石井光太のレビュー一覧

  • 物乞う仏陀

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    著者が東南アジアから南アジアにかけての国々でホームレスのような障害者と出会ってのルポ。先天的な身体障害者、知的障害者もいれば、稼ぐために手足を切断されたような子どもたちも出てくる。子どもたちの手足をほんのいっとき稼がせるために奪い、使い捨てのように扱うようなことがこの世の中で起こっている不条理。「物乞う仏陀」という美しいタイトルとしっかり練られた文章と構成にぐんぐん読んでいけるのだが、それだけにちょっとあざといような感触も。
    何かというと売春したりスケベ話をすることで男どうし渡りをつけていくのって、それが真実なんだろうけど嫌悪感。実際そうなんだからしょうがないじゃん的にしっかり利用している感じ

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    2018年06月02日
  • 蛍の森

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    山奥の集落で起きた老人たちの失踪事件。養父の殺人未遂で服役経験のある父が関わっているのか、60年前の悲劇との関係は。
    ハンセン病患者が隔離され、差別されていた時代の患者たちの苦しみや悲しみが重い。伝染力の強い病気だと思われていたことや患者の症状が外見に出やすいこと、国の政策であったことから、本当にどれだけ大変だっただろうと思うと辛い気持ちになる。話自体はフィクションとはいえ、同じ過ちは繰り返さないようにしないとと思う。
    ミステリとしては、殺人のくだりがちょっと安易すぎる気もするが、最後のサプライズは何だか府に落ちて、よかった。ミステリ好きだけでなく、ハンセン病について知りたい人にも読んでもらい

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    2018年05月03日
  • 絶望の底で夢を見る

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    石井光太『絶望の底で夢を見る』徳間文庫。

    『東京千夜』の改題文庫化。

    東日本大震災以来、いつも死や災害がすぐ隣に居るような感覚をうっすら抱いている。その感覚は何年経とうが消えることはないだろう。世の中は欺瞞に満ち溢れ、何が起きてもおかしくない時代。まさかこんな時代が来ると誰が予想しただろう…

    災害だけでなく、様々な事情や不幸により現代社会は常に孤独や死と隣り合わせであるのではないかという考えが頭の中に浮かんでくるような恐ろしい短編ドキュメンタリーであった。過酷な運命を背負い、自ら死を望む人びと、様々な不幸による肉親の死を悼む人びと。そんな人びとの物語が綴られる。

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    2018年04月14日
  • 物乞う仏陀

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    本当にこれは現実のこのなのか疑ってしまうような内容。特に最後のインドの話は、マフィア物のフィクションを読んでいると思い込みたくなるような内容だ。しかし、そんな現実も実際にあるのだということ。自分が生きているこの時代に場所を変えれば、日本でだってそのような非情なことは沢山あるのだろう。それを知ったところで私がなにを出来るわけではない。しかし、知らないで良いということにはならない。
    知ったからと言ってどうにもできない、、、。う〜ん堂々巡り。

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    2018年02月25日
  • 蛍の森

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    解説にもある通り、やるせなさを感じた。ハンセン病は教科書で表面上だけ習ったのみで詳しいことはあまり知らなかった。だが本書を通じて、未だに苦しみが続いていることを知った。ネットで気になり検索してみたが本書ほど詳しい情報は載っていなかった。今自分にできることは何かあるのかということを考えるきっかけになった。著者のノンフィクションの作品を数々読んできて、初めてフィクションを読んだ。帯にはノンフィクションを超えたフィクションと書かれていたが、ノンフィクションを超えたという表現が少し引っかかる。ノンフィクションもフィクションと同じ、ノンフィクションというジャンルの物語だという風な感じがあり、ノンフィクシ

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    2017年10月29日
  • 浮浪児1945-―戦争が生んだ子供たち―(新潮文庫)

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    戦争で親を失くした子供たちは多かったと
    小さいころ、親からきいていた。
    アニメ映画「火垂るの墓」でみすてられた兄妹が力尽きていく姿は印象に深い。
    しかし、日本の歴史の教科書は、終戦の後、すぐに復興、高度経済成長へと、輝かしい軌跡だけを描いている。
    焼け野原と高層ビルの間には、真実何があったのだろう。

    お国のためと、親を戦争にとられ、無差別に降る焼夷弾に家と家族を焼かれ、生き残った子どもたち。復興に最も必要なはずの、次世代をつくる国民を、なぜ国はきちんと庇護しなかったのか。
    私利私欲、無計画に戦争をはじめ、兵の犠牲も軽んじ、戦局を見誤り、退き際をも間違え、そして戦後までも無策だったのか。
    まる

