れます。

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    2016年04月24日
  • ニッポン異国紀行 在日外国人のカネ・性愛・死

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    安心の石井光太クオリティ。今回も面白く読ませていただいた。
    日本に住む外国人たちが、どうやって生活をして、何に悩み、苦しんでいるかが感じ取れた。意外なのは東京だけではなく、群馬や静岡といった郊外にも広がっていってるという事。地域の住民との軋轢もあると思うので、移民や外国人労働者の、受け入れが進むともっと大きな問題になるだろうので、今時点での課題に取り組んでいかないとひどい事になりそうだわ。逆に今取り組み土壌を作ってしまえば後から来る人たちも日本にあわせやすくなるんではなかろうかね?
    外国人が死んだ時の移送方法には驚かされたし、そこにも宗教が大きく影響するのだな。
    韓国人売春婦は噂ではなくホント

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    2016年03月19日
  • 飢餓浄土

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    僕らは世の中の出来事について、うわべと理屈だけで本質を理解したような気になってしまって、物事を見誤っていることが多いように思う。石井光太はささいな出来事についても、徹底的にフィールドで調査を行い、そのうえで結論を出すという姿勢を貫いている。その結果、本書に描かれているように、戦争や貧困の本質をも見事んいえぐりだしているのではないかと思うのだ。

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    2015年09月30日
  • 遺体―震災、津波の果てに―(新潮文庫)

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    本書は、2011年3月に発生した東日本大震災において大きな被害を受けた、釜石市の遺体安置所を舞台にしたルポ。あの日奪われた統計学的な数の命と、この世に残されたおびただしい数の遺体。それらは大きな混乱と悲しみの中で、被災者自身の手によって供養され、葬られた。このことは、大手メディアによって詳しく報道されることはなかった(と思う)。

    著者・石井光太は、震災後すぐ遺体安置所に入り、そのあまりに過酷な現実をつぶさに観察した。遺体回収にあたる自衛官や市職員、検体にあたる地元の開業医たち。もちろん彼らが顔見知りの変わり果てた姿に出会うこともしばしばだ。その悲しみは、想像することなど決してできない。

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    2015年07月28日
  • 津波の墓標

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    石井光太のルポルタージュは、常に陰陽の陽の部分よりも、陰の部分にスポットを当て、対象の本質を読者に伝えている。この作品も同様で、東日本大震災直後の被災地の陰の部分を隠すことなく正直に描いている。文章という極めて少ない情報量でテレビの報道などよりも、確実に真実を伝えているように感じる。

    津波により破壊尽くされた街の描写、行方不明の親族、知人を捜す人びと、あまりにも突然の悲劇に取り乱す人びと、被災地での犯罪、被災者の苦悩と戸惑い…

    自分も沿岸部に移住して数年の両親の安否を確かめるために震災の1週間後、可能な限りの食糧や水、生活用品を車に積んで被災地に行った。読んでいて、あの時に見た信じられない

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    2015年03月14日
  • 写真増補版 神の棄てた裸体-パキスタン・アフガニスタン編-

    購入済み

    おすすめします。

    読みやすい文体ですが、内容は重いです。人によってどのように感じられるかは分かりませんが、続編も含めて、一度触れてみる価値のある世界観だと思います。

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    2015年02月01日
  • 遺体―震災、津波の果てに―(新潮文庫)

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    東日本大震災でたくさんの方が津波被害で亡くなられたが、どのように発見され、身元特定され、火葬まで至ったのか。未曾有の災害で町のあちこちに遺体が散見し、市井の一般人が「遺体が至る所に転がっている」光景を目にするのは先の大戦以降なかったという。

    遺体安置所のキャパの問題、遺族の心のケア、混乱の中で誰が取り仕切るのか、弔いとは、身元不明の遺体は… 震災からある程度時間が経たないと語ることができなかったであろう内容。

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    2015年01月24日
  • ルポ 餓死現場で生きる

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    [2014.11]貧困の中で生きる人たちについて複数の視点からまとめられている。児童労働、教育、児童結婚、ストリートチルドレン、子ども兵、エイズといったそれぞれの現状とそれが起きている背景にある要因について、著者が現地で取材した具体的な内容を元に書かれている。
    1つの問題を解決しようと考えても、連鎖的に複数の社会的問題が絡み合っている貧困の現場。
    全ての問題を解決することは出来なくても、1人の孤児あるいは1つの事象と真摯に向き合っていけば、必ず道は開けると感じることが出来る力強いメッセージが込められている。
    世界の貧困、国際協力に興味があるけど、何をすれば良いか分からないと言っている人に超オス

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    2014年12月13日
  • 感染宣告 エイズウィルスに人生を変えられた人々の物語

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    HIVというのが、人生を壊す病であることがよくわかる。
    死に至らしめることはほとんどなくなったということだけど、偏見等はまだあって、人間の根源的な部分に関わる重大な病であるということは変わっていない。

