石井光太のレビュー一覧

  • 遺体―震災、津波の果てに―(新潮文庫)

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    東日本大震災発生後、とある遺体安置所の開設から閉鎖までを定点観測的に取材したルポルタージュ。カメラを通して見る出来事ではなく、その時そこにいた人間の目の前で何が起きていたのかについて詳しく書かれています。

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    2025年10月24日
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか

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    ネタバレ

    「国語力を育てることって成果主義とは真逆で、目に見えないものなんです。」(p.129)

    ここで言う国語力とは、言語力、思考力、判断力、想像力、表現力、調整力…という学問(教科)以前の、学ぶための力で、いわゆる教科としての国語力はその先のにあるものだと私には思われる。

    学校では教科を教えることがメインで行われているが、それ以前の学習するための力をつける活動が意識されることは、よほど開明的な教師でもなければまずない。
    やらなければいけないことを終わらせるだけで精一杯だからだ。全体のテストの点数が低かったらその学習は失敗なのだ。

    今井むつみ著『学力喪失』では、遊びや体験の中で正しいスキーマを身

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    2025年10月13日
  • ヤクザの子(新潮文庫)

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    凄まじい現実。
    ヤクザものの映画やゲームなどそれなりにやって来たけど家族の話を考えたことはあまりなかった。自分の生きてきた世界と違いすぎてもはやフィクション。

    親や周りの環境に改めて感謝。

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    2025年10月05日
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか

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    危機感。この本を読み進めて行って最初に思い浮かんだ感情だ。そしてそれは最後の方まで続く。だからこそ文章量は多いが読み進めなければいけないという想いに駆られ、思いのほかすらすら読める。
    危機感の正体は、(世界の情勢はよく知らないが)日本はこのままどうなってしまうのだろうか、という思いだろう。SNSによる短絡的なコミュニケーションによって、要らぬ対立ばかりが起きて、益々世界が分断される。不幸の量が多くなる。子育て世代としてこの本を読んで本当に良かった。世界を良くしていくために教育はとても重要な要素であり、もしかしたら唯一の解決策なのかもしれない。先進的なAI技術でも無く、人はやはり人なのだから、根

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    2025年10月05日
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか

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    リアル本にて。
    センセーショナルなタイトルだが、決して釣りではなく、今世の中で起こっている危機を適切に表現していると、読み終わった今、思う。
    本書では「国語力」という言葉を、「単純に情報として文章を読める能力」ではなく、「1つの物事の前に立ってじっくりと向き合い、そこから何かを感じ取ったり背景を想像したりして、自分の思考を磨き上げていく力」としている。
    その「国語力」が低下したことによって、子供たちが国語の授業で、文脈に対して驚くような誤解をしてしまっているケースが、複数紹介されている。その誤解の内容は、あまりにも衝撃的で、子供がいる身としては、とても悲痛な気持ちになった。
    私自身、2003年

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    2025年10月05日
  • ルポ スマホ育児が子どもを壊す

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    情報通信や家族観など、刻一刻と変化する世の中で子育てがどれほど困難になっているのかを「スマホ」を中心に書かれていた。 1歳の子どもがいるため、II部までしか読んでいないが、自分自身子どもとの時間の過ごし方に真剣に向き合おうと思った。

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    2025年09月15日
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか

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    本の読み方に関する書籍にて紹介されていたので読んでみました。
    国語(言葉)を取り巻く状況と、その重要性を改めて考えさせられる。もっと若くからこのような本に出会っていたら、物事への向き方も変わっていたのでは?と思う。今は子供と向き合う際に、言葉の大事さを一緒に考えてます。

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    2025年09月10日
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか

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    『言葉を失った子供達』というワードにインパクトが強く、様々な事例に触れながら家庭や学校での教育によってここまで国語力に差が出るのか、、とゆとり世代としても恐怖を覚えました

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    2025年09月07日
  • ヤクザの子(新潮文庫)

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    14人のヤクザの子供が自分の生い立ちを語るノンフィクション。
    ちょっとでは想像もつかないものだが、ヤクザといえばクスリでセックス、これが連鎖して行くのだとある。子供がそんな環境下で育って行くには足りないものだらけだ。
    著者の石井光太さんの他の本も読んでみたくなった。

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    2025年09月04日
  • 血と反抗 日本の移民社会ダークサイド

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    知らなかった事実に衝撃。日本は移民がいないことになってるけど、残留孤児の引き揚げや在日朝鮮人、ベトナム戦争時のインドシナ難民、そして都合のいい労働力として何万人も生活している。2世、3世に至っては外国にルーツはなく、日本で生きていくしかない、でも日本人ではないという苦しみをかかえて。日本で、ただ普通の暮らしが出来ること、それだけで十分なんだろうけどな。こんな便利な世の中になっても、言葉の壁、貧困、差別、暴力の温床はすぐ側にある。

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    2025年08月30日
  • ルポ 誰が国語力を殺すのか

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    自分の感情を言語化することの重要性を身に染みて感じることができた。
    犯罪を犯したり、いじめしたりする人たちのことを哀れに思う自分がいたが、これまで生きてきた環境がその行動に与える影響が大きいことを実感した。
    そのような人を見下して自分は立派だと考えたこともあったが、ただ自分が生きてきた環境が恵まれていただけなんだと思う。何も誇れることではないのかもしれない。
    悪い家庭環境を作る両親もどうかと思うが、彼らにもそうする理由があるわけで、その悪い循環を絶ちきるためにも子供たちへの教育が重要であると感じた。
    自分は教育に携わる立場にはならないだろうけど、子供ができたときにはこの本を思い返してたくさん話

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    2025年08月29日
  • 本を書く技術 取材・構成・表現

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    まさか本を書く"技術"を読んで泣くとは!