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    2018年08月21日
  • 浮浪児1945-―戦争が生んだ子供たち―(新潮文庫)

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    浮浪児って言葉はウチの親が使ってた。彼らのせいではないんだよなー。国は何でケアしなかったんだろ。施設が我が家と言っていた卒園生がいたことに安堵。子供は国の宝です。ベタだけどマジ。

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    2017年09月01日
  • 浮浪児1945-―戦争が生んだ子供たち―(新潮文庫)

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    石井光太『浮浪児1945‐ 戦争が生んだ子供たち』新潮文庫。

    1945年の終戦直後、焦土と化した東京にあふれ出た浮浪児たちの軌跡を追ったノンフィクション。日本の暗黒史とも言うべき、暗澹たる時代に真っ向から対峙し、当時の浮浪児たちの姿を描き切った取材力と筆力に脱帽。

    読みながら歴史は繰り返すという言葉の通り、我々も近い将来、終戦直後の浮浪児たちと同じように、毎日毎日を衣食住の心配をしながらやっと暮らすことになりかねないのではないかと思った。

    終戦直後は政府や行政の混乱と敗戦による経済的な影響などから、こうした事態に陥るのはやむを得ないと思う部分もあるが、現在の政府や行政のやり方を見ている限

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    2017年08月08日
  • 津波の墓標

    購入済み

    これが現実

    あくまでも感想であり 読む人により思いは違うと思います。自分らは報道の一部分しか知らずにいたことの居たたまれなさを感じました。自分が被災者であったとすれば多分同じ感情や行動をとっただろうと考えさせられました。遺体とはまた違った見方ができてあらためて震災のもたらした脅威を感じざるを得ませんでした。

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    2017年07月21日
  • 世界の産声に耳を澄ます

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    石井さんのルポは好き。

    今回は世界中のお産について。
    貧しい国での出産は読んでいても痛々しかった。

    そんな中での日本の御曹司の代理母事件。
    あほらしい、というか、同じ日本人として恥ずかしい、というか、、。
    男性って、子孫を残したい本能があるんだわね。それにしても、、。

    以前、東南アジアでの子ども売買(臓器売買含む)の話を読んだことがあるけど、これも現実的な話なのだな。

    そして、子どもの未来はどこでもいつでも未来永劫である。

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    2017年07月11日
  • 蛍の森

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    フィクションではあるが内容は数多の取材による真実の結晶である。昨今、日本人は素晴らしいというTV番組が多い。誇らしい気持ちもある(過熱気味で気味悪さも感じているが・・・)。そんな日本人も鬼になるし、鬼畜の所業の過去がある。現代を生きる僕らに出来ることは、過去を知り、絶対に鬼にならないという固い決意。ぜひ本書を手に取ってほしいと思う。
    あらすじ(背表紙より)
    ある者は朝食を用意している最中に、或いは風呂を沸かしたまま、忽然と姿を消した。四国山間部の集落で発生した老人の連続失踪事件。重要参考人となった父に真相を質すべく現地に赴いた医師は、村人が隠蔽する陰惨な事件に辿り着く。奇妙な風習に囚われた村で

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    2017年06月23日
  • 世界の産声に耳を澄ます

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    「人が生きる」とはどういうことだろう
    石井光太さんのルポルタージュを読むたびに考えさられる

    世界中の貧困、最底辺国の最底辺に暮らす人々に寄り添って綴られたルポルタージュを読むたびに考えさせられる

    ー私は「途上国の笑顔」という言葉があまり好きではない
    とおっしゃる
    ー劣悪な環境の中で、蟻地獄のような生活に突き落とされた彼らが見せる底なしの笑顔の源泉が気になっていた
    と続けておっしゃる

    今回のテーマは「出産」
    それはそれは信じがたい世界の劣悪、悲惨な場所(スラム、売春宿、戦場、難民キャンプ…)での「産声」が今回の取材のキーワードである
    いつものように想像を絶する劣悪な環境のルポルター

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    2017年06月16日
  • 僕らが世界に出る理由

