浮浪児1945-―戦争が生んだ子供たち―(新潮文庫)

浮浪児1945-―戦争が生んだ子供たち―(新潮文庫)

649円 (税込)

3pt

1945年の終戦直後、焦土と化した東京では、家も家族もなくした浮浪児が野に放り出されていた。その数、全国で3万以上。金もなければ食べ物もない。物乞い、窃盗、スリ……生きるためにあらゆることをした。時に野良犬を殺して食べ、握り飯一個と引き換えに体を売ってまで――。残された資料と当事者の証言から、元浮浪児の十字架を背負った者たちの人生を追う。戦後裏面史に切り込む問題作。

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浮浪児1945-―戦争が生んだ子供たち―(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2017年09月16日

    戦争で親を失くした子供たちは多かったと
    小さいころ、親からきいていた。
    アニメ映画「火垂るの墓」でみすてられた兄妹が力尽きていく姿は印象に深い。
    しかし、日本の歴史の教科書は、終戦の後、すぐに復興、高度経済成長へと、輝かしい軌跡だけを描いている。
    焼け野原と高層ビルの間には、真実何があったのだろう。...続きを読む

    1

    Posted by ブクログ 2023年04月22日

    涙無しでは見れない日本の歴史。

    戦争中の話はよく勉強したり映画になっていたりするけど、戦後にもかなり過酷な生活を強いられ、見捨てられた子どもたちが沢山いたんだと思うと今の平和な世界が信じられない。

    日本人として、今この地に生きている人達には目を通してもらいたい作品でした。

    0

    Posted by ブクログ 2023年03月12日

    東京大空襲によるどれだけの人の人生が変わったか、この本を読むまで考えたことがなかった。

    学校の授業でも映画でも原爆に焦点を当てることが多い中、浮浪児の話はあまり知られていないのではないだろうか。

    これを感じさせないぐらい、東京の発展と当時の人のがむしゃらさはすごかった、ということを物語っていると...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年08月30日

    戦後の浮浪児の証言からその実態がまとめてあり、とても勉強になった。
    今の季節はテレビでも戦争のドキュメンタリーやドラマを毎年やっているが、大半は軍の話だったりしている気がする。
    戦争によって失ったもの、すべてを失ってもなお生かされている現実を受け入れざるを得ずがむしやらに生きてきた人がいること。
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    購入済み

    匿名 2022年12月28日

    戦後何十年と経ち、風化どころか有耶無耶にされそうな浮浪児のことや戦後の日本の有様を、これだけの資料や証言を地道に集めたのは凄い。浮浪児だけでなくパンパン、アメ横、テキ屋、ヤクザ、朝鮮人(←差別的な意味ではなく)等々の歴史を知ることができる大変貴重な一冊だと思う。

    0

    Posted by ブクログ 2022年01月31日

    戦後の福祉を研究する人間として読んでて良かった本です。浮浪児、パンパンと呼ばれた売春婦、障害児。すべてが戦後にうごめいていて、それらは助け合っていたこと。いずれも戦後の回復過程で、差別されクリアランスすべき対象も捉えられたこと。それらを有機的に理解するために必読だと思います。

    0

    Posted by ブクログ 2021年11月28日

    太平洋戦争の戦災孤児。
    空襲などで焼け野原になり、家族を失った孤児たち。
    インタビューを通じて、その当時のことを洗い出したルポ。

    上野「ノガミ」に集まってくる孤児たち。
    寒さをしのぐため駅の地下道に集まり寝る場所もないなか過ごす。トイレに立ったら自分の場所はなくなる。

    上野の繁栄は、闇市。
    テキ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年08月27日

    この時の孤児がシワの刻まれたお爺さんお婆さんになっているのかと思うと不思議でならない。
    戦争の実態を知れば知るほど自分はわがままで甘い人間だなとつくづく思い知らされた。毎日を生き続けるってこんなにもしんどいものなのかと当たり前のことを思い知らされた。与えられた命震わせながらがむしゃらに生きなきゃな。

    0

    Posted by ブクログ 2019年12月21日

    「浮浪児たちの人生から生きることの意味を考えることは今の私たちに必要なはず」。著者の問いかけにうれしそうに微笑む元浮浪児の男性。
    戦争を経由し様々な理由で親と別れて上野に集まった子供たち。なんとか食いつなぐ道を見つけ、たくましく路上で生き残っていく者たち。
    そんな子供たちを引き取り、育てあげていく「...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年08月18日

    朝ドラのなつぞらを思いながら読みました。社会の貧しさやひずみの一番の犠牲になるのは、弱い存在である子供たち。

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