    本を書くつもりはないけど、読みやすいレビューを書く参考になればと思い読み始めたら、マーカーだらけになりました笑

    ※ここから先に残酷な描写があります※

    もう10年以上前に読んだ石井さんの本で、インドの超貧困社会では、ストリートチルドレンがより稼げるよう、腕を切られたり目を潰されたりしてしている(見た目が可哀想な方が稼げるから。)という実態があることを知った
    そんなの絶対許せないすぐやめさせないと義憤に駆られたけど(多くの人がそうだと思う)、本を読み進めるにつれ、圧倒的に残酷な現実の前に、そういう正しさは傲慢な押しつけになり得るこ

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    2025年08月25日
  • ヤクザの子(新潮文庫)

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    「生まれくる子供に家庭を選ぶことはできない。その一方で、国や社会にはどんな子供をも不適切な環境から守る義務がある。」
    支援を受けることを拒む家庭こそが、真に支援とつながりを必要としているのだということを、改めて強く感じられる本。
    児童養護施設や、児童自立支援施設など、社会的養護の支援機関に、一定数反社会的組織を身内に持つ子どもたちがいるのだろうと想像すると、その運営の困難さが想像される。児童相談所なども、ヤクザの家庭には介入しづらい(拒まれる)のだろう。
    ドラッグという身体的快楽と結びつきやすいところも、反社会組織や犯罪がなくならない、そして問題を複雑化させる原因なのだなということもまた、強く

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    2025年08月07日
  • 血と反抗 日本の移民社会ダークサイド

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    けっこう重い内容でしたが、読んでみて少し理解できた。
    どうして、こんなに外国の方が増えたのか
    コミュニティができているのかを知るきっかけになった

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    2025年07月08日
  • 本を書く技術 取材・構成・表現

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    本を書く技術
    取材・構成・表現
    著:石井 光太
    出版社:文藝春秋

    本を書くために必要なテクニックを学ぶための、数少ない書である
    そして、その本とはノンフィクションが中心である

    人生を変えるほどの衝撃を与える作品を書くために必要なのは、取材力、構成力、表現力の3つだ

    もっとも、ノンフィクションを書きたいわけでも、それで儲ける気もないのですが、すばやく1冊の本を書けるぐらいの力、長文を書く力はほしいものだとはおもって手に取りました。

    ノンフィクションならではの、いろいろな仕掛けがほどこされていて、なるほどと思いました。たのしかった。

    やっぱり、文章って奥が深い。言葉って、ある意味恐ろしい

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    2025年07月07日
  • 格差と分断の社会地図 16歳からの〈日本のリアル〉

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    10〜20代前半の学生向けを想定して執筆されているが内容的には大人、シニアも目を通すべきと感じた。
    ・何故格差がよろしくないのか?
    ・格差にはどのようなタイプがあるか?
    など日常生活ではなかなか考えを巡らせられない点について思考するとても良いきっかけになった

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    2025年06月07日
  • こどもホスピスの奇跡(新潮文庫)

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    重いね。

    死を目の前にした時、私はどんな行動を取るのだろうか。
    だからこそ、元気に生きている今を大切にしなければと切に思う。
    散歩したり
    読書したり
    好きな勉強をしたり
    ご飯作ったり
    何気ない日常を大切にしたいし、
    やりたいと思ったことはみんなやってから旅立たなければ。

    夏は息子の希望でカップラーメンミュージアムに行きます。
    そういうことが何より大事なんだと思う今日この頃。

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    2025年06月01日
  • 「鬼畜」の家―わが子を殺す親たち―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    子どもを殺した親たちの事件のルポタージュ。
    3つの事件のことが書かれている。どれも大きく報道されていたので、私も覚えている。
    と思ったけど、二つ目の事件は記憶の中ではかなり曖昧だった。子殺しの事件は他にもありすぎて覚えきれてない。

    Case1:厚木市幼児餓死白骨化事件
    3つの事件の中でも、この事件は私の中で一番印象が強い。というのも、私も厚木市に住んでいたことがあるからだ。現場近くの様子や厚木市内の様子などの描写は、私の知っているものと重なってしまった。

    そして、それとは別でもう一つこの事件を印象付けたのは『逮捕されたのは父親』という点だった。それまでは子供へのネグレクトでの死亡は母親逮捕

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    2025年04月19日
  • 加害少年A~そんげん寮と行き場を失った子どもたち~ 3巻

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    3巻

    少年犯罪を犯してしまった少年の背景など、かんがえさせられるような作品だとおもいました。少年犯罪を減らしていくために必要なことのヒントが、かかれているような気がします。

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    2025年04月02日
  • 加害少年A~そんげん寮と行き場を失った子どもたち~ 2巻

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    2巻

    少年院を出院した引き取り手のない子どもを受け入れる更生保護施設「そんげん寮」を舞台にしたお話です。少年の心の闇などが描かれていて、興味深く読むことができました。

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    2025年04月02日