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    全ての若者が一度は目を通しておくべき本だと感じた。
    *海外に一人で行くと、日本にいるとわからない自分の欠点に気づける
    *正論や固定観念にとらわれない物の見方ができるようになる。
    *何かを取り組むときはそこに取り組む必然性と最短ルートを考える。必然性がないと、ここぞの場面で頑張れない。
    *必然性は自分で作る。
    *周りとは今の差ではなく、10年後の差で考える。やり続ければ必ず差が付く。
    *チャンスはあくまでもアピールできるチャンスをもらっただけ。そこをどれだけ活かせるか。また、数年おきに訪れるビックウェーブには必ず乗ること
    *やりきる人間にはエネルギーが集まり、リソースがついてくる。

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    2017年05月02日
  • 地を這う祈り

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    とにかくショックな一冊だった

    目をそむけたくなるような写真が多く
    でもこれがまだまだこの世界の現実なのだ

    豊かな国はほんの一握り

    ゴミ溜めの中で生きる子どもたち

    自分の目をつぶされ、腕を切断され物乞いさせられる子どもたち

    歩けないので自分の汚物で垂れ流しの台車の上でくらす老婆

    売春をする幼い少女達

    貧しい世界ではいつも犠牲は子どもたちか
    ひ弱な老人たち

    でも彼らの目は意外なほど力強い

    そんな生活の中でも、しっかりプライドを持って生きている

    生きるエネルギーが伝わってきて
    豊かな世界にいる自分の方がひ弱な気がしてしまうのはなぜだろうか

    作者の石井光太さんは本当にすごい!!

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    2017年01月21日
  • 蛍の森

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    単なる老人の失踪事件かと思いきや、ハンセン病の悲しい歴史が絡み読後は泣けた。ハンセン病は過去の病気でなくまだ苦しんでいる人がいる。是非読んで欲しい。文書も上手く小説としても面白い。

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    2016年12月24日
  • 蛍の森

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    偏見と差別をここまで生々しく…
    面白かった、という言葉は相応しくないと思うが、ハンセン病のことをもう一度振り返るきっかけになった

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    2016年06月19日
  • アジアにこぼれた涙

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    改めて、如何に日本が恵まれた国で、その国で何事もなく育った私は、明らかに恵まれた人間なんだなと思わせてくれます。

    何が人間として当たり前のことで、当たり前のことではないのか。こういう現実があることは分かっているけれど、分かりたくない。こういうエピソードは、ドキュメンタリーやニュースなど映像で知ることが多い世の中だと思いますが、活字を通して知るのは映像とはまた違った重さというか、現実を見れます。

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    2016年04月24日
  • ニッポン異国紀行 在日外国人のカネ・性愛・死

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    安心の石井光太クオリティ。今回も面白く読ませていただいた。
    日本に住む外国人たちが、どうやって生活をして、何に悩み、苦しんでいるかが感じ取れた。意外なのは東京だけではなく、群馬や静岡といった郊外にも広がっていってるという事。地域の住民との軋轢もあると思うので、移民や外国人労働者の、受け入れが進むともっと大きな問題になるだろうので、今時点での課題に取り組んでいかないとひどい事になりそうだわ。逆に今取り組み土壌を作ってしまえば後から来る人たちも日本にあわせやすくなるんではなかろうかね?
    外国人が死んだ時の移送方法には驚かされたし、そこにも宗教が大きく影響するのだな。
    韓国人売春婦は噂ではなくホント

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    2016年03月19日
  • 飢餓浄土

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    僕らは世の中の出来事について、うわべと理屈だけで本質を理解したような気になってしまって、物事を見誤っていることが多いように思う。石井光太はささいな出来事についても、徹底的にフィールドで調査を行い、そのうえで結論を出すという姿勢を貫いている。その結果、本書に描かれているように、戦争や貧困の本質をも見事んいえぐりだしているのではないかと思うのだ。

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    2015年09月30日
  • 遺体―震災、津波の果てに―(新潮文庫)

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    本書は、2011年3月に発生した東日本大震災において大きな被害を受けた、釜石市の遺体安置所を舞台にしたルポ。あの日奪われた統計学的な数の命と、この世に残されたおびただしい数の遺体。それらは大きな混乱と悲しみの中で、被災者自身の手によって供養され、葬られた。このことは、大手メディアによって詳しく報道されることはなかった(と思う)。

    著者・石井光太は、震災後すぐ遺体安置所に入り、そのあまりに過酷な現実をつぶさに観察した。遺体回収にあたる自衛官や市職員、検体にあたる地元の開業医たち。もちろん彼らが顔見知りの変わり果てた姿に出会うこともしばしばだ。その悲しみは、想像することなど決してできない。

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    2015年07月28日