    感染者と周辺者がともに苦悩させられる病であるということを実感させてくれるルポ。

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    2014年09月26日
  • ルポ 餓死現場で生きる

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    統計や、単純理論に終結させる
    マスメディア式発想では、
    決して自分に落とし込めない世界の実情…

    寄付はしているけど何もできていない気がする自分へ、
    もう一度〆の言葉。


    みなさんのなかには、そのどうしようもない現実を目にして
    途方に暮れる方もいたかもしれません。
    しかし、あなたは世界の大問題をなにも一人で解く必要はまったくないのです。
    どんな天才でも、そんなことをできるわけがありません。
    大問題を解決しようとするのではなく、あなたが向き合えると思うたった一つの出来事に対峙し、
    自分に何が出来るかを考えることが大切なのです。

    中略


    私は、あなたが問題の難しさに絶望するのではなく、
    その

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    2014年09月16日
  • 世界の美しさをひとつでも多く見つけたい

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    スラム貧困街や被災地など、文明も社会保障もない本能むき出しの人間が生きる場所を取材し、住人たちの声を書き続けるライターの自伝。

    著者の作品を読んだことがある人なら、おそらく持つであろう疑問。なぜ、そんな危険を犯してまで書くのかという点に答えている。

    その答えはズバリ、タイトルにある。貧しく悲惨な場所でも人は生きようとする。未来には絶望しかなく、死んだ方がマシという状況でも、人は妄想で都合の良い「小さな神」を生み出し、それにすがる。そこから生み出される生命力を著者は何よりも美しいと感じる。そして、自分の心を突き動かされたことを人に伝えたいと思う。それが、著者の揺るがない作家精神だ。

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    2014年11月21日
  • 僕らが世界に出る理由

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    グローバル社会と言われている今、私たちにできることって?本当の国際貢献、支援って??
    海外の様々な場所のホームレスやストリートチルドレンたちの生活に密着して、取材を続ける、ほんとうに人の心の奥、生活の真実を突きつめようとする石井さん。
    海外の人たちと関わり続ける活動をしたい私にとって、ほんとうに参考になる一冊でした。
    他の石井さんの本も、ぜひ読んでみようと思います!

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    2014年08月31日
  • 世界「比較貧困学」入門 日本はほんとうに恵まれているのか

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    これは、貧困についての本のなかでもかなり内容があった。
    日本と途上国での貧困を比較して、両者の特徴を書いている。内容が詰まっていて、すごく示唆的な内容が多かった。
    貧困である、ということが人間にとってどうしてこんなに不利な状況を呼んでしまうのか。
    石井光太さんの本には、ほんとうにはずれがない。大好きです。

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    2014年06月25日
  • 遺体―震災、津波の果てに―(新潮文庫)

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    テレビや新聞だけでは詳しく知ることができない釜石の方達の最期を知ることができました。

    遺体に触れるには、正直なところある程度の覚悟や心の準備がいると思うのです。
    ただ、あの震災の場では、それらを用意する間もなかったことがよくわかりました。

    人の死はたいがい突然やって来るのですが、あまりにも多過ぎました。感情のぶつけようもなかったのだろうと想像するしかありません。

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    2014年06月20日
  • 遺体―震災、津波の果てに―(新潮文庫)

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    単行本以来の、再読。
    やはり生々しい。石井さんの著作のなかでも、本気の一冊だと思う。被災地をこんなにも近くで見て、書いたものは、ほとんどないのでは。
    この本の執筆は、祈りというべき作業であった、と著者はいう。わたしはこんな石井さんの本気さが大好きです。

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    2014年05月20日
  • 物乞う仏陀

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    凄まじい実情。
    東南アジアやインドに行ってみたいなと軽い気持ちで考えていたが、こういう面があることを知ると、怖いです。
    人間って自分が生きるためにどこまで他人に対して残酷になれるんだろう。

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    2014年04月30日
  • 遺体―震災、津波の果てに―(新潮文庫)

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    震災の犠牲者と一口に言っても、それは単なる数字の積み上げではなく、当然ながら、一人一人がそれぞれの人生を生きていた人々なのだ。
    最後の瞬間まで、人間としての尊厳をもって遺体を扱う人々の尽力には、本当に頭が下がります。

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    2014年04月28日
  • 地を這う祈り

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    圧倒される。
    世界には、こんなにも過酷な姿がある。
    「貧しい人たちもいる」とか「大変な目にあっている人たちがいる」とか、言葉にすれば平坦になってしまう。
    この本に収められている世界の姿は、そんな平坦な表現・想像を簡単に吹き飛ばす。
    「自分に何ができるんだろう」なんて考えられないほど、ただただ腹を抉るような衝撃の大きさに耐えるしかできない。

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    2014年04